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コストと世界観の見合ったブース作りに必要な3つの工夫〜見本市シリーズ〜

コストと世界観をバランスするブースの大切さ

前回は、招待状をお出しする際のいろいろな気づきについて書いてみました。今回は、出展の際のブースづくりについて書いていきます!ここはかなり大事なところですよね。

どんな出展スタイルか?


出展の際、地域やテーマに沿ったグループブースに出るのか、個別で出展するのかによってもブース作りは大きく変わってくると思います。

協調が必要なグループ出展

地域振興などで出展の際は、取りまとめられるキュレーターさんの世界観にフィットするように協力するのが、グループブース全体の集客につながり、結果として自分の会社の集客や成約につながるので、私の世界観はこれなんですっ!と我を張るのは禁物かと思います。グループブースが素敵にまとまっていたら、会場内で異彩を放ち、そのブースに立ち寄るバイヤーは確実に増えるはずですから、ね。回り回って自分の利益に繋がると思い、できるだけ今日調整をもって取り組むのが吉。取りまとめされているキュレーターさんを信じて、その世界観に身を委ねてしまいましょう。

想いを懸ける自主出展


一方で、個別に出展する場合は自分自身が御社のキュレーターであり、自分自身を信じてブースの世界観を作っていく必要があります。広大な展示場の、無数のブースを回遊するバイヤーが立ち止まりたくなる魅力を醸し出さなければなりません。
前編でも書いている通り、私はある台湾のアパレル企業の出展をお手伝いした経験があります。その会社は、日本での販路拡大を狙い、出展費用には相当な予算をかけていましたので、ブースも広いところを二つ使い、専門の内装業者さん(主催者から紹介がありました)に依頼して百貨店や館でのPOP UPなみの美しいブースを作り上げました。ブランドカラーでパーティーションを三方向囲み、会場入り口通路側にはショーケースのような造作も用意し、毎日コーディネート例をディスプレイしました。本当に、3日で壊してしまうのは、惜しいような出来栄えでした。その装飾と什器のレンタルで軽く100万円は超えていたかと記憶してます。海外からの出展なので、什器も持ち込めないですしね。社長さんの『懸ける思い』が表現されていたブースでした。

先にちょっと語っておくと、この時の成約数は期待していた効果とは言えなかったのですが、この様子を台湾に持ち帰り、『日本での成功』というイメージ作りの効果はあったため、成功している女性社長として台湾の新聞に取り上げられたりと、もともと成功していた台湾でのビジネスに対しての付加価値を上げる効果はあったようです。何かに『懸ける』時、いろいろな側面での効果を含めて検討することの重要性を学ばせて頂いた事例でした。

お金は大事だよー♪だから必要な3つの工夫


とは言え、私も含めて、小さな会社や事業主さんの場合は、お金の掛け方はとっても慎重に考える必要がありますよね。出展料や滞在費など絶対にかかってくる費用だけでも相当な出費になるのですから、頑張るところは頑張って、抑えるところは抑えて、というバランス感覚がとっても大事です。大事です。

工夫1。

コスト面の考慮です。コスト削減には絶対的に、「自前什器」を持ち込むこと。繰り返し使え、汎用性が高く、可動性、収納しやすいなどの工夫が必要ですね。以前、百貨店催事に出た時は、大手のショップさんが什器だけで相当な箱数で搬入されていたのをみてたまげました。自家用車で運べるようなサイズ感での工夫がしたいところです。見本市やマルシェ出展において、自力で運搬できることもとても大事なポイント!送料は年々高騰しています。

工夫2。

ブランディングと合いつつ、様々な会場にも馴染むデザインを選択すること。ウッディも人気ですが、自分の商材も流行により多少変わるかもしれませんし、木目の色も数年ごとに流行があるように思います。白木、ダーク系、ナチュラル系、商材や会場にそぐわないと難しくなるので、世界観は装飾でチェンジできるよう、ニュートラルな白い素材にしておくのがいいかなと思います。品物が映える白い什器を目指してみてはいかがでしょうか。当たり前に感じるかもしれませんが、大事なコスト感覚です。木目感を出したければ、木目模様のリメイクシートでその都度表現できます。

工夫3。

ホームセンターで入手できる材料を活用すること。家具や雑貨の卸メーカーからもおしゃれな什器は販売されていますが、常設のお店を持たない場合は特に、自力で準備できる素材を生かして什器を作ってみましょう。作るといっても、そもそも折りたたんだり、分解できることが大事なので、それほど多くの細工や技術は必要ありません。パイプ式の棚受けになっている出来合いのラックや、ガス管などを活用すると自作什器が作れます。板は軽めのものを選んでサイズにカットしてもらいましょう。テーブルは、キャンプ用でも良いですが、大工さんが現場で使う『ペケ台』スタイルもおすすめです。脚がバッテンになっているので、この名前がついています。すべてのパーツが平面になるので片付けやすいですね。大工さんに「これ、欲しい!」といったら昔は笑ってスルーされたなぁ。今だったら、もういっぽ食い下がって、家で使えるインテリアペケ台、お願いしたいわぁ。自分で作ればいいのか??いずれも、DIYの達人たちのブログやSNSで作り方をチェックすることができます。


というわけで、今日はブースと什器編でした。次はディスプレイと接客編を書こうと思います。気長な更新頻度ですが、またお読みいただけたら嬉しいです!



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