TRPGコアルール『カパス/CPAS』
◆序文
▼概要
・『CPAS』はTRPGのコアルールであり、名称の綴りは、「Chara Play Assist RPG System」の略です。
・『キャラプレ(キャラクタープレイ)』を邪魔しない程度の、極限まで簡略化したシステムを目指しました。プレイのし易さを重視した、シンプルなTRPGをお楽しみください。
▼世はキャラプレ時代(読み飛ばし可)
・『キャラプレ(キャラクタープレイ)』とは、キャラクターになりきって、そのキャラクターならこう発言する、こう行動する、という自身のプレイヤーキャクターの言動の演出再現や演技表現を重視するプレイスタイルのことです。
・原始、TRPGとはRole Play(ロールプレイ、役割分担)をするゲームであり、各々の得意な場面で活躍を見せつつ、互いに協力関係を築いて、一丸として問題解決にあたることを目的としていました。ですが、これは昔話です。
・キャラプレは、キャラクターの言動の演出再現や演技表現をする為、ルールが足枷になるケースが多発します。対して、役割分担では、ルールによってプレイヤーそれぞれに活躍機会が機能的に分配されます。つまり、TRPGにとって、ルールとは役割分担の為に存在し、キャラプレではむしろルールが邪魔にすら成ってしまっています。では、ルールを完全にオミットしてしまうのはどうでしょう? きっと、それは最早「ゲーム」とは呼べない、只の「ごっこ遊び」になっていることでしょう。
・現代のTRPGは、キャラプレと役割分担の両立を模索しいているものが多いです。しかし、残念ながら役割分担はもう古いのです。懐古主義に囚われた老人向けな考え方だと、私は認識を改めました。プレイヤーが「各々、自分を表現する」、それが現代望まれるTRPGの姿です。新しい世代の人たちにTRPGを楽しんでもらう為には、キャラプレの為のゲームが必要なのです。
・とは言えど、商業的には「ルールを否定するゲーム」など、今はまだ難しいでしょう。インディーズだからこそ出来る実験があると思うのです。『CPAS』がその先駆けになれば、と願っています。
▼ルール的特徴:簡易
・『CPAS』は、キャラプレを補助する為のTRPGシステムです。その為に、演出再現や演技表現を邪魔しない程度の簡易化された判定ルールを備えています。
・行為判定は簡単。SP(サクセス・ポイント)を消費したら成功。成功したい行為で必ず成功できるからキャラクターのイメージを守れます。
・判定の成功が確定したら、サイコロを1個だけ振ります。[6]が出たらクリティカル!
・キャラクター演出の後ろ盾として機能するエフェクトを活用して、より派手なキャラプレを楽しめます。
▼ルール的特徴:詳細(読み飛ばし可)
・行為判定の工程は、1)リソース使用の有無。2)サイコロを1個振る。以上です。まずはSPを消費すれば、それだけで成功が確定します。、SPが消費できなくとも判定は可能です。消費の有無に関わらず、判定毎にサイコロ(六面体)を1個だけ振ります。
・成功確定中なら、[6]はクリティカル、[1]〜[5]は通常の成功です。達成度という概念はありません。
・成功不確定なら、[6]は通常の成功、[2]〜[5]は失敗、[1]はファンブルです。
・クリティカルは、普通の成功よりも遥かに成果をあげます。具体的な内容はGMが状況に応じて判断します。もし、この判定に対抗者が存在するのならば、相手のファンブル発生率が上昇します。
・ファンブルは、失敗を下回る最悪な結果です。具体的な内容はGMが状況に応じて判断しますが、命懸けの状況ならば、そのキャラクターの「死」を意味します。武器を落とす、とかそんな生やさしい扱いではありません。
・データのほとんどがフレーバー情報。フレーバー情報とは、ルールによる影響を受けず(与えずに)プレイヤーが自由に設定や演出をして良い、情報(状況説明や設定)のことです。ルール上それは出来ません、などキャラクターのイメージをルールの縛りによって損なうことがありません。(「ウチの子はそうじゃない」問題の解決)
・『CPAS』には、いわゆる耐久値やHPは存在しません。削り合いではなく、相手にファンブルを誘発する戦いになります。もしかしたら、一瞬で勝負がつくかもしれない、という緊張感溢れる戦いとなります。
◆ゴールデンルール
▼CPASをプレイする上での心構え
・『CPAS』のテーマは「キャラプレを支援するTRPGシステム」です。キャラプレとは、キャラクターになりきって、そのキャラクターならこう発言する、こう行動する、という自身のプレイヤーキャクターの言動の演出再現や演技表現を重視するプレイスタイルのことです。
・キャラクタープレイの肝は、キャラクターを自由な想像で演出したり、演じたりすることです。いわゆるハードゲーマーの「ゲームを効率よくクリアする」という考え方とは真逆な方向性です。
・ゲーム中、キャラプレとハードゲーマーの間で、考え方や進め方がぶつかり合うこともあるでしょう。その場合『CPAS』では、他のプレイヤーやGMの演出再現や演技表現を遮ってはいけません。
・ただし、遮られないからといって、何をしても良いというわけではありません。進行役であるGMの不都合を招くようなプレイは感心されません。円滑に物語が進むように少しだけ空気を読みましょう。
・ゲームクリアという成果を求める姿勢も、ゲームとして大切ではありますが、成果だけではなく、その過程でのキャラクターの生き様を楽しんでください。
▼カッコ表記
・カッコで括られた単語は、カッコの形状に応じて相応の意味を持ち、それぞれ意味合いで使い分けられています。
▼計算
・TRPGでは、キャラクターの管理や行為判定において、難しくない単純な計算が頻繁に行われます。
・ゲーム中の数値の計算で、加算(+)、減算(ー)、乗算(×)、除算(÷)の組み合わせの算式を処理する場合は、まず乗算と除算を先に行い、その次に、それらの積や商に、加算と減算を行います。
・乗算や除算で端数(小数点)が生じた場合は、端数を切り捨ててください。繰り上げたり、四捨五入はしません。なお、本文中には少々ですが「×1.5」という記述がある為、乗算でも端数は発生することがあり得ます。
▼基本用語の定義(読み飛ばし可)
TRPGでよく使われる基本的な用語の意味は、人によって解釈が異なるかもしれません。その解釈の差異が、ゲーム中に混乱を生じさせる恐れもありますので、『CPAS』での定義をここに記しておきます。
『TRPG』
・テーブルトーク•ロール•プレイング•ゲームの略。
・複数人の参加者で卓を囲み、1人のGMとその他のPLに別れて、GMが提示する物語上の難題の数々を、PLが物語内の主人公として解決をしてゆきます。その過程の会話によって物語を紡いでいくゲームです。
・TRPGの特徴としては、ゲームでありながら特定の勝利条件が存在しないことが挙げられます。参加者の皆を、参加者各位が楽しませ合うのが、理想的なTRPGの楽しみ方と言えるでしょう。仮にハッピーエンドでなくとも、皆が納得いく美しい展開や、楽しい展開だったのなら、ハッピーエンドを超える成功だとも言えます。
『システム』
・TRPGを楽しむ為に必要なルールを体系的にまとめた骨組み。ルールブックとも。主な形態は書籍(例外も多い)。システムに従って、ゲームを進行します。
・「キャラクターの作成や管理のルール」「行為判定ルール」「戦闘ルール」「GMのハンドリング指針」「特殊状況の対応ルール」「各種データ」などで構成されています。
『ルール』
・あらゆる状況、あらゆる場面において、結果を求める処理がルールです。
・キャラクターを作るのもルールで、ゲーム中にキャラクターを管理するのもルールです。
・キャラクターの行動はどういった結果を得たか、を判断する為の処理が行為判定ルールです。
・TRPGの華である戦闘の処理フローが戦闘ルールです。
『フレーバー』
・直訳すると「雰囲気」。ルールやデータやシステム処理の影響を受けない自由な演出のことです。「フレーバーテキスト」「フレーバー装備」「フレーバーアクション」などという感じに使われます。
・フレーバーに関しては、割とPLの裁量に任され、PLの腕の見せ所とも言えるのですが、「世界観からはみ出さない」「GMの許可の範囲内」の2つの最低限の制約はあると考えてください。
・自分のPCの格を上げる為に他のPCを下げたり、自分のPCを有利にする為にルールを超えた勝手な演出をしてしまうのは、マナー違反だと心得てください。「他のPCの格も保つ」と「ルールで指定されている行為や範囲はフレーバーではどうにも出来ない」の2点は心に留めてください。
『GM』
・ゲーム•マスターの略。
・セッションの審判で進行役です。また、脚本家や舞台演出家であり、時にはNPCを演じる助演役としても介入します。
・やることはとても多く大変かもしれませんが、その分、大きな満足感を得ることが可能です。慣れているひとがGMをやると良いでしょう。
『PL』
・プレイヤーの略。
・GM以外の参加者各位です。
・一部のテキストでは「TRPGがホームパーティーならGMがホストでPLはゲスト」のような事を放言しているものも存在しますが、それは違います。「GMもPLも参加者全員がホストであり、ゲスト」です。
・GMはやることが多いです。GMにだけ負担を掛けてはいけません。すべてをGMに任せっきりにするのではなく、GMがGMをやり易いように、多少は気を遣ってあげてください。
『キャラシー』
・キャラクター•シートの略。
・キャラクターのゲームデータやフレーバー設定を記入する用紙がキャラクターシートです。サイズはA4が適当です。
・PCならば、用紙1枚で1キャラクターを管理できます。NPCは、用紙1枚で10人まで管理できる専用のキャラシーを用います。
『PC』
・プレイヤー•キャラクターの略。
・PLが受け持つキャラクターであり、PLの写身とも言える存在です。基本的に、PL1人につきPC1体を受け持ちます。
・本質的には、ゲームデータと背景を備えたゲームの駒の1つですが、キャラプレ的には、PLが演じる「役」と言い換えても良いでしょう。
『NPC』
・ノン•プレイヤー•キャラクターの略。
・文字通り「PCではないキャラクター」の総称です。物語の進展上の意味を持つ「重要キャラクター」も、通りがかりの只の「名無しのモブ」も、PCの邪魔をする「敵キャラクター」も、物語の最後を彩る「ボスキャラ」も、すべてNPCとして扱われます。
・NPCはすべてGMが受け持ちます。
『サブGM』
・補佐的な役目の2人目のGMです。同時にPLでもある為、特殊な立ち位置としてセッションに参加します。
・サブGMを前提として作られているTRPGシステムの存在は稀ですが、『CPAS』の追加世界設定である『VSサメ』では、物語のボスキャラである「サメ」をPCとして登場させる為、サメのPCのオーナーはサブGMという扱いになります。
『オーナー』
・PCを受け持つPLのことです。もし、そのキャラクターがNPCならば、オーナーはGMです。
・キャラクターの行動の決定や演出•演技は、そのキャラクターのオーナーが行います。
『サイコロ』
・ダイスとも。立方体を転がす乱数発生装置です。『CPAS』では六面体ダイスを用います。
・全体で1個あれば十分ですが、1人につき1個づつあると便利です。なお、20個も用意する必要はありません。
・オンセなら、ウェブダイスで代用することも可能です。
『セッション』
・時間の単位。1つの冒険(物語を成すゲームの開始から終了まで)の時間を指します。
・もしくは、一同に集まってTRPGをプレイする機会そのものを指す場合もあります。
・1回の集会で1つの冒険が終わり切らずに、話の途中で会を分割した場合は、それらをまとめて1セッションと見做します。
・会を分割した場合は、2回目以降の会の開始時には、SPなどのチェックボックスの回復や、エフェクトの再装填は発生しません。それらが発生するタイミングは、セッションの開始時だけです。
『キャンペーン』
・時間の単位。連作となる幾つかのセッションをまとめた時間を指します。
・何回のセッションをキャンペーンと呼ぶかは定義しませんが、だいたい4〜6回で収めることが多いでしょう。時間に余裕がある集団なら20回以上におよぶ超長期キャンペーンもあり得ますが、社会人が皆んなで時間の都合をつけることを考えると、5回以内に収めるのが現実的かもしれません。
『能動行動』
・メジャーアクションとも。自発的に行う行動全般を指します。戦闘時の「攻撃」も含みます。
・能動行動は平時なら、基本的にいつでも宣言できます。GMに宣言を認めらた場合に実際に行えます。戦闘時なら、自分の手番にのみ行えます。
『受動行動』
・リアクションとも。誰かの行動を切っ掛けに生じる行動全般を指します。例えば、投げられたボールをキャッチする など、です。
・なお、誰かの行動に対して抗おうとする行為は、特に「対抗判定」と呼びます。戦闘時の「防御」も含みます。
『マイナー•アクション』
・戦闘時に手番を使わずに行える能動行動のことです。
・『CPAS』では、「一部のエフェクトの使用」や「SPの譲渡」や「短い会話」などがマイナー•アクションに相当します。
『HP』『MP』
・『CPAS』には存在しない概念です。忘れてください。1…2の
…ポカン!
▼エフェクト
・エフェクトとは、「装備」「特殊技術」「魔法」「奇跡的な出来事」などの効果を統合したものです。結果(効果、ルール)だけが決められており、そこに至る過程・因果関係やその様子は、オーナー各位が自由に演出して構いません。
・自由に演出して構いません、と言いましたが、セッションの世界観から逸脱しない範囲、GMが許可する範囲、という不文律の枠は存在します。参加者全員で世界観を共有できるように演出再現を心がけましょう。
・基本的なルールに対して、エフェクトは上位ルールに位置付けられます。基本ルールとエフェクトの内容が矛盾した場合は、エフェクトの内容を優先してください。つまり、エフェクトはただの演出だけに留まらず、ルールをブレイクスルーをする権利としても機能しています。。
▼チェックボックス
・キャラシーの「SP」「エフェクト」「ボジネガティブ」にはチェックボックスが存在します。
・空白のチェックボックの数だけ、該当の効果を使用できます。効果を使用したら、該当箇所を使用した分だけ、チェックボックスに鉛筆でチェックを入れます。
・チェックボックスは、特定のタイミングや条件で回復しす。回復したらチェックを消してください。
・セッションが終わったら、使用したすべてのチェックボックスは自動的に回復します。
◆キャラクターシート
▼記入例
◆能力
【戦闘(バトル)】
・戦闘技術の全般。攻撃・防御ともこの能力が基準となります。
・戦闘時に行うすべての行為。(※1)
【社交(コミュニケーション)】
・会話力。社会的能力や権威。
・人望や社会背景による受動的な忖度。
【運動(アクション)】
・非戦闘時の運動能力全般。
・乗物全般(馬、車両、船、セスナ など)の操縦技術。
【探検(エクスプローション)】
・探検や捜査の全般。
・手先の器用さ(盗賊技術)も含む。
【神秘(ミスティック)】
・魔法や超能力やサイバネティックなど、その世界観特有の要素。劇的な偶然。正気維持。
・他の能力の代用(※2)
※1 本来【社交】【運動】【探検】に該当するような行為であっても、戦闘の為に行うのならば【戦闘】が基準となります。
※2 【戦闘】【社交】【運動】【探検】の判定において、GMが許可した場面に限り【神秘】で代用することが可能です。その場合、サクセスポイントは2倍消費する必要があります。
知識系の行為
・知識系だけを専門に示す能力は存在しません。
・知識の判定が必要ならば、その知識が、上記の能力のどれに関わるかをGMが判断して、その能力を基準として知識の判定を行います。
◆SP(サクセス・ポイント)
・スキルポイントやスタミナポイントではありません。サクセス(成功)ポイントです。SPを消費することで行為判定は成功を確約されます。
▼ SPの譲渡
・キャラクター間のSPの譲渡(受け渡し)は、GMが許せば可能です。
・同じ能力同士も場合は、1個の消費で、相手に1個移ります。違う能力へ譲渡することも可能ですが、その場合は、相手に渡る個数よりも、1個多く消費しなければなりません。
・譲渡の際は、「応援(男塾名物大鐘音)」とか「回復魔法」とか「超人パワーの球」とか、好みに応じて世界観に相応しい演出をすると良いでしょう。
▼SPの回復:シーン毎の佳局
・各シーンにおいて「佳局を用いて活躍していた」とGMが判断した場合、該当シーンの終了時に、佳局のSPは全回復(上限まで)します。
▼SPの回復:ミッション報酬
・シーンの終了時に『シーン・ミッション』を達成していると、報酬としてミッションの達成具合に応じた個数のSPを“チーム”がもらえます。報酬のSPは、メンバー間で話し合って分配し、各自が好きな能力に割り振ります。
◆シーン・ミッション
・GMは本筋の物語とは別に、『シーン・ミッション』というミニクエストを用意してください。セッションごとに2〜3件ぐらい用意してください。少なくても多過ぎても良くありません。用意する面倒なら、物語の展開に応じてアドリブで出任せても構いません。
・『シーン・ミッション』は、1〜5シーン(場面)の組み合わせや、1つの舞台で展開される 物語の裏話や、大筋には関係ない並行して発生している小事件です。故にサブのミニクエストのようなものです。ミッションが発生していることを、GMはプレイヤーに伝えてもいいですし、非公開でも構いません。
・例えば、「戦いの場に居合わせてしまった少女を庇って戦う」「容疑者Aから自白を引き出す際に、容疑者Bのアリバイの矛盾も聞き出す」「お婆さんの思い出を傷付けずに、主人の過去の情報を聴き出す」「破壊工作で潜入した施設から実験レポートのデータを盗み出す」「魔王を倒して姫を救う。ただし姫はすぐに自害とします」などが考えられます。物語の状況に応じて考えてください。
・『シーン・ミッション』をそれぞれの達成した際の報酬の値は、GMの判断に任せますが、目安としてはプレイヤー人数×2〜3点ぐらいが妥当です。達成の具合に応じて、予定していた報酬の個数を増減しても構いません。
◆行為判定
1:判定の基準
・行為判定の基準となる能力をGMが判断して、プレイヤーに提示します。
2:SPを使用するか?
・SPが消費可能ならば、消費して構いません。
・SPを消費した場合、この行為の成功が確定されます。
・SPを消費しない場合、この行為の成否は不確定です。
3:サイコロを1個振る
・SP使用の有無により成功が確定しているか不確定かが決ます。確定か不確定かによってサイコロの目の意味が変化します。
▼成功確定時(SPを消費した場合)
[6]:クリティカル
[5]:成功 (佳局→クリティカル)
[4]:成功
[3]:成功
[2]:成功
[1]:成功
▼成否不確定時(SPを消費しない場合)
[6]:成功 ※1
[5]:失敗(佳局→成功)※1(能動CR以下→ファンブル)※2
[4]:失敗(能動CR以下→ファンブル)※2
[3]:失敗(能動CR以下→ファンブル)※2
[2]:失敗(能動CR以下→ファンブル)※2
[1]:ファンブル
4:SPの追加消費
・サイコロを振った結果が「成功(もしくはクリティカル)」なら、さらにSPを消費してサイコロを振り足し、クリティカルの個数を繰り上げることも可能です。この追加消費は、任意の回数繰り返すことが可能です。
注釈
※1 サイコロで[6](佳局なら[6]か[5])を振ると、必ず「成功」となります。もし受動判定で成否不確定時の際に出目が能動側のCR以下であっても、「ファンブル」ではなく「成功」が優先されます。
※2 受動判定で成否不確定時の場合、出目が能動側のCR以下ならば、[2]以上であっても「失敗」ではなく「ファンブル」として扱われます。
◆CR(クリティカル・ランク)
・『CPAS』の行為判定には、いわゆる「達成度」は存在しません。それは、普通の成功はただの成功に過ぎず、大差はない、という意味です。
・達成度に代わる要素として『CR(クリティカル・ランク)』という概念が存在します。CRとは、この行為判定でのクリティカルの回数です。判定の際にSPの消費量は任意で、消費した数だけサイコロを振れます。その結果、クリティカルを複数回振ると、CRが上昇します。
▼特別難しい行為の場合
・GMはその行為が特別に難しい行為(ただの成功では用を成さない行為)だと判断した場合、『ボーダーCR』を設定します。
・ボーダーを設定する場合、判定の結果がボーダー以上のCRでなければ、(行為自体は成功しているけど)成果の程度が足りずに行為は用を成せなかった、ということになってしまいます。実質的に難易度と達成度のような位置付けとなります。
▼個人での行為の場合
・個人で行う行為の場合のボーダーの目安は、余程のことがない限り1または2で抑えるべきです。物語の根幹でもない限り、3以上にするべきではありませんし、4だと一個人では現実的に無理でしょう。協力できる行為ならば、おそらく参加するであろう人数を考慮して決めてください。
▼協力し合う行為の場合
・一つの行為を複数人のキャラクターで協力して行うことも可能で、その場合、参加者のCRは合算されます。
▼CRの名称
・CRにはランクごとに呼び名があります。覚える必要はありませんが、活用すると盛り上がるでしょう。
CR1:ヴラボー(大成)
CR2:グレート(驚嘆すべき大成)
CR3:エクセレント(語り継がれる大成)
CR4:パーフェクト(非の打ち所のない大成)
CR5以上:レジェンダリー(歴史的・伝説的な大成)
◆対抗判定
・他のキャラクター(主に敵)が判定する行為に対抗(もしくは抵抗)する場合、その判定は『対抗判定』となります。
・例えば、「攻撃に対する防御」「社会的行為に対する悪口の流布」「(時系列が逆になりますが)鍵開けに対する施錠や罠設置」など、が対抗判定に当たります。
・切っ掛けとなる行為を行う者を『能動側』、それに対抗する者を『受動側』と呼称します。
1:能動側の行為判定
・まずは能動側が行為判定を行います。
・能動側の判定の結果が「成功」もしくは「クリティカル」なら、受動側は、対抗する為の行為判定を行います。
・能動側の判定の結果が「失敗」もしくは「ファンブル」なら、そもそも切っ掛けが発生しておらず、受動側が行為判定を行う必要はありません。
2:受動側の行為判定
・能動側が行為が成立していれば、受動側は対抗する為の行為判定を行わなければなりません。
・受動側の判定の結果が「成功」もしくは「クリティカル」なら、能動側の行為の成果は打ち消されます。例えば、相手の攻撃に対抗した場合、受動側が成功ならば、能動側の攻撃は打ち消されます。つまり、防御が成立します。
・ただし、先の能動側の判定の結果が「クリティカル」だった場合は、受動側は対抗する行為判定でSPの消費量が2倍になります。
・さらに、受動側のファンブル発生率が上昇します。出目が[1]以外であっても、CR以下の出目ならばファンブルとなります。つまり、能動側のクリティカルは受動側のファンブルを誘発するのです。その際、受動側が[6]を振った場合は、CRに関わらず受動側の判定結果は「ファンブル」ではなく「成功」と見做しますので、注意してください。
◆佳局
・佳局とは、そのキャラクターの得意な能力のことで、作り立てのプレイヤーキャラクターは、5つの能力から1つを佳局化しています。
▼佳局の効果1:判定の優遇
・佳局を基準とした判定では、成功確定時は、[6]だけではなく[5]も「クリティカル」になります。また成功未確定時は、[5]も「成功」になります。
▼佳局の効果2:シーン毎にSPが全回復
・各シーンにおいて「佳局を用いて活躍していた」とGMが判断した場合、該当シーンの終了時に、佳局のSPは全回復(上限まで回復)します。なお、佳局以外のSPは対象外です。
◆キャラクターを作成
0:準備
・まずキャラクターシートのコピーを用意します。
・キャラクターのデータは、この用紙に記入していきます。
1:佳局を選択
・能力【戦闘】【社交】【運動】【探検】【神秘】から1つを、佳局に選びます。該当箇所の☆を塗りつぶしてください。佳局に選んだ能力のSP上限は9となります。
・一緒にプレイする他のプレイヤーのキャラクターとは佳局が被らない方が良いでしょう。被ると、活躍機会の奪い合いになってしまいます。
2:フリーSPを割り振る
・フリーSPとして計15点を、佳局以外の4つの能力に0〜9の範囲で、割り振ってください。その値がそれぞれの能力のSP上限になります。
・SP上限はそれぞれの能力の欄の「+」の左側に記入します。後に「+」の右側は成長値を記入することになります。
3:ポジ•ネガティブを記述
・《ポジティブ》と《ネガティブ》の内容を決めて、それぞれに記入します。
4:フレーバー情報
・プロフィールなどのフレーバー情報を記入します。
・肖像を描くかは自由です。
5:初期化
・それぞれの能力のゲーム開始時のSPの個数は、SP上限の値になります。不要なゲージは打ち消し線で除去してください。
・エフェクト欄の『総数』に「5」、『種類』に「4」と記入します。
X:エフェクト
・毎セッション開始前に、エフェクト(装備、アイテム、魔法、特殊スキル などの効果)を4種類選択し、そこから計5つを獲得します。(まとめ:4種類・のべ5個)
・エフェクトの効果名称以外の情報(名前や演出)はフレーバー情報です。名前は自由に記入します。エフェクトを使用した際には、結果と名前に応じた内容で、世界観に相応しい範囲で自由に演出をしてください。
・獲得したエフェクトは使い捨ての消耗品で、このセッションの間でのみ使用可能です。残しても無駄になりますので、使い切りましょう。
◆《ポジティブ》と《ネガティブ》
・便宜上、併せて「ポジ•ネガティブ」とも呼称します。
・《ポジティブ》とは、そのキャラクターの「好きなもの」や「得意なもの」や「大切なもの」などのことです。
・《ネガティブ》とは、そのキャラクターの「嫌いなもの」や「苦手なもの」や「自身の弱点」などのことです。
・ポジ•ネガティブは、セッションにつきそれぞれ1回だけ宣言できます。判定の際に、それらの要素を含む場合に宣言が可能です。含むかどうかはGMが判断します。
・《ポジティブ》を宣言した場合、SPを消費せずに、自動的にクリティカルが確定します。さらに、SPを消費してサイコロを振ることもでき、CRを上昇することが可能です。
・《ネガティブ》を宣言した場合、SPを消費することが出来ず、[1]を振ってもファンブルではなく、普通の失敗になります。『CPAS』のファンブルはかなりエゲツないです。意図的に普通の失敗に抑えることが出来るのなら、それはむしろ上手く利用するべきです。
・ポジ•ネガティブは、キャラクターを掘り下げる要素として搭載しており、またセッション中にキャラプレを盛り上げるのに一役買ってくれるでしょう。
◆キャラクターの生死
・HPに該当する要素は『CPAS』には存在しません。HPの管理が不要であり、その分、キャラプレに専念できます。
・「敵の攻撃を防御する為の【戦闘】」、もしくは「命懸けの状況だとGMが判断する【運動】での対抗判定」において、判定をファンブルすると、そのキャラクターは死亡してしまいます。
・戦闘での攻撃においては、CRを回すことで、相手のファンブル率を上昇することが可能です。つまり、相手の致命的なミスを誘う戦いになります。
◆エフェクト
・エフェクトとは、装備、アイテム、魔法、特殊スキル など有効な効果を持つ物や力の総称です。効果は決まっていますが、効果を発揮する際の(フレーバー)演出は、世界観が許容しGMの許可する範囲で、自由にして構いません。また、効果によって基本名称が設定されていますが、演出に合うように名称も自由に変えて構いません。
・例えば、《怪力》を強化外骨格によるパワーと演出したり、《爆撃》を広範囲攻撃魔法と演出したり、《出没》を忍術で影の中から出現した演出したり などすることもできます。また、咄嗟にフレーバー演出が思い付かない時は「その時、不思議なことが起こった」と言っておけば良いでしょう。
・ゲーム開始状態のPCは、エフェクトを4種類のべ計5個持っています。5個が初期値のストック限度です。成長によって、種類やスットク限度は上昇します。
・エフェクトは使い捨ての消耗品です。使ったら、その分は失います。ただし、タイミングが『パッシブ』となっているものは、GMがアクシデントの発生を指示しない限り失わず、常に効果を発揮し続けます。
・セッション毎に、新たにエフェクトを与えられます。前セッションでの残りは捨て、ストック限度まで選んで獲得し直してください。同じエフェクトを重複して獲得しても構いません。(要は、D&Dの呪文スロットみたいな扱いだと考えてください)
●キャラクターのタイプ
・どれを選ぶか迷ったら、キャラクターのタイプに応じたお勧めの組み合わせを参考にしてください。無理にお勧めに従う必要はありませんので、慣れたらあなたの独創性に従って自由に選んでください。また、タイプとはキャラクターの大まかな「只のイメージ」のことです。特にルール的な意味は生じません。
●タイミング
・エフェクト使用(宣言)のタイミングについて、主なものの説明です。
▼ 戦闘に関わるエフェクト
▼ 社交に関わるエフェクト
▼ 運動に関わるエフェクト
▼ 探検に関わるエフェクト
▼ 神秘に関わるエフェクト
▼ 全般的に用いるエフェクト
▼ 生存に関わるエフェクト
▼ 新規追加
●エフェクト一覧表
◆ フレーバー情報
・フレーバー情報とは、ルール上では意味が生じない、演出上だけの存在や事柄、現象などのことです。
・『CPAS』において、装備、魔法、道具、消耗品、使い魔、スキル、アビリティ など、それらは全てフレーバー情報です。世界観が許容する範囲で形状や名前を好きに設定し、それらが関わる能力での判定に成功した際には、結果に相応しい演出を自由にして構いません。
・また、それらから生じる効果は、前出の通り『エフェクト』というルールに基づいて運用しますが、演出は自由です。
◆ 戦闘
・ラウンド制です。手順0は準備で、手順1からラウンドが始まります。
・攻撃(能動行為)を行うものを攻撃側、それに対して防御(受動行為)を行うものを防御側と呼称します。
・『タッグ』について。仲間同士で同じ敵に攻撃することが可能です。それを『タッグ』と呼びます(3人以上ならば3人ダッグ、4人タッグ…などと呼称)。
・戦闘時に、非戦闘行為に該当する能動行為を行う場合、SPの消費は2倍必要となります。ただし、【戦闘】で代用するのならば、1倍の消費で済みます。
手順0:イニシアティブフェイズ
・戦闘に参加するPC、NPCのオーナーは各自のキャラクターの分のサイコロ(1D6)を振ります。より出目が低い者から手番が先に廻ります。その順番を『イニシアティブ』と呼びます。
・手番の巡りが参加者全員に回り切った区切りを『ラウンド』と呼びます。
・もし同じ出目のキャラクターが複数体いる場合は、その者たちだけで、再度サイコロを振って、その者たちの中での手番の順番を決します。決まるまで幾度でも振り直してください。
手順1:手番
・手番が巡ってきた者から順に、能動行動を行います。
・タッグで攻撃する場合、攻撃のタイミングは、タッグでイニシアティブがもっとも遅い者の手番に合わせます。
手順2:マッチング宣言
・『マッチング』とは、攻撃相手を定めて宣言することです。
・まだマッチング相手(攻撃対象)が存在しない(定めていない)場合は、攻撃を行う際に、攻撃対象を宣言してください。
・先に敵からマッチングの宣言を受けている場合は、その相手があなたの攻撃対象となります。また、複数の敵(タッグ)からマッチングを受けた場合は、最初に宣言してきた敵1体が、あなた自身が攻撃をする対象です。
・マッチングには、地形や互いの距離は一切考慮されません。それらはフレーバー情報です。
・一度マッチングを行うと、「どちらかが戦闘不能になる」もしくは「マッチングを解消」するまで、お互いの攻撃対象は固定化されます。それ以外にも、エフェクトの効果によって、マッチングは切れる場合もありますし、戦闘が終了(中断)した際も、マッチングは切れます。
・仲間同士で同じ敵をマッチングすることも可能です。この状態を『タッグ』と呼称します。
手順3:能動行動
▼ 攻撃
・手番の者は対象を攻撃することができます。攻撃は対抗判定として処理します。攻撃側(手番の者)は能動行為で、防御側(攻撃の対象)は受動行為と考えます。
・まず、攻撃側は【戦闘】を基準とした行為判定を行います。
・タッグで攻撃をする場合、人数分の攻撃が発生するのではなく、『協力判定』と同じ扱いで各自のCRを合算してタッグのCRと見做します。1人でも失敗やファンブルを振ってしまうと、より悪い方の結果を採用します。
▼ 戦闘からの離脱
・マッチングが切れている状態で、手番になったら、『戦闘からの離脱』を宣言できます。宣言をすると、戦闘から完全に離脱し、以降、手番が飛ばされますが、マッチングの対象になることもありません。
▼ 非戦闘行為
・行為判定を伴う(とGMが判断した)行為を「メジャーアクション」、口頭の演出だけで済まされる行為を「マイナーアクション」と呼称します。
・メジャーアクションについて。自分の手番に、行為判定を行なってください。直接戦闘に関わる行為でない場合も、戦闘中は【戦闘】が行為判定の基準となります。(平時ではない緊張状態なので、いつも通りにはいきません)
・マイナーアクションは、手番を待つ必要はありません。いつでも自由に行なってください。ただし、回数制限が存在し、各ラウンドに、マイナーアクションは1回しか行えません。
手順4:防御(対抗判定)
・もし攻撃側の結果が成功もしくはクリティカルならば、防御側も【戦闘】を基準とした行為判定を行います。防御は受動行為なので、自身の手番とは関係なく、相手へのリアクションとして行います。
・タッグの攻撃への防御に失敗してノックバックを受けた場合、タッグ全員の【戦闘】の残りSPを合算します。
手順5:ラウンド終了
・戦闘に参加しているキャラクター全員の手番が済んだら、このラウンドは終了し、次のラウンドが始まります。
・このラウンドで攻撃した敵を戦闘不能状態にした者は、アグレッシブ(イニシアティブが〔倒した人数〕人分前進する)を適用します。
・どちらかの陣営が全員、戦闘不能状態になるか、戦場から離脱したら場合、戦闘終了です。
・イニシアティブとマッチングの相手は、次のラウンドでもそのままの状態で継続します。
・手順1へ。
●イニシアティブ
・イニシアティブとは、戦闘での手番の順番のことです。
・イニシアティブの値は、小さい値ほど早く手番が廻ってきます。1つのラウンド毎に、手番は1回廻ります。手番が廻ってくると、能動行動(攻撃など)を行えます。
・また、イニシアティブの値が小さい程、早く動くことに集中している為、行為を確実に成功させることが難しくなります。なので、値が小さい方が良いとは言い切れません。
・戦闘開始直後のイニシアティブフェイズにて、サイコロを1回振り、その出目がイニシアティブとなります。イニシアティブの値は戦闘中に変動しますが、ラウンドが終わって次のラウンドに移っても、その値は継続します。イニシアティシートにトークンを置いて、値を管理してください。
・もし、同じ値の者が複数人存在する場合は、その者たちだけで、再度サイコロを振って、その者たちの中で手番の順番を決します。決まるまで幾度でも振り直してください。なお、イニシアティブの値自体は1回目から変わりません。
・イニシアティブの値の幅は、0〜6とXです。0とXはサイコロを振っただけでは出ません。
・イニシアティブの値に応じて、キャラクターは下記の影響を受けます。
・現在のイニシアティの値と同じ帯(欄)に、自分の手番トークンを置いて、行動順を管理します。同じ帯の中に複数人のキャラクターが混在している場合は、よりイニシアティブが早いキャラクターを『速』の側に、よりイニシアティブが遅いキャラクターを『遅』の側に配置します。
・ぱっと見、某忍のヴェロシティ表を彷彿とするかもしれませんが、違います。違いはこちらです。
▼イニシアティブの変動について
・エフェクトの効果やノックバックによって手番トークンは移動します。
・そのイニシアティブ帯に他のキャラクターが存在する場合、最前の位置に移動してきたら、一段速いイニシアティブ帯の最尾に手番トークンを移動させます。最尾に移動してきたら、一段遅いイニシアティブ帯の最善に移動します。
・他のキャラクターが一人も存在しないイニシアティブ帯は、帯そのものを1人分と見做します。
◆ キャラクターの成長
・セッションをクリアすると、報酬として1〜3点のEXP(経験点)が与えられます。EXPを使用してキャラクターを成長することが出来ます。
▼EXPを獲得
・与えられる報酬EXPの量は、セッションにおいての「大団円に向けての貢献」の程度からGMが判断します。下記の目安を参考に、独断で決めてください。
・なお、重視するのは貢献の程度であり、生死は問わないでください。もし生死を問うてしまうと、プレイヤーが命を惜しんで、地味な展開に落ち着いてしまいます。
・もしセッション半ばでキャラクターを失ってしまった場合は、今回得たEXPは、次回のセッションで新たに作成するキャラクターに使用してください。
▼ EXPを使用
EXPを使用することで、「SPの上限」と「エフェクト所有数」を増やすことが可能です。段階によって必要EXPが異なるものは、一段階づつ増やします。二段階以上いっきに増やす場合は、差分値や大きい方の値ではなく、累積のEXPを支払ってください。
『SP上限』の成長
注意:成長させる能力が佳局か否かで、必要なEXPが異なります。
限度:佳局の能力は+1が限度で、最大10までとなります。佳局以外の能力は+3が限度で、最大9までとなります。
『エフェクトの総数と種類』の成長
注意:エフェクトの所有総数と、所有種類は、それぞれ別に成長させなければなりません。もし総数だけを成長させた場合、同じ種類のエフェクトばかり獲得しなければならなくなります。
限度:現実的な世界での人間のキャラクターの場合、エフェクトの所有数は20個を限度とします。なお、キャラクターシートに枠が20個分しかない為、人間以外のキャラクターで21個目以降に成長させる場合は、NOTEスペース(フレーバー情報)や裏面や別紙などに、空白を見繕って記入欄を増設してください。
▼キャラクターの成長例
↓
◆ 今後の確認点
・実際にプレイした上で、確認したい箇所が4点あります。テストプレイの結果で、修正の是非を検討したいと思います。
A、作成時:フリーSPの数
・初期15で、果たして妥当か?
・15という値に理由はないのです。何となく勘で決めちゃいました。
B、作成時:エフェクトの所有数
・初期5で、果たして妥当か?
・エフェクトは、『CPAS』のルールへのブレイクスルーとして機能します。つまりユーザーの気持ち良さに関わる要素です。
・3だと少なくてユーザーへの快感訴求が下がってしまうけど、7だと最初から覚えることが増え、ユーザビリティが下がる気がします。間を取ってやはり5が妥当でしょうか?
C、【神秘】による代用の消費SP
・「SPを2倍の消費」で、果たして妥当か?
・「本来必要なSP+1」ではどうだろうか?
・1案目だと、消費が大き過ぎて使いづらい? 2案目だと、あまり便利にし過ぎないだろう? 【神秘】だけ成長させれば良いや、となってしまうのは望ましくないです。
D、ノックバックの値
・「【戦闘】の残りSPの値」と同じマス数で、果たして妥当か?
・「判定の際に振ったサイコロの目(もっとも高いもの1つ)の目」と同じマス数ではどうか?
・1案目だと、SPを渋る戦い方になる。2案目だと、ランダム要素が高く、SPを多く使う方が有利となる。戦闘に駆け引きを求めるなら1案目が良いし、戦闘を大味にするのなら2案目が良い。
◆今後の展望
・『CPAS』自体は、TRPGのコアルールであり、現時点では世界観を含んでいません。しかし、GMが好きな世界観を用意して遊ぶ分には、コアルールとして問題なく機能すると思われます。
・だからと言って、いつまでも世界観を含んでいないのは不親切だと思いますので、『ワールド・アドオン(選択できる後付けの世界観)』を幾つか作成したいと思います。
・まあ、そのうち…
●『VSサメ』
●『No God No Blessing』
・かつて20Dシステムのワールド・アドオンとして作ったハイファンタジー風の世界設定ですが、むしろ『CPAS』で運用した方が向いていると考えています。そのうち移植したいです。
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▼作者紹介
・『CPAS』の作者である九城司は、こんな活動をしています。
・「大月市にボードゲームでふるさと納税」を合言葉に、山梨県大月市のふるさと納税の返礼品としてテーブルゲームを開発しています。
・スローガンは「ゲームによる地方創生」です。
2022年度『デュアルベースタウンゲーム大月版』
2023年度予定『信茂の雪辱』
▼『CPAS』の位置付け
・本ゲーム『CPAS』は、九城司がゲーム作成スキルを磨く為、あと思考実験の為に作った習作です。
・習作でお金を取るのも心苦しいので、しばらくの間、ここに無料公開しておきます。是非、TRPGの入り口として遊んでもらえればと思います。
・『CPAS』は無料で遊べますので、いわゆる『ルルブ問題』もこれで解決ですね! これでTRPGを楽しんだら、次は、ちゃんとしたメーカーやデザイナーさんが作った、ちゃんとしたゲームを購入して、業界の発展の為に銭を落としてください。約束だよ!
▼執筆の動機
・九城司は元々「TRPGとは役割分担である」という思い込みの信奉者でした。
・しかし、世代を跨いたプレイヤーたちとTRPGをプレイする機会があり、彼ら彼女らがTRPGに望んでいるのは、役割分担ではなく、キャラプレであると実感しました。
・「TRPGとは役割分担である!」と声を高々に新参者を言い包めることも可能なのでしょうが、そんなことをしたら、我々は老害となってしまします。そんなことは美意識が許しませんでした。
・新参者と考え方がズレたら、これまでの自分の常識が古くなっている可能性があると疑うべきです。古くなった常識を更新する為、一度相手の望む形の遊び方を全力で飛び込んでみようと考えました。
・で、作ったのが『CPAS』です。これが正解かは分かりませんが、中途半端なことはしていないつもりです。