I'll be backの大戦果
フェイスブック方面ではお知らせしたが、「ストイカ」がまだ季刊なので、途中でつかんだスクープをタイミングよく打つには、インターネットに頼らざるをえない。そこで臨機応変に記者を集めて取材し、それをオンライン媒体で打つチーム「ストイカ」の仕組みを実験してみた。
それが東洋経済オンラインで11月21日に打った「衝撃事実! GPIF理事長『処分』は謀略だった」である。
それに先んじて現代ビジネスで伊藤博敏記者が「激震…GPIF「理事長スキャンダル」の裏に潜むセクハラと人事抗争」を公開したが、彼はチーム「ストイカ」の一員であり、根はひとつだと思って構わない。
もうひとつ、チームに加わったのが日経の後輩でいまはウォーターサイド・ラボラトリーLLCを持つ樫原弘志君である。彼もnoteにサイトを開いていて、理事長処分の理由となった「情実採用」の真偽を確かめたのだ。驚くことに、GPIF監査委員会の岩村修二・元東京地検特捜部長は、理事長の出身母体に照会すらしていないズサンな調査だったことが判明した。「予断」で強引に結論を出す特捜の悪癖をいまだに続けているのだ。
東洋経済オンライン記事はYahooニュースに転載されたが、セクハラの一語にビビったか、編集「介入」があり、できるだけ目立たないよう下位にしまいこまれた。経済の部門に入れられたが、検索しないとみつからない片隅ニュース扱いである。これを突破してくれたのが、「ストイカ」創刊でもお世話になったブロガーの山本一郎君である。
彼はYahooニュースに「無縫地帯」という個人コラムを持っており、そこで22日に「GPIFでセクハラをめぐる怪文書騒ぎが発生」でフォローしてくれたのだ。東洋経済オンラインでは取材先など諸般の都合があり、セクハラ理事の名を伏せたが、山本君は自力で厚生労働省などに取材して独自に写真や怪文書のコピーを入手、気兼ねなく理事の名や不自然すぎる盗撮写真などを公開した。皮肉たっぷりの山本一郎節で、笑わずにはいられないが、おちょくられたほうは悲鳴を上げているにちがいない。
とにかくチーム「ストイカ」の試みは大成功。ネットで散らすショットガン戦法と、だんだん暴露度が高まる雲竜型で、新聞、テレビ、雑誌をぶっちぎることができた。で、ターミネーターのシワ(シュワ)ちゃんか、シワ(サラ)・コナーのようについ凱歌をあげたくなる。
I'll be back. 時代は変わった、と。