詩【雨の日の変】

新たな夜明けは
緩慢な派手な世界があって
舟のないセルリアンの空
雨つたいが廻る

あなただけで
去ればエンドアンドエンド
雨の日の変

数多なる悩み算段は
緩やかに場所をとって
吹き抜けまざりあうといいように
弓のない馬車を駆って

あなただけで
去ればエンドアンドエンド
雨の日の変

スカラ座の桟敷席から見惚れた
麗しい光は
かりそめな夜と煌めきにまで
悲劇を仄めかす

忘れないまま
思い出すまま
張り裂け破れるただ
引かれた弓の弦は音もなく

あなただけで
去ればエンドアンドエンド
雨の日の変


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