【株分析】7201:日産自動車 61点
2024.11.24の分析です
会社説明
日産自動車株式会社(7201)は、主に自動車の製造・販売および関連サービスを提供するグローバル企業です。2024年上半期は、競争激化とインフレの影響により厳しい経営環境が続きましたが、事業再編「Nissan NEXT」に基づく効率化とコスト削減に取り組んでいます。主な市場である北米、中国、ヨーロッパでのシェア拡大と新エネルギー車(EV)の普及が課題です
分析結果
1. 収益性
評価: 6/10
理由:
PER 3.67倍は割安感があり、利益期待が市場で控えめに見積もられています。
2024年上半期は売上高が前年同期比で1.3%減少、営業利益が90%以上減少する厳しい状況です。
販売金融事業の営業利益は前年比11.3%減少しましたが、部門間での安定した収益源として機能しています。
2. 安全性
評価: 5/10
理由:
自己資本比率は約30%であるものの、現金及び現金同等物の減少が目立ちます(前年同期比で約28%減少)。
信用倍率(2.43倍)は需給バランスの改善を示しますが、流動負債の圧力が続いています。
負債総額は約12.6兆円であり、長期的な財務安定性に懸念があります。
3. 生産性
評価: 7/10
理由:
出来高は2,570万株で高い流動性を保っていますが、営業損益の減少が効率の低下を反映しています。
生産能力の20%削減や販売管理費の削減など、効率化施策の進展が鍵です。
4. 成長性
評価: 6/10
理由:
電動車(EV)や新エネルギー車への移行は、成長性を支える重要な要素です。
2026年度までに年間350万台の販売でも持続可能な収益構造を目指す計画があります。
しかし、現時点では北米・中国市場での販売台数が減少しており、短期的な成長は限定的です。
総合評価
短期(評価: 6/10)
理由: 信用倍率の改善や割安感が投資の余地を示しますが、収益性や財務の弱さが短期リスクを高めています。
投資判断: 中立
中期(評価: 7/10)
理由: 中期計画「The Arc」の進捗が鍵であり、効率化とEVシフトが実現すれば回復が期待されます。
投資判断: 買い推奨(やや強気)
長期(評価: 6/10)
理由: 業界の構造変化に対応できるかどうかが重要です。ブランド価値や新技術分野の成否が長期的な収益に直結します。
投資判断: 中立