(アカウント移設記事)〈文献〉USJ復活の立役者・森岡毅が説く消費者ニーズを捉える組織改革

この記事は、元々別のアカウントに書いてあったことを移設したものです。

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まずは、意思決定層への情報集約をうまく行わなければならない。極端な例だが、日本において経営層が新入社員の意見に真剣に耳を傾け、経営に生かそうとしている企業がどれだけあるだろうか。多様化する消費者ニーズをとらえる上で、上司と部下、経営者と平社員などの立場にとらわれていてはいけない。上司には上司の、部下には部下なりの知見があるものだ。どの意見も同等のものとして吸い上げる仕組みが必要である。
組織の文化を変えるためには、分け隔てなく意見を吸い上げることで成果を出せた「成功体験」が必要になる。私の経験上、これまで出してきた結果以上の成果を出すためには、チームの一人ひとりがベスト以上の力を出さなければならない。他人のアイデアでビジネスがうまくいった経験があれば、「年功序列」に関係なく、多くの人の意見を率先して求めるものだ。こうした体験を多くの日本企業にもしてもらいたいと思っている。だからこそ、これまでの意見集約の仕組みを変える必要がある。
次に、意思決定プロセスの透明化と決定事項の周知方法も工夫するべきだろう。例えば、日本企業の会議は情報共有や事後承認の場となっており、せっかく時間をかけて各部門の代表者が集まっているにもかかわらず、その知は生かされない。しかも、そのやり方では会議に参加する代表者は、自らの意見を洗練させ、発表・討議する意欲はわかない。
そうではなく、会場で各代表者が討議し結論を出す。その上で、会議の幹事が代表して関係者が起こすべきアクションを決める。そしてそれらを記載した文書を、会議終了後速やかにオープンな形で周知すればどうだろうか。
厳しく結果を求めることと、権威をかさにきて指示をするのとは全く違う。リーダーに必要なのは結果を追い求め、戦略を実行する上で、チーム個々人の能力にあった延長線をひくことだ。それを達成するためのサポートも欠かしてはいけない。

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