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メンズクリニックで営業を受けてもへっちゃらさ

先日、リャド展という絵画の展示会にて営業トークを受けた。100万円の絵を80万円弱で売っちゃうんだぜ、という景気の良さそうな話でしたが、しかしとてもポンと支払える金額ではなかった。丁重にお断りして会場を後にし、その後予約していたメンズクリニックへと向かう。すると、絵画展に続いてクリニックでも商品の営業を受けることになった。ブツは化粧水や保湿クリームなどの基礎化粧品。僕も自分なりにスキンケア用品を揃えてはいますが、石川に移り住んでからは基礎化粧の見直しをできていない。気候や住環境の変化で肌のコンディションは変わるので、今の自分に合った品を探す必要があった。特に、これから本格的な冬を迎えるにあたり、保湿には重点を置きたいところだ。

僕とスタッフが向かい合わせに座り、テーブルの上には4つの商品が並ぶ。当然ですが、クリニック側は高額な商品を強く勧めてくる。本当にその商品を試してみたければ価格に関係なく買いますが、説明を聞いてもいまいちピンと来なかった。1つ気になる保湿ジェルがあったので価格を聞いてみたところ、4000円ちょっとだという。市販の商品に比べると断然高額ですが、つい先ほどまで80万円の絵の営業を受けていたこともあり、4000円がとてつもなく安く感じる。もしかして絵の展示会とクリニックはグルなのか…?そんなはずはない。しかし、財布の紐が緩んでいた僕はあっさりと購入を決めてしまった。

僕はべつに肌が特別綺麗なわけではない。細かい不調も含めれば、年がら年中何かしらのトラブルがある。けれど、日々のスキンケアで荒れ具合は抑えられているはず(と信じたい)。需要は皆無でしょうが、20年ほどスキンケアライフを送ってきた僕の持論を述べてみる。

まず、高額な商品を使えば肌トラブルが改善されるかというと、そうでもない。価格が高いなりによい成分は含まれているのでしょうが、成分がよいことと肌トラブルを解決することは、必ずしもイコール関係にはない。いくら高級な化粧品を手に入れても、それを自分が上手く扱いきれなければ意味がないのだ。貧しい人には「魚を与えるのではなく釣り方を教えよ」という老子の言葉がありますが、これと近しい。とにかく高級な化粧品を使っておけ、という金で殴る方法はコスパがよくない。まずは肌の性質や状態を自己分析して、成分についても基礎知識を持っておくといいかもしれない。そうすれば、今の自分により的確なスキンケアを施してやれるのだ。

万人に共通する最高のスキンケアなんてないだろう。もしそんな「正解」があるなら、これほど多種多様の化粧品は出回らない。人のコンプレックスを商材にした怪しげなビジネスも流行らないでしょう。つまり、各人が自分に合ったスキンケア方法を模索するしかないのだ。

質の高い睡眠、食事、適度な運動。加えて精神的な安定。これらが肌の健康を維持するための肝心要、と僕は考えています。そして、洗顔や化粧品でのスキンケアはあくまで補佐的な立ち位置ではないでしょうか。

メンズクリニックでまんまと購入した保湿ジェルですが、ひとまず良い感じです。新しいスキンケア用品を購入した際は、仮に効果を感じられなくとも「肌トラブルを起こさない」ということが何より大事なのです。肌を守るどころか荒れさせては元も子もない。向こう1〜2カ月ほどは使い続けてみようと思います。

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