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週刊日記:ハードコアを子守の唄と聴き

◆ハードコアテクノ
 音楽ジャンルの深掘りは割愛するとして、僕はハードコアを聴いて育ってきた。雨の日も雪の日も、枕を濡らしたあの晩も、僕のそばにはいつだってハードコアがあった。
 ハードコアは歌詞のないインスト曲だし、流行歌に比べるとテンポもかなりはやい。だから、日本のメジャーな音楽シーンに顔を出すことはほぼない。何と言っても、激しめの音が多く使われるジャンルのため、どうしても一般受けはしづらいのだ。だからこそ”ハードコア”の名を冠しているわけです。
 僕の耳にとってはあのゴリゴリのキックが心地良く、今では睡眠導入に使えてしまうくらいだ。それだけじゃない、テンションを上げたい時にもハードコアは適役さ。
 しかし、「死ねない薬は薬じゃない」と医師が言うくらいだ。薬と毒は表裏一体。僕に癒しを与えてくれるハードコアも、時には毒牙を剥く。特に気分が落ち込んだ時などは、ハードコアなどうるさくてたまらない。ただの騒音だ。いくら心地が良いとはいえ、下手をすれば自身にダメージを与えるリスクもある。逆に言えば、そのくらいの刺激物でなければ、劇薬の名が廃るといったものだ。無論、僕は今後もハードコアを聴き続けるさ。

◆プラネタリウム

 「熟睡プラ寝たリウム」というイベントへ行ってきた。その名の通り、プラネタリウムで星空を眺めながらウトウトするという催しだ。土曜日だったので、子連れの客も多かった。仕方のないことだが、子供は施設内でもお喋りが止まらない。子供の時って、薄暗い場所は妙にテンション上がるもんね。その様子を見かねた母親が「あのね、みんな寝るために来てるんだから静かにしないとダメでしょ」と諌めていた。その通りなのだが、あまりにその通りすぎて笑ってしまった。
 会場内の椅子はリクライニングできるので、こういうイベントでなくとも眠ってしまいそうだ。そして、控えめなボリュームで眠気を誘う音楽が流れている。さすがにハードコアではない。それで快眠できるのは僕だけだ。
 上映時間になると、解説担当のスタッフが落ち着いたトーンで説明を始める。正直、目を瞑ってしまえば真っ暗なので、家のベッドで横たわっているのと変わらない気もする。けれど、自分はプラネタリウムに来ているのだという意識と、目を開けば眼前に満点の星空が広がっているというイメージが、自室とは違った特別な気持ちにさせてくれる。
 イベント自体は45分と短めですが、それでも夢と現とを行き来する感覚を味わえた。まさに夢見心地。

2024年11月第四週。
お疲れさまでした。ではまた来週。

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