頭文字Dの話2
意外に遠い温泉街
誰もが知ってる頭文字Dの聖地といえば群馬県S市こと渋川市ですが、アニメや漫画の作中で藤原拓海達の通う高校があるS市内と温泉街、そして秋名山はかなり近い印象を持った人も多いのではないでしょうか?
実際には関越自動車道・渋川伊香保ICを降りると、近くのJR渋川駅を中心に渋川市街が広がり、温泉街のモデルとなっている伊香保温泉へは結構な坂道を登って行かないと到達する事はできません。距離にしてざっと10km弱はあるので、チャリで行くにしても結構キツイ道程になります。
バスで行けばそう遠くはない場所ですが、実際に渋川市内の高校生が伊香保温泉に繰り出すことはそう無いのではないかと推測します。
伝説のバトルが繰り広げられたダウンヒルですが…
石段街の有名な伊香保温泉、その温泉街を走り抜けると、数々のバトルが繰り広げられた秋名山…もとい、榛名山の峠道に至ります。
この峠道のロケーションは正しく原作の通りで、実写版の映画のロケ地にもなった道路になります。下のパーキングエリアから登っていくと、ダウンヒルバトルでクライマックスとなる5連ヘアピンカーブを抜け、最終的に伝説の始まりともいえるスタート地点の駐車エリアに到達します。
頭文字Dはフィクションでありますので、現実にあのような走りが出来る道かと言われたら、答えはNOです。
溝落としをキメる側溝は落ち葉が詰まり、当然排水用の穴もあります。とてもじゃないですがタイヤをはめ込める構造ではなく、それどころか頭文字Dより以前の時代に流行った(バリバリ伝説時代)ローリング族対策として、路面にわざと凹凸がつけてあったり、仮に自動車であったとしてもトップスピードで走り抜けれるような道ではありません。
今はどうか知りませんが、アスファルトもかなり傷んでいますので、普通に走っていても気を使う位ですからね。
本当のダウンヒルは秋名の裏にある。
てなわけで、なんでぇ〜頭文字Dはやっぱりバリバリのフィクションで、榛名山は走り屋が来るような場所じゃないのか、と思うかも知れませんが、実は榛名湖畔から郷原〜中之条方面に抜ける道…いわゆる裏榛名が本当の意味で秋名のダウンヒルとしての存在感を出している事はあまり知られていません。
私は20代の多くをバイク乗りとして過ごしていましたが、裏榛名の下りは関東屈指のダウンヒルコースです。あまりの楽しさに何度か登ったり降りたりした位ですからね。
表榛名がローリング族対策されている分、この裏榛名は特に関東のライダー達からは知られた道となっているようです。なんせ降りた先から中之条や長野原も近いですからね。温泉ついでのツーリングコースとしてはうってつけの道なんですよ。
しかしながら霧も出やすく勾配もかなりある為、大破したバイクの側でレッカーを待ちながら体育座りをしているライダーを何度か見かけた事もあります。
豆腐を届けていたのは榛名湖畔沿いにあるホテルか
原作を忠実に解釈するなら匠海が豆腐を届けていたのは恐らく山頂の湖畔沿いのホテルだと思われます。ちょっと大きめのホテルがあったように思いますが、今もあるんでしょうかね?
榛名湖畔は完全に漫画の原作通りで、レストハウスの他、スワンボートやらもしっかり用意されています。ここには何度もバイクで足を運んだので、アニメを見る度に懐かしい気分になりますね。
伊香保温泉街も見所が一杯
然りげ無い描かれ方ですが、作中でもよく描写されている伊香保温泉は、頭文字Dの他にもテルマエ・ロマエといった様々な作品のモチーフ舞台ともなっており、頭文字D以外にも見るべき所が満載の温泉地です。
作品と無関係なところで言えば、軽妙な語り口で面白おかしく正しい日本人の性について解説してくれる珍宝館の館長チン子さんがメチャクチャ良いキャラしてるので、ジョークのわかる兄貴姉貴は1度行ってみる事をオススメします。
イツキは何度もフラれる前に珍宝館に行くべきでしたね…。