やればできるじゃないか!
職場でのコミュニケーションの難しさを題材に、上司と部下の会話あるあるから、主に上司のあるべき姿を考えてみようというマガジンの9回目です。
【】は心の声、つまり言えないけど心の中でこう思っているという意味で読んで下さい。
あるある#8:
パターン①:本当は誰の仕事?
(部下)課長、先日製品XXで品質トラブルが発生し、お怒なっていたお客様ですが、トラブルの発生した背景や事情、対応方法などについて、説明して何とか納得していただきました。継続して我が社の商品をお使いいただくことで合意していただきました。
(上司)おおっ、やればできるじゃないか!
(部下)まあ何とか・・・。【責任者はあなたなんですけど・・】
(上司)今後はトラブルが発生しないようにしなくてはいけないね。
(部下)はい。
よく部下には「当事者意識を持て」と言います。これは何事も自分事として考えて行動するという意味で、すごく重要な事です。
一つ上、二つ上、の上位の人たちの視座に立って、そこから何が見えるかを考える。そうすることで現在のポジションよりも高度な経験を積むことができて、大きく成長できます。
ただし、本当にそのポジションにいる人がやるべき仕事も当然あります。
上記の例では、お怒りになっているお客様に対しては必ず責任者が言って謝罪して対応するべきです。
課長は、部下が行って解決してくれてホッとしているわけですが、「やればできるじゃないか!」という発言でごまかしていて、本当は自分の仕事とわかっていて丸投げしているだけです、かつそれを何とかごまかそうという意図があります。
これではもう二度目はありませんよ。
パターン②:信じてないのね?
(部下)課長、なかなか受注できなかった○○会社様から、やっと受注することができました。
(上司)おおっ、やればできるじゃないか!
(部下)【っていうことはできないと思っていたのね・・】はい、何とか頑張りました。
(上司)引き続き頑張ってくれたまえ。
(部下)はい。
部下が仕事の目標を達成できることもあればできないこともある、これは当然当たり前ですが、
・できた時には「やればできるじゃないか」
・できなかった時には「どうしてそんなことができないの」
というフレーズが最初に出てくる上司が本当に多いと思います.
これは一言で言うと、部下を信頼していない、のです。
日常の信頼関係の構築が必要ですが、これにはコミュニケーションスキルが求められ、努力が必要です。
でもこれがリーダーに求められる必要不可欠な要素で、普段から努力していない結果このような発言が出ます。
言ってみれば「天つば」です、自分に返ってきてます。
部下を信頼していないということは、部下からも信頼されていないと認識しましょう。
部下を信頼していれば、
・できたときには「よかった・・君ならやってくれると信じてたよ」
・できなかった時には「どんな要因が考えられる?」
のような発言が出るでしょう。
次回は
「もっと検討しなさい」
です。
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