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消えていくものと変化していくもの

3月末で何組かのタレントやアーティストが、芸能事務所のアミューズから独立するというニュースがありましたが、独立した者に圧力をかけるのではなく、独立するためのサポートをし、その後も協力関係を続けるというのは、一つのサンプルになるかもしれません。
海外のエージェント契約とはまた違う形ですが、エージェント契約と言いながら、今までのマネジメント契約とさほど変わらない仕組みから比べたら、日本独自のマネジメントシステムとしては、いい形なのかもですね。

何度か書いてきましたけど、同じ事務所にタレントやアーティストが複数所属しているというのは、会社としては機能的に見えますが、所属している人たちにとっては、他の人たちとの関係はあまりないので、ちょっと無理があるなというのは否めないところです。

その昔、ある音楽アーティストが言っていましたが、自分が売れたことで上がった会社の収益を、自分とは関係ない新人アーティストの投資に回すのは、納得がいかない部分もあると。
その上に自分のコンサートで制作費を削れというのは、いかがなものかというようなことでした。
会社からしたら新人に投資するのは当たり前ですが、所属するアーティストが経営陣ではない場合、納得がいかないのは理解できますよね。

日本のマネジメントは古くからある、芸者の置屋と今もさほど変わっておらず、いわゆる仲介業または派遣業みたいなシステムです。
ところがこのところの急激に変化により、世の中的には仲介業者が必要なくなり、流通業でいうところの問屋、広告業界では広告代理店などが、存続の危機を迎えていて、将来はそのほとんどが消えていくことになるでしょう。

消費者は製造業者にネットでダイレクトに注文するようになったし、広告主は広告媒体がマスメディアからネットに変わったことで、テレビCMをかなり減らし、広告代理店が介入できないネットに移行し始めました。
芸能界もタレントが事務所を必要としなくなり、独立していく流れが止まらないし、CDはレコード会社と契約しなくても、自分で作って自分でプロモーションし、販売することもできますから、わざわざ委託して手数料を支払う必要がなくなりました。

2021年度がまもなく始まりますが、業種によってはとんでもなく厳しい一年になります。
でもそれは何度も言っているように、古いものが終わっていく現象を見ているだけなので、ある意味わたしたちとは関係がありません。
本気で今までのものを手放していくことができたなら、一時的に厳しい時期があったとしても、復活することはできます。
また人間は、それだけのパワーを持って生まれてきていますから、諦めなければ終わりはありません。

消えていくものにしがみつく必要はないし、変化していくことに恐れなくても大丈夫です。
変化しないことが一番楽なのですが、今はそれを許してもらえません。
怖い怖いと逃げ回ったり、変化することに抵抗したりしても、何の解決にもならないので、受け身で生きることをやめて、変化に対応できる体質&メンタルにしていくことが急務だと自覚することですね。

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