シュタイナー教育 生まれてから小学生になるまで 0〜7歳 ③ 環境と生活
0〜7歳までは身体を育てる時期です。このころの過ごし方は、老齢期にも反映されてきます。平均寿命84歳まで使う肉体的な身体をしっかり、ゆっくり育てるためにはどうすればいいのでしょう?
環境の続き
部屋は、少し薄暗いくらいで、覆いのある空間を用意してあげると子どもは落ち着き、テレビ・ラジオや、デバイスなどからの人工的な音はなるべく無い方が良いとこの前に書きました。
照明
最近はLEDが増えていると思います。
蛍光灯は、かなり音がするのと、刺すような光です。
白熱灯の少し黄色くて柔らかい光は、とても落ち着くのですが、今後はなかなか手に入らなくなっていくのかもしれないですね。
LEDだとしたら、暖かめの光の色に設定してあげるといいでしょう。
昼間は自然光が柔らかく差し込むと良いですね。
日差しが強すぎるようならピンクの綿のカーテンなどを引いて、
落ち着いた彩光にします。
身の周りのもの
子どもが触れるものは、自然の素材のものが良いでしょう。
布なら、コットン(綿)や、麻やシルクや、肌触りのよいウールなどです。
シュタイナーは人間には12の感覚があると言います。
その中の一番下位の触覚は、
世界との境界線、世界が安全で安心な場所であることを知るために
とても大事な感覚です。
以前、わたしのお伝えの仕方が足りなくて、
クレヨンケースを化繊のベロアで作ってこられたお母さんがいて、
触ってみたらびっくりしました。
チクチクするのです。
いつも綿の別珍やコーデュロイなどのクレヨンケースばかり
触っていたので、微妙な繊維の違いに気づいたのでしょう。
触覚は、大きなレンズを磨く職人さんが
最後は手で確認したりするように
とても繊細なものをキャッチします。
小さな子たちが最初に触れるものは、
柔らかい自然素材にしてあげましょう。
まったき善き世界から降りてきたばかりの子たちに
無意識に
地上は安全で安心なところだと
教えてあげることができます。
また赤ちゃんはおくるみでくるんであげましょう。
自分の肉体の境界線を把握できるので、良いのです。
11歳くらいのときに
学校で教室から出て行ってしまう子で、
お家で
ベッドとベッドのマットレスの間に
入り込んで寝る子がいましたが、
毛布でぐるぐる巻きにする遊びなどを
お家でしてもらったら
マットレスの間に入らないようになりました。
しっかりした触覚の刺激が欲しかったのでしょう。
次第に落ち着いて、中学では座って授業を受けています。
小さいときにおくるみで巻いて
体の境界を教えてあげることは
とても大事です。
柔らかいコットンなどでくるんであげてください。