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幸せの限界
先日、岩井俊二監督の映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見た。
その中で、Coccoさん演じる真白さんが幸せについて語るシーンがある。
正確にどんなセリフだったかは忘れてしまったけど、
スーパーの店員さんが自分の買ったものを袋に詰めてくれたり、
宅急便の人が家まで荷物を届けてくれたり。
そういうことで幸せを感じて胸が苦しくなる。
そして、その幸せの限界がみんなより早く来る。
という感じの内容だった。
この言葉、この考えが私にはとても苦しかった。
私も幸せの限界が人より早く来るのかもしれないと思ったからだ。
私の場合、カフェで自分のために丁寧にコーヒーを淹れてくれる姿や、本屋さんで買った本にカバーをかけてくれる姿を見ると、胸がぎゅっとなる。
あとは、散歩していて四季を感じる風景に出会えると、「こんな綺麗な景色を見せてくれてありがとう」という気持ちになる。
だからなのか(?)、どこか遠くへ旅行に行きたいみたいな欲がない。
日々、自分の近くで十分に幸せを感じているからなのか。
これ以上幸せになりたいみたいな気持ちもない。
私も真白さんのように幸せの限界が早く来てしまうから、こういう考えになるのかなと気付かされた。