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AI2nd day7 経営判断と財務
day6 Q&A
①定常性について
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→定常性についてはあまり細かく気にしなくて良い。このデータは定常性がある、このデータにはないという確実な正解があるわけではないから。
まずは1つのモデル(ARモデルなど)を当てはめて、それでダメなら次に別のモデル(SARIMAXモデルなど)を当てはめていく、という形で良い。
②モデルの訓練用データと参照用データ(予測との整合性を確認するデータ)の比率はどのくらいがいい?
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→定型的には7:3くらいが多い。
③同じデータを同じモデルで予測しても、人によって結果がバラバラなことについて
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→100人が結果予測を行ったら、結果は100通りになる。同じ結果にはならない。最も重要なのは、試行回数。
最初の1回目で精度の高い予測結果が得られるわけではない。試行回数を増やして精度を高めつつ、因果検定を用いて他のデータとの因果関係はあるのかなどを調べて理論を構築していくことが大事。
④予測結果を他者へ説明するとき
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→グラフで視覚化して一目瞭然な形にして、精度を判断してもらう。
day7 本編
経営判断と財務
経営において有効な政策は、その影響が必ず数字に現れる。
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そしてその有効な政策を、他者(社内のステークホルダー、意思決定者など)に説明して理解を得たい時には、それがうまく伝わる形で説明する必要がある。
その政策によってどのくらいのコストが生み出され、どのくらいの経営インパクトやコスト削減が得られるのか?
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ここで重要な文言がある。説得したり理解を得たいときのキーフレーズ。(nakamako氏直伝)
以下の文言は覚えておくこと!!
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例)飲食店に対してサイト作成の売り込みをしたいとき
一般的に、飲食店の顧客には固定客(常連)と流動客の2つが存在する。
そして流動客は
「固定客や店の存在を知っている人から口コミで噂を聞いて実際に来た人」
「飲食店を探しているときにたまたま店の目の前を通りがかって来店した人」
というリアルワールドでの経路と、
「ネットで検索をして店の存在を知り、来店した人」というネットでの経路がある。
しかし、ネットでの経路の場合は検索をしてその店の存在を知る必要があり、その場合はお店のHPを作成する必要がある。
作成費用にはこれくらいのコストがかかる。
メリットとして、ネットでの集客が可能になること、
さらにネットでどのくらいの流入があるか、そこからどれくらい集客につながっているかなどもデータ集計でき、そのデータを用いて集客に繋がる良いHP作成のためのtrial and errorが可能となる。これにより、この場所でこのくらいの規模のお店の場合、これぐらいの収益向上となる。
という具合。
人や会社などの組織は、日々判断と選択を行っている
そしてその判断をして得られた結果をフィードバックとして学び、次の判断に活かしていく。これを繰り返すことが、意思決定において優秀な人への道筋。
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しかし、経営にせよ、医師であれば日々の診療にせよ、
日々膨大な判断のための判断材料となる要素それぞれを、バイアスなくフラットに見ることは非常に難しい。人は、複雑系を捉えることができない。
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そこで助けとなるツールがAI。
膨大なデータ(判断材料となりうるもの)の傾向を掴んで、最も良い選択ができるように支援をしてくれることに有用。
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AIはこの判断の支援のためのツールであり、最終的な判断は人間が行うことになる。
人間にしかできないこと
今後、AIができる範囲は加速度的に増えていくだろう。そうして、社会の多くの場面でAIが実装されていく。
しかし、
・他人の困っていることを探すこと、理解すること
・それについて解決方法を考えること
・AIに対して入力すること(起点となること)
・AIが出力した内容を元に、判断すること その結果に対して責任を負うこと
これらは人間が行うことは、今後も変わらない。だからこそ、AIを使う人間自身が責任を負える範囲で、AIを使うべきだ。
AIを使う上で必要なデータ収集のために
業務全体の業務フローを割り出し、スイムレーン図を作る。
これにより、どこにどんなデータがあるのか、データの抜けはないかがわかるようになる。
まずは自分の業務を棚卸しして業務内容を具体化し、その上でスイムレーン図を作ってみる。
それを元にデータを集め、経営上のボトルネックとなっているところを割り出し、そこをAIを用いて効率化できないかどうかを考える。
全ては、経営上の判断の効率化のため。
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