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03 まさかね。

なぁんかおかしいなぁと思ったのはいつだったのだろう。
とにかく、話していない話を上司が注意してくるようになった。
なんで知ってるんだろう?って最初は思ってたんだけど、だんだん「その人」にしか話していない内容が出てくるようになり、「もしかして」と思いながら日々を過ごしていたら、今思えばどうも最低ふたり、自分が話していることを上司に流していることに気づく。
ほとんど内容的に確定していて、でも、確認も出来なくて、どうしていいかわからない時期が続いた。誰を信じていいのか、誰も信じてはいけないのか、そこまで考えるようになった。
ぶっちゃけ言えば、身近に「スパイ」が居た、ということである。
まぁ、ふたりとも家庭があり、子どもが居て、就ける仕事がなかなか無く、辞めようにも辞められずのようだったんで、上司から命令を受けて家庭のために仕方なく、だったんだろうとは思うけど、正直理解は今も出来ていない。
信頼した人たちに裏切られたと思ってしまったからだ。実際自分が退職した後、あんだけ慕ってくれたひとりは全く連絡がない。ひとりは「精神をヤラれたから退職する」とメールが届いた。まぁ、今は復職しているらしいけど。
ということは、「スパイ」をすることが嫌だった、というのも考えられる。まぁ、同僚より家族の方が大事だもんね。それは理解出来るけれど、でも、信頼していたからこそ、そういうことになってしまったのはしんどい。
ふたりもしんどかったと思うけど、こちらもしんどかったのよ。
まぁ、元凶は上司だったんだけどね。
そんなに嫌われていたんだなぁと。まぁ、いろいろ指示があった時に質問したり反論したりはしましたよ。それが嫌だったんでしょうね。
ただ、大事にしなければいけない人を大事にしない考えについていけなかっただけなんだけどね。上司にはその考えはなかったんでしょうよ。だからぶつかるし、だんだん目の上のたんこぶになっていったのかもしれない。
その影響か、会社に出入りしている人たちからも冷たい目で見られたり言われたりすることも増えた。
以前はいろいろ聞いてくれたのに、もう放置プレイですよ。なら話を聞かないでくれって感じ。何のために来たんですか?って感じ。
まぁ、それも会社から報酬を貰っている方なんで、上司からいろいろ言われたんでしょうね。その方もある意味被害者なんでしょうね。今逢ったら全く違うことを言われるような気がします。
そんな感じで本音で話せない日々が続きました。
正直誰も信じられなくなりました。
何かを話せば上司に流れる。実際メールの内容も見せられたし、問題にもされました。もう勝手にしてくれって感じになりました。
自分にも非はあるのだろうけど、プライバシーまで潰しに来るとは思いませんでした。
自分が話すことは「周りに悪影響を与える」と言われ、自分が笑えば「周りのやる気を無くす」まで言われました。
そこまで言われる必要あるんでしょうか。
そういう中で原因不明の症状がいろいろ出てくるようになりました。
ちょっとした言葉も問題にされてしまうんで、何も言えなくなりました。

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