雑記:〝I wanna be your sunshine〟とシンデレラガール

この記事で、永瀬廉は「あの相手に対してこうありたい」を重んじてるひとだと書いたわけですが、これってシンデレラガールの〝I wanna be your sunshine〟って歌詞と近しいなーと思ったりしました。

このツイートでいう「現代の王子様」像を地で行ってるわけですね。「世界を変えるにはまず自分から」とかカッコ付けて言う人は多いですが、これが本当にできているひとは稀有だなーと思います。

なんでここでシンデレラガールの歌詞を取り上げたのかというと、そもそもメッセで展示する説があったものの模造紙に載せるほどではないだろうということで頓挫したのでここで供養したいという訳あってのことです。

こういうのは比較しないとアレなのでKinKiの歌詞と比較しまくっています。

『愛のかたまり』と

「誰もがみんな嘆いてる 恋の魔法には期限がある」は、『愛のかたまり』でいう「あまりに愛が大きすぎると失うことを思ってしまうの」と対応していて、「守り続ける」というのはその言葉の中に相手の変化すらも愛せる(魔法が解ける日が来たって…)ニュアンスが含まれてるわけで、「変わっていく あなたの姿どんな形よりも愛しい」と対応してる

『硝子の少年』と

シンデレラガールは、(魔法が掛かっていた方が良いことを前提として)〈魔法が解けた後の本質〉すらも愛せるぐらい愛が大きいぜ!、というよりかは〈魔法が解けた後の本質〉にこそ“ほんとう”がある、っていうニュアンスなのが平成末期~って感じ
宝石否定でも、硝子の少年は単に強がりで「そんな小さな宝石で未来ごと売り渡す君が哀しい」って(自己愛から)言ったうえで、他人のまがい物の恋(魔法)よりも自分の恋こそがホンモノだ!って言ってるわけだけど、シンデレラガールは「キミは朝の光にかざして それを耳元に飾るだろう」って言ってる(相手の「守る」気持ちに触れている)から、恋よりも〈守る〉ことがホンモノだ!と言っているわけで
硝子は、強がってホンモノと思い込んでる自分の恋の非断続性への不安を消しきれていないし、「何かが終わってはじまる雲が切れてぼくを照らし出す」って言ってんのに何故か「君だけを愛してた」に戻ってコーラスのStay with meが被ってるとそこが見え隠れして面白い。(君が〈ニセモノ〉を選んで硝子の少年時代が「想い出たちだけ横切」って終わろうとするなら)この気持ちすらも消えるんじゃね…?と察しつつも、それは君が〈ニセモノ〉を選んで僕に「遠く離れてゆく 愛を教え」たせいだろ…?っていう逃げの表れとしての、最後の「君だけを愛してた」になるわけで

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心中想像系が「キミはどんな夢みてる?」と「キミはボクが思うよりも ねぇ ボクを想うのかな?」の2点に集約されている点もデカい、明らかに出演しようとしているやん
AM0時の鐘を聴く頃に キミはどんな夢みてる? ←(恋の)魔法の非断続性/夢を実現する手段としての魔法
もしもボクに魔法がつかえたなら夜空越えて 会いに行けるのに… ←魔法は〈守る〉ことにかかる、守ることを重んじていることが伺える
※守る:所有するというより、素顔の君を「包み込む」ニュアンスが入ることが重要
「AM0時の鐘を聴く頃」に「魔法」で会いに行こうとしてんのは、魔法というのは本質をより美しくして守りたくなりやすくするものではなく、本質を守ることの助力となるものなんだ、と定義し直す流れを生んでいるわけだけど、それを読むためには2番「ボクは〈また〉キミに恋するんだろう」を見る必要がある
「恋し続けるんだろう」ではなく「〈また〉恋するんだろう」であって、そこに断続性はなく、変容を生んでいることがわかる(守ることは断続的だけど、恋することは途中であり方が変わってる)
キンプリが歌唱すると恋の非断続性に対する不安感みたいなものが若干薄い(その手の描写は全部伝聞になってる)けど、キンキが歌ったら「あまりに愛が大きすぎると失うことを思ってしまうの」のニュアンスが入りまくるしそもそも「サヨナラ言うには」で相手死んでる

シンデレラガールという楽曲

シンデレラガールは、デビュー曲としては珍しいラブソングにして光GENJI以降のいわゆる〈“ジャニーズらしさ”の王道〉を見せて売りつつも、船山先生編曲でミュージカル路線を継承して〈ジャニーズの王道〉もやってるのが巧くできてるわけで、2nd以降は前者のみを引き継いでいるから技巧の意味…ってなる


https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/detail/utapara20191225.html

>ジャニー喜多川さんは、あまり気に入っていなかった曲だったとか。しかしディレクターが“アレンジは船山さんにお願いしますから”と伝えたところ、“船山さんに頼むんだったら絶対に良いものができるよ”という話をされたそうです。

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