障害児と遊ぶ子
私は、幼稚園にいる、色が白くてふわふわで、笑顔の素敵なあの子が大好き。だから一緒に遊びたい。
あの子はてるてる坊主を作るのが好きみたい。
毎朝作ってる気がする。私も作ってみたい。
今日は一緒に作ってみよう。
あの子が来た!
「ねえ!早く一緒にてるてる坊主作ろ!」
あの子の好きなことを一緒にするのは楽しい。
私の好きなことを一緒にしたら、あの子も好きになるかな。今日は公園で誘ってみよう。
「ねえ、かくれんぼしない?」
あの子からの返事はなかった。言葉でお話しする子じゃないから、それは想定内。
でもなんか、近くにいた大人達に色々言われた。その言葉達は想定外だった。
「いつもあの子と遊んでくれてありがとう。」
「いつもあの子お世話してあげてえらいね。」
「さかわちゃんは優しい子だね。」
びっくりした。
他の子を遊びに誘ってこんなことを言われたことなんてない。
お友達の弟くんと遊んだ時、似たようなことは言われたかも。でも、それはその子のママに言われただけ。他の大人には言われてない。
確かにあの子は言葉でお話しができない。
あまりお外でも遊ばない。
幼稚園では特別に先生が1人くっついてる。
でも、あの子は赤ちゃんじゃない。立てるし遊べるし、他の子達と変わりない、私の大好きなお友達。
私って今まであの子のお世話をしてたの?
あの子はお世話されるような子なの?
私が、友達の障害を気にするようになったきっかけの話。
[障害を持つ子にも優しい子]を見かけた時はこの話を思い出して欲しい。その子は障害なんてものに囚われず、純粋に友達のことが好きなのかもと。
偏見は、大人が子供に無意識に教えているものなのだと。