足し算は弱い。引き算は強い。
色々なことを、シンプルにした方が良い。思考も、行動も、環境もシンプルにした方がいい。シンプルにすれば、迷いがなくなる。迷いがなくなればストレスが減る。まっすぐに進める。
今の時代は、無数の情報が溢れかえっている。新しいものが次々に押し寄せる。知らず知らずのうちに足し算をしてしまう。足し算を繰り返せば、色々なことが複雑になる。引き算できるように心がけたい。
サッカーの戦術や原則も同じだ。チームとしての約束事を引き算で考える。「やるべき事を増やす」のは簡単だ。「やらない事を増やす」のは難しい。減らす事にはリスクを感じる。適切にやらない事を増やせば、チームの目線は揃う。
具体例を出す。チームでプレッシングに行く時、「2トップの片方が横パスに合わせて逆のCBを隠しながらアプローチをかける。相方のトップは低い位置のミッドフィルダーを隠しながら徐々に詰める。サイドハーフは中央を封鎖しつつ、相手のボール状況に合わせてサイドバックにアプローチにでる。可能なら奪う。奪えなくてもパスの質を下げればよし。中盤は中央のスペースを埋めつつ、ボール状況が悪くなったら前に出てボールホルダーの近くの選択肢を埋める。」と言わずに「迷ったら出ろ」と言った方がプレッシングが上手くいく。
指導者は足し算に基づいて、選手へ与えるものを複雑にしがちだ。引き算に基づいて、与えるものをシンプルにしたい。
伝える事を洗練させる時に、重要なエッセンスが何かを見抜く能力は大切だ。削り取る過程で、核になる物を削っては元も子もない。削るべき物を選ぶ、削った事によって起こる現象の仮説を立てる。実際に削る。起こった現象に基づいて振り返りをする。繰り返す事でトライアンドエラーをする。経験を重ねて正しく洗練する。
仮説検証・振り返りをしなければ正しくトライアンドエラーができない。仮説を立てるステップを忘れないようにする。
ここから先は
football中毒
サッカーの原理原則、強いチームの共通点、指導者の技術など、サッカーにおける様々な事柄を日々本気で思考し発信しています。このマガジンでは日々…
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?