ゾンビレンズ
ゾンビレンズ
これはリアルなのか、バーチャルなのか。
時は20xx年、地球上ではゾンビウイルスが猛威をふるっていた。ワクチンはまもなく開発されたが、ウイルスの変異も早く、なかなか収束のめどが立たない。そんな中、日本のベンチャー企業、オプティカルテックジャパンが、画期的な商品を開発した。
ゾンビレンズ、コンタクトレンズにバーチャルリアリティを用いた特殊な加工を施し、そのレンズを通すとゾンビウイルス患者は顔が青白く光るのである。同社はすぐに特許を取得。大々的に売り出した。
ゾンビレンズは大ヒット。私も早速購入、装着した。なるほど、確かにゾンビ感染者は、顔が青白く見える。青白く光った人との接触を避ければ、ゾンビになることはない。私は安堵した。ところが、、、、。
何か人々が私によそよそしい。友人もそれとなく遠ざかっていった。ある時、ショーウィンドウの窓に自分の顔が映った時、私は愕然とした。青白い顔、私はゾンビウイルスに感染している!?。そんな馬鹿な、ワクチンも6回も接種し、典型的な症状もない。これはどういうことだ。目をこすっても何も変わらない。これはリアルなのか、バーチャルなのか。私は混濁した。
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