風のファンタジー
その瞳は、時の色を語った...
風が記憶したこの世界の色を言葉として
その瞳はいま静かに未来を語っている
幾多の時間をくぐり抜け
風の記憶に染められた糸を解きながら
その瞳は静かに佇んでいる...
風が運んだ記憶の糸を抱き
遠い過去の面影に耳を澄ましながら
その瞳は 色を歌った...
記憶に染められた 風の話を...
空に舞った 歌の思い出を...
喜びも悲しみも 風と共にあり
風は色に舞い 色に染められ
風はひとつの 物語となった...
花に酔い 歌に舞い
森と語らい 野に遊ぶ...
風と共に 森は啼き
風と共に 花は散る...
その瞳は 聴いた...
森のざわめきを 海の嘆きを...
風のさざめきを映して その瞳はふるえた...
色を映して 瞳は語り
風の明日を 瞳は歌う...
その瞳は風と共にあり
風とともに未来を歌う...
すべての色を浄化して
記憶を編んで また風は生まれる
いのちの気息を歌にして
風はあしたの色になる
その瞳は 人知れず
明日の歌を うたってる
瞳は風の 生まれるところ
いのちの風の 生まれるところ...