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英傑は顔が命?三国志注の異聞逸話

『三国志』には裴松之の注があり、そこには様々な異聞が記されている。その中には醜聞の類もあるだろうが、小説『三国演義』に取り入れられて有名な話も多い。

孫策は許貢の残党に襲撃され、その時の傷が重く死に至ったと『三国志』本文に記されている。ところが、注が引く『呉歴』には、負傷から百日後に顔の傷跡を見た孫策が「こんな顔で、また功を立てることが出来るものか!」と言うと、古傷が開いて死んでしまったとある。

孫策は容姿が美しく、非常に魅力的な人物だったというが、それにしても『呉歴』の話は出来過ぎに思える。ただ、夏侯惇が左目を射られた後、鏡を見る度に怒ったという話も『魏略』にある。顔に傷を付けられることは、大変な不名誉と考えられていたのかもしれない。

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