空を撮るということ
変わった色。変わったかたち。
ふたつとして、同じ景色は無い。
この先もずっと、同じ景色は無い。
ただ、不思議なことに、
一定の範囲内に居る何百万という人が共通体験しているはずのその景色に、
特別感を感じ、撮る。
どれだけの人が同じ景色を目に焼きつけていようと、
個々のカメラに収められた写真達は、
その人だけの「作品」である。
同じような写真が世に出まわっていようと、
それは確かに、ひとつの「作品」である。
空はそれだけ、人を惹きつけてやまない、ということ。
今日もたくさんの人が、レンズを天へ向けただろう。
人の好奇心は、昔も今も変わらない。
まるで、上を向くことが必然であるのだと、
誰かに仕組まれているかのように。
そして今日も、空を撮る。