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昭和の遺構・平和堂1号店へ
僕の生まれた石川県に、地方のローカルスーパー平和堂がある。大学進学のために地元を離れても、一時帰省をした際には必ず立ち寄っていた。そのくらい思い入れの強い大型スーパーなのだ。
しかし、平和堂は石川県の生んだスーパーではない。滋賀県は彦根がお膝元である。ゆるキャラブームの火付け役とも言われるひこにゃんの彦根だ。そこに昭和の遺構・平和堂1号店がある。昔から世話になっているスーパーなので、僕にはその始まりを知っておく義務がある。
ということで、こたび滋賀まではるばるやって来たわけだ。平和堂の店舗があるのは、近畿を中心とした2府7県。ご存じない方も多いと思うので、現在営業している一般的な店舗の外観をお見せしよう。
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このように、2羽のハトのロゴが象徴的だ。な、なんだって?イトーヨ...ん?なんとかドー?いやよく聞こえないな...。とにかくこれが平和堂だ。
さて、では約60年前に誕生した平和堂1号店はいかようか。単純に建物自体が古びているだけかと思っていたが、いやはや、外観からまるで違うのです。
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見えますでしょうか。小さいですが、看板に「平和堂」の文字があります。商店街の一部に埋め込まれたような形で、現在の郊外にある典型的な大型スーパーとは様相がだいぶ異なる。営業しているのは1階のみですが、100円ショップから服飾、雑貨、食料品と、スーパーとして必要十分な機能は備えている。
そして、平和堂1号店の1番の目玉はこれだ。
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なんと、滋賀県内初のエスカレーターだそうです。現在は稼働していませんが、説明書きによると、当時は小学校の社会科見学でも訪れられていたそう。エスカレーターが1つのアトラクションだった時代があるわけだ。それに、平和堂1号店が新時代を象徴するものであったことも見て取れる。なにせ県内初のエスカレーター導入なのですから。
近隣は城下町なので見通しが悪く、道も狭い。ゆえに商店街は寂れてしまっているが、大正時代の建物がそのまま残っているなど、歴史を感じられる趣深い街並みだ。すぐそばに「四番町スクエア」という、大正ロマンを再現した観光客向けの一角があるのですが、せっかく生の大正建築物が残っているのですから、ぜひそちらにも足を運んでみてほしい。
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