午後4時の青い薔薇
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両親が離婚することが決まった
つい先日16となった私は過去の生い立ちもあり父を嫌っていた
そのことから私は両親の離婚に賛成していた。
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幼い頃、
父から朝起きないと水をかけられた
お風呂へ行かないと服を着たまま浴槽に入れられた
やることをやらないとカウントダウンが始まって 0になると平手打ちをくらった
それでも、幼くまだ純粋だった私は父が好きだった
年齢が上がるにつれて父の言動を許すことが難しくなっていった。
思春期だからなのか、過去のことがあってのことなのか、考えてもわからない
そんなことはどうでもいい
進路や将来の夢の話が日常と隣合わせにある年頃、将来の夢のことで父とすれ違っていた。
私の目指す夢を父は"不可能"だと言った。
現実を見ろ と。
けれど私は私の夢を目指し続ける。
諦めない そうやって今を歩んでいる。
2月8日──────────
私の16の誕生日だった
予想より多くの友達が誕生日を祝ってくれた。
友達や兄からのプレゼントもあり、幸せな一日だった。
2月10日──────────
母から聞かされた。
父から間違えて着払いにしてしまった私への荷物がある と。
私が頼んだ訳でもない私へ送られる荷物。
私への着払い。
こういう手の詐欺あったよな,と特に喜びも感じていなかった。
私はサプライズはあまり嬉しくないタチで、欲しいと思ってもいない物を貰うことに関して喜ぶことができない。
母は何が入っているか分からない、だから失望するのもまだ早いと言った。
そんなの、喜べる物が届く確率の方が明らかに低い。期待はしていなかった。
いつ届くか分からない荷物
着払いのため事前に電話がかかってくる
午後4時前―家に電話がかかってきた
受話器を手に取った瞬間
プツッ──────────
玄関へ走ってもう片方の受話器を手に取る
プツッ──────────
…
家の電話は壊れている―
私は元からわかっていたことだ。
鳴ることは鳴るが受話器を取ると充電が切れる。
ごく稀に受話器の機嫌がいい時は切れることはない。しかし鳴った以上取らないわけにはいかないから取った。切れた。
普段家にいない父は受話器が壊れていることを知らない。だから取れない家の電話が鳴った。
結局その後すぐに今度は家のインターホンが鳴って荷物が届いたから結果良し。
期待していない荷物は想像していたより大きかった。私宛ての荷物の送り主が私になっていたことは見逃した。
段ボールを開けてみると布の袋があってそれは何やら箱を包んでいた。
開封していって箱の中から出てきたのは
ガラスでできた "青い薔薇" だった
特に理由はない。ないけれど
込み上げた何かと共に何故か涙がこぼれた。
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