詩【いい奴】
ひどく個人的な話かもしれない
個人的な話が、このような個人的な話が
何かしらの接点をもたらしたり
無関係を貫いた結果
その先のどこかしらで
我々が交わる時がくるのだとしたら
それが縁であり妙なのだろう
山手線から眺める
並走する京浜東北線のように
一瞥をくれながら
離れていくこともあるだろう
新橋で降りてホームに立った時
有楽町でタッチの差でドアが閉まる時
一時的な交わりを得ることもあるだろう
それぞれがその先はどこへ行くものか
それは自由でもあるし
不自由さの結果でもあるのかもしれない
その自由についてをガタガタ言って
騒いでも仕方がないのだから
また毎日に没頭したり
打ちひしがれたりするよ
わからないなこの心情のことは
交わることの正解不正解なんてものは
わからないな
個人的な話に運行ダイヤなんて無いし
あったとしてもそれは思い込みだって
もたらされる縁や妙を
身体や心の適切な形に
ならしていけることを願って
いい奴でいよう