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世界自然遺産 〜 知床編 ①〜

今回からは、日本の世界自然遺産を紹介していこうと思います。

まずは、私自身も住んだことのある「知床」についてです。

ぜひご一読いただけたら幸いです。


そもそもどこにあるの?

北海道東北端にあります。実は、知床は半島部分だけでなく、周辺の海洋も自然遺産として登録されています。

遺産とされている地域の面積は7400ヘクタール。 陸が48700ヘクタール、海域が22300ヘクタールという割合になります。

「知床」の名前の由来は、アイヌ語の「シリ・エトク(sir etok)」で、「突き出した地」「地の果て」といった意味があります。


何に登録されたの?

世界遺産の登録基準は以下の通りです。

世界遺産の登録基準

この中で、「知床」は

(ix)動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産

(x)絶滅危惧種の生息域で、生物多様性を示す遺産

を満たすものとして、2005年に選ばれています。

簡単にいうと、「生物多様性」と「生態系」が世界的に見たときに素晴らしいという評価を得ることができたのです。

詳しく見ていきます。

世界自然遺産になった理由

知床が世界遺産になった理由としては、豊かな生態系が育まれていることが一番の理由です。

地形や環境が人を寄せ付けないものであったため、人の手が入ることがなく、昔からの自然が残されています。

生態系が豊かな理由として、大きな影響を与えているのが、「流氷」です。

知床は、流氷が見られる最南端として有名な地です。

流氷は、ロシアのアムール川から流れてきます。

実は、塩分濃度の関係から、海の水が凍ることはありません。ですので、基本的には、冬の寒さで凍った河口の氷が流れてきます。

この流氷には、川や海のプランクトンが豊富に含まれています。

食物連鎖の関係上、プランクトンの役割は非常に大切です。

それを食べる魚類(実は、鮭の漁獲量は日本一!)などから始まり、海鳥類などの海洋生態系のみならず、ヒグマやエゾシカなどの陸息生態系にも影響を及ぼしてくれています。

地形の関係上、知床のような陸と海が相互に影響を与えている食物連鎖は、非常に稀で素晴らしいことです。

さらに、知床には希少な生物が多数存在しています。

シマフクロウ、シレトコスミレ、オオワシ、オジロワシ、ケイマフリなどの、世界的に希少な動植物の生息地を多く有していることも評価されています。

さらにさらに、大型の哺乳類が高密度で生息していることも、知床の凄いところです。

ヒグマやエゾシカ、アザラシ、トド、クジラ、シャチなどなど。(哺乳類ではないですけど、ワシも大型な動物です)

これほど多くの大型哺乳類が同じ場所にいることはまずありません。食料が足りませんからね。

ですが、鮭などによって、こういった生物が生息できるのです。凄いですよね。

生態系や生物多様性のいう意味で、本当に奥深い地域だったと、その地を離れてさらに気付かされます。

ですが、実はそんな簡単に世界自然遺産になった訳ではないのです。

色々な人が色々な想いで守ってきた地域でもあります。

次回、どのような保護・保全活動が行われてきたのかまとめたいと思います。

今週もありがとうございました。




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