みなみ会館の other music
妻とみなみ会館に映画を観に行く。
みなみ会館は京都市内にあるミニシアターで、僕も学生のころから時々通っていた。数年前に移転して新しくなったんだけど、先月の9月に閉館が決定していた。
最後だから、ということになるんだけど、どうしても行っておきたいという気持ちがあったので行くことにした。上映作品を調べてみると「other music」というニューヨークのレコードショップが閉店に至るまでのドキュメンタリーがあった。たぶん今回の閉館と重ねたセレクトなんだろう。これを観ることにした。
最初は1人で観に行こうかと思っていたんだけど、誘ってみると妻も行くとのこと。始まる時間が20時30分からとちょっと遅いので躊躇われたけど。そういえば妻とはみなみ会館には結婚する前に一緒に行ったことがある。その時に観たのはビョークがでる「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で、2人とも観終わった後は号泣していた。あの映画はほんとうに救いようがないまま終わる。ひどすぎる。
車をコインパーキングに停めてみなみ会館に向かう。映画は良かった。いろんなミュージシャンのエピソードがあった。冒頭で使われたパレードの映像がやけに良くて、たぶんこれが最後に使われたら大泣きしていただろうけど、予想外にもラストはとてもあっさりしていた。でもそのほうが良かったと思う。へんにお涙ものにしてしまうとしらけてしまうだろうし。
劇中で使われた曲では、Jackson.c.frank が良かった。僕も初めて聴いた。他にもanimal collectiveとyo la tengoはわりと取り上げられていた。
終演後、なぜか妻にother music のTシャツを買ってもらう。妻はロゴの入ったトートバッグを購入する。
あらためて言うまでもなく、映画に出てきたレコードショップも時代の影響をもろに受けていた。インターネットとコロナ、サブスクなど。ネットが発達する前は、この店は音楽に関する情報交換の場として機能していたらしい。しかしそれは全てネットにとって変わられる。コロナとサブスクの影響は言うまでもない。
でも最近はレコードで音楽を聴く人も少し増えているような気もするけど、やはり微々たるものなんだろう。そういう僕もApple musicの恩恵はむちゃくちゃ受けているし、ほんと夢みたいなシステムだと思っている。今でも年に数回、このシステムがあまりにもありがたすぎてひとりでひっそりと感謝しているくらいだ。もし学生のころにこんなものがあったなら、歓喜して使い倒していたと思う。
でもそういう僕も、最近は少しの罪悪感もあってか、レコードショップに行ってCDを時々買っている。とは言っても買うのはほぼ中古だし、ただ単に最近ちょっと気になるレコードショップを見つけただけというものなんだけど… でもサブスクと決定的に違うのは、あたりまえだけどサブスクにないものがあるということ。そしてなにがあるかは実際に行ってみないとわからないということ。有るか無きかのものを見つけるという作業はもちろん当てが外れることもあるけれど、それも含めてあんがい楽しい。まあ楽しいだけじゃなんの罪滅ぼしにもならないのだけどね。
最近聴いたもの。
postcard nowhereは覇気なし。最近、覇気なし=drowsyでいいのかなあと思うんだけどどうなんだろう?語感あってんだろうか?
jackson. C. frankは映画で使われてたやつ。
hysterlaも覇気なし。録音状態の悪さもいい。
lou reedのアコースティックがあまりにも新鮮でしばらくずっと聴いてた。
dead sullivanはソングライティングが好み。
tomotsugu nakamura はなんとなく聴いてた。
hayden pedigoもなんとなく聴いてた。
こないだ音博があったのでくるりを聴いてた。最近のはほぼスルーしてたんだけど、このEPだけちょっとひっかかった。音博当日は会場近辺で音もれだけ聴いてたけど、やっぱり生で聴くのは良いなあ…
あ、それと最近ほんとによく聴いてるのは角銅真実の「いかれたbaby」というフィッシュマンズのカバー。
他にもsam gendel、sam wilkes、sufjan stevensと有名どころのも聴いてたけど、ここにあげるまでもなくそれなりに良いので割愛。