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第4回 レポートを見よう ~前編~

【登場人物】

IT営業アシスタント1年目。好奇心旺盛で何事も挑戦していきたい。
上司にネットでの製品PRを命じられ、ウェブサイトを作ることになった。
ただ、でき上がったサイトをどう運営していけばいいかわからず悩んでいる。

元SE。今はアクセス解析ツールの営業。
Webマーケティングについてお客様に日々説明をしている。

アクセス解析の技術者。
アクセス解析の重鎮、生き字引、サポートの鬼。
アクセス解析でわからないことがあれば何なりと。


前回GAのツールの準備ができたと思うので、今回はレポートを実際に見ていこう。

グラフや数字の画面がでてきました!アクセス数もしっかり反映されているようなので、成功していそうです。GA4でできることって何ですか?

GA4の説明に入る前に大久保さんに確認したいんだけど、サイトの目的は何かな?

目的は自社商品のPRです。見込み顧客を増やしていきたいと考えています。

 だったらざっとこれくらいのレポートを見ればいいかな。

  • 集客/集客サマリー

  • 集客/ユーザー獲得

  • テクノロジー/ユーザーの環境の詳細/デバイスカテゴリ

  • エンゲージメント/ページとスクリーン

  • エンゲージメント/ランディング ページ

  • リアルタイム

最初の3つはお客さん、見に来てくれている人ね、ビジターともいうけど、それに関する情報。後の3つはサイトの状況に関する情報。他にもレポートはいろいろあるけど、最初はこれくらいから把握を始めましょう。

それでは各レポートの意味を説明してもらえますか。

まず、「集客サマリー」は、どれくらいのユーザーがサイトに訪れているかを、日ごとのグラフで見ることができる。ビジネスサイトでは平日と土日祝日とでは傾向が異なるので、主に平日の訪問者数を見て、お客様を「数」で把握しましょう。

大久保さん、「集客サマリー」は左側のメニューから [レポート] を選択し、ライフサイクル コレクションで[集客] を展開、[概要] をクリックすると見ることができるよ。

なるほど、「集客サマリー」で訪問者数がわかるのですね。グラフにマウスカーソルをのせることで日ごとの訪問者数も確認できました。確かに土日祝日で訪問者数がガクッと下がっていますね。

そうそう。通常のアクセス数(ユーザー数)がどの程度なのかを感覚として覚えておくといいです。だんだんこの数字を増やしていくのがサイト運用になります。

続いて「ユーザー獲得」は、サイトに来るきっかけになった要因を見ることができる。項目名も説明しておくね。Organic Searchというのは純粋に検索サイトの結果表示から来たことを示している。検索広告を出稿していた場合は別のチャンネルとして集計されるので、これには含まれない。

「ユーザー獲得」は、先ほどと同じでライフサイクル コレクションで[集客] を展開、[ユーザー獲得] をクリックすると見ることができるよ。

ユーザー獲得もグラフにマウスカーソルをのせると日ごとの集計を確認することができるのですね。このページでは、Organic Searchの数字が圧倒的に多いようですが、検索の結果表示から訪問されているということは、検索ワードの修正が今後のサイト改善にも繋がっていくのでしょうか。

そうだね。そういうのをSEO対策というけど、検索されやすいワードを含むページにしていくことで、より多くのユーザーが獲得できるようになると思うよ。

Directというのはこれらの情報がないものなんだけど、ブラウザのブックマークとか、メールマガジンに記載されたURLとか、あと最近では印刷物にQRコードを出してそこから飛んでくるとかもある。ともかく区別がつきにくいので、ブックマーク以外のケースではURLにパラメータを付けたりして区別できるようにする場合もあります。

ブックマークって自分にしか確認できないものだと思っていましたが、それもDirectに反映されるのですね。
また、URLにパラメータをつけることで、閲覧データを取得できるのですね。今後こちらの導入も検討してみようと思います!ブックマーク以外のURLにパラメータを付けて区別できるということは、ブックマークから訪問した場合、正式には判断しにくいということでしょうか。

ブックマークはユーザーサイドでどういう風に保存されているかに依るので、そこをコントロールすることは難しい。だけど、メルマガへのURL記載や、印刷物のQRコードなどでは、あらかじめパラメータをURLに付与しておけるので、後からある程度は分類が可能ですよ。

次にReferralだけど、このサイトではない別のサイトのリンクから来たことを示している。例えばコーポレートサイトの製品バナーとか、どこかに取材されていればその記事ページにリンクがある場合なんかだね。まとめて「別のサイトのリンクから来た」と考えてください。

「別のサイトのリンクから来た」わかりやすいですね!あまり意識していなかったのですが、ある記事を読んで、参考サイトや関連記事をクリックすることがありました。そういった訪問経路もGAでわかるのですね。
ちなみにOrganic Socialとは何ですか?今のところ訪問者数は0のようですが・・

Organic Socialは、SNSに書かれたURLからの訪問という意味になります。XやFacebookの投稿でURLが記載されていて、そこからの訪問ということです。

テクノロジーの「デバイスカテゴリ」はPCで見ているか、スマホで見ているかの区別ができる。
最近のユーザーはスマホで見ることも多いので、割合的にスマホが多いならサイトの表示もそちらに合わせて構成していく必要がありますね。

確かに私もネットで商品を買うときはスマホで調べてから買うことが増えました。PC、スマホのどちらも訪問者数を増やしたいところですが、レスポンシブデザインの意識も重要ということですね。

まだレポートについて説明することがあるけど、今回はここまでにしよう。

今回のレポート解説を通じて、GAの機能や使い方について理解が深まりました。集客サマリーやユーザー獲得などのレポートを通じて、ウェブサイトの訪問者数やその経路を把握し、サイト改善に活かす方法がわかってきました。
次回もよろしくお願いします!


本日の用語
URLパラメータ
ウェブサイトのURLに含まれる情報を指定するための手段。通常は「?」で始まり、キーと値の組み合わせで構成される。複数のパラメータは「&」で区切られ、ウェブサイトやアプリケーションに対して特定の設定やデータを指定することができる。
Organic Search
検索エンジン上でユーザーがキーワードを入力して検索する際に表示される検索結果のことを指す。
Direct
検索エンジンや他のウェブサイトを経由せず、ユーザーがブラウザのアドレスバーに直接URLを入力してサイトにアクセスする際の経路。
Referral
ウェブサイトへのアクセスを他のサイトからリンクを辿って訪れる経路。
Organic Social
XやFacebookなどのSNSに貼ってあるリンクを辿って訪れる経路。

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