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PS5 proのスペック情報が錯綜している

CPUはZen2確定、しかしGPUは・・??

PS5 proの性能が想像以上にガッカリで界隈が紛糾している問題。
自分もざっと調べたところ、

問題となっている16.7Tflops RDNA-basedという記載

AMDのRadeonベースなのは判るのですが、仕様書にはRDNAの何世代目なのかまでは記載されておらず、この辺が議論を巻き起こしている部分となっています。

事前のリークでは
「RDNA3、或いはレイトレ性能に限ってはRDNA4になるのでは?」
と期待されていた反面、
「RDNA-basedって、PS5と同じじゃねーか。じゃあRDNA1?それに12万も値付けすんのかよ!!」
という反発が生じているというわけ。

結構いろんなユーチューバーが適当言ってる

この議論、PS5推し派とゲーミングPC派で派閥が分かれており、私自身はゲーミングPC派視点で今回の件は見ているわけですが、名前は伏せますけど、かなり適当な事をフカしてるユーチューバーが誤解するような解説動画を上げてまして、その内容が「実際はPS5proはRDNA3ベースなんですよー」と誤認するようなモノだったんですよね。

本当はPS5proはRDNA3のRX7700XT相当だと主張する動画。
FP32処理はゲーミングではあまり使わないって、それマジ?

簡単に解説すると、RDNA3のTFlops表記はDual issue問題であり、FP32処理が1クロックで2処理できるから、倍の数字が書かれているだけ。RX7700XTは35.17TFlopsだが、PS5proでは1クロック分の数字を見せてる。だから、半分の約17.5TFlopsのクロック補正で16.7TFlops!という内容。

はぁ?

なんやかんやで性能ブッコ抜かれてる!って動画をホイホイ信じてるキッズ達もどうかと思うが、技術的にそんなことは可能なのか?という事を考えなくてはならない。

PS5 proはRDNA2ベース説が濃厚

というか、チップレット化したRDNA3からわざわざFP32処理をスポイルする事なんて可能なの?というか手間暇かけてそんな事する意味ある?という事で、色々記事をあさっていたら、以下の記事にRDNAのFP32処理が2倍化した経緯が書かれていた。

CU Pairで,まず注目すべき点は,SIMD32演算器がCU 1基あたり4基になっていることだ。CU Pair 1基あたり8基と言い換えてもいい。ちなみにSIMD32とは,1命令で32要素のデータに対して,同時に計算できる演算器のことだ。RDNA 2では,SIMD32演算器がCU 1基あたり2基(=CU Pair 1基あたり4基)だった。RDNA 3ではSIMD32演算器が2倍に増えたので,実質的にシェーダプロセッサの演算性能は,2倍になったことになる。
 RDNA 3において,Vector GPRとL0キャッシュが増えた理由もここにあり,SIMD32演算器が倍増したので,それに見合ったレジスタ数やキャッシュ容量にしたわけだ。

西川善司の3DGE:Radeon RX 7900 XTX/XTは何が変わったのか。大幅な性能向上を遂げたNavi 31世代の秘密を探る

1CUには既に決まった演算器(SIMD32)があるとの事で、これがRDNA2までは1CU辺り2基、RDNA3からは4基に増えた事が書いてある。これにより、RDNA3では劇的に演算処理能力が上昇(理論値TFlopsが倍増)したという事になっているわけだ。

また別の記事では、RTX3000世代であるAmpereがFP32処理を2倍化させたことについても言及されていた。

Ampereアーキテクチャでは、GPUを構成する最小単位であるStreaming Multiprocessor(SM)から改良が加えられている。新設のデータパスにより、1クロックに128FMA(融合積和演算)が可能になり、FP32性能が2倍となった。また、L1のバンド幅が2倍となり、容量は33%増加、キャッシュのパーティションサイズが2倍となっている。

GeForce RTX 3080はどうやって2倍の性能を達成したのか - PC Watch

RadeonはRDNA2ではAmpereと素の性能でこそ良い勝負をしたものの、レイトレで差を付けられたGeforceを追い越すべく、RDNA3では1CU辺りの演算器を強化する事でこれに立ち向かってきた事が判る。

こうなると、ますますゲーム機であるPS5proの為にわざわざ演算処理能力をスポイルする意味が分からん。そもそも、FP32が意味する所の32bit浮動演算処理って、三次元描写(3D処理)する上ではめちゃくちゃ重要な処理機能だと思うんすよ。ゲーミングではあまり使わないって根拠は何処よ?

さて話を戻して、リークではPS5proのCU数は60となっていて、これがRX7800Mなのか、はたまたRX6800なのかという推測や噂は以前から立っていましたが、

西川氏の動画によると、上記計算によりPS5proの理論値と一致
これにより、PS5proはRDNA2であろうという結論に至っています。

では、PS5proのGPUがRadeon RX6800ベースであるとして…

12万という価格をどう捉えるか?というお話である。
RX6800の性能は諸説あるけど、RTX2080TI~RTX3080程度、RadeonだとRX7700XTが近い位の性能(但し、CU数はRX6800の方が上)という事になる。ちなみに、PS5ノーマルが大体RTX2080程度であるとされている。

現状購入できるGPUとしてはRX7700XTが最も近く、価格は新品購入で約6万円程度である。とはいえ、PS5proの性能はZen2であるCPUがボトルネックになる点も考慮しなくてはならないだろう。

これにSSDとアダプタとメモリとコントローラー付属で・・・12万。
いや、これ全部商品価格で足したらそれくらいかもしれんけど、パッケージ商品として12万はやっぱたけーだろ!!

結論:12万はやっぱやりすぎ。


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