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煽り運転ではない話

煽ってる訳じゃない

スカイラインに乗るようになってからやたらと先行車に道を譲られる機会が増えたんですが、はじめに断っておくと、決して煽り運転してるわけじゃないです。

今から解説しますが、燃費を重視した走りをしたらたまたま車間が詰まってるだけなんですよ!

ハイブリッドシステムの独特の事情

これまでの記事でも書いてますが、どうやらスカイラインのハイブリッドシステムはトヨタやらホンダのハイブリッドシステムとは大分毛色が違う代物のようです。

試乗したノートe-powerも含めて、通常のハイブリッド車は純ガソリン車同様にアクセルを踏まず、吹かさず、回生ブレーキも駆使してジェントルに走る事で燃費の最大効率を得る事ができるようになってるみたいですが、スカイラインはその逆で、速く走れば走る程燃費効率が良くなるという、回遊マグロみたいな仕様に仕上がっているのです。

登り坂ではバッテリーを使い切れ!

軽自動車やコンパクトカーが苦手な坂道(登り坂)に於いて、スカイラインは特に素早く駆け上がる事を求められます。車体の重いスカイラインはそれだけで多くの位置エネルギーを必要とされてしまいますが、ガソリンを節約するには峠を駆け上がるまでに効率良くモーターアシストを使うかが重要になってきます。

即ち、バッテリーは登り坂を登り切るまでに全て使い切る事が、最大の燃費効率を叩き出す為の秘訣となる訳です。登り坂で通常のジェントル走行をしてしまうと、坂を登り切る間にバッテリーがグングン充電されてしまい、下りで回生ブレーキを拾う事が出来なくなってしまうので、登り坂での充電は大変なギルティ行為なのです。

時速80kmまで急加速してからアクセルオフする、オン・オフ走行

この時、エンジンの回転数が極力2000回転を超えないようにしながらアクセルワークでモーターアシストが得られるギアを探します。モーターアシストがオンの時はエンジンはあまり吹け上がらなくなるので、適切なギアで加速をしながら坂を登ります。

コーナリングスピードやら警察に捕まらない速度域も考えると、大体この時のスピードはメーター読みで時速80km程に至り、一旦アクセルオフとなります。つまり、ストレートで時速80kmまで加速したあとはコーナー手前でアクセルオフし、減衰力を拾いながら時速50〜60km位でコーナーを曲がり、坂を登っていきます。コーナーが終わってストレートになると再びアクセルを踏んでモーターアシストを使い、時速80km程度まで加速すると、また次のカーブ手前でアクセルオフして同じようなコーナリングを繰り返す訳です。

速度の波が煽り運転に勘違いされる

このように、スカイラインハイブリッドではモーターアシストによる急加速とアクセルオフによるコーナリング減速で、前走車からしてみると車間を詰められたり開けられたりを繰り返しているように見られてしまうという訳です。

これに加えて、下りはバッテリーが満タンになるまで回生ブレーキを使うため、フットブレーキを極力使わない運転になってしまいます。強回生ブレーキ等も使いながらの走行にはなりますが、車重のあるスカイラインは下り坂では速度が乗りやすいですので、これも前走車からしてみると急に車間を詰められているようで、プレッシャーになってるみたいなんですよね。

ただエコな運転してるだけなんや…すまんな…。

普通じゃない技術の日産

そんなわけで、煽り運転に勘違いされてはたまったもんではないので、日産も変なハイブリッドカーを作ったもんだなぁと感心してる場合でもないのですが、普通の走り方が全く通用しない辺り、これもまたV37スカイラインの魅力と言えるかもしれません。

なんつーかね、ドライビング面で変な方向に調教されてるような気もしますね。

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