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【西原茂社長前編】新しい社名とブランドコンセプトへの想い、STech Iに大切なこと
こんにちは!双日テックイノベーション株式会社(以下「STech I」)の採用広報担当です!今回は西原茂代表取締役CEOに、2024年に実施したSTech Iの社名変更やブランドコンセプト策定に込めた想いを語っていただきました。
STech Iの事業環境や今後力を入れていきたい方向性など、盛りだくさんな内容になっています。また、STech Iの人材育成や働きやすい環境づくり、CSRについて後編でお届けしていますので、合わせてお読みいただければ幸いです。
STech Iに興味をお持ちの学生さんや、転職をお考えの皆さんにとって役立つ記事となっていますので、ぜひご覧ください!
2024年4月の社長就任から3ヶ月で社名変更、6ヶ月後にはブランドコンセプトを策定
-2024年4月1日に代表取締役社長CEOに就任され、3ヶ月後の7月に日商エレクトロニクス株式会社から双日テックイノベーション株式会社へと社名変更しました。背景とどんな想いを込めたのか、お話しください。
STech I代表取締役CEOの西原茂です。今日はよろしくお願いいたします。当社は2024年4月に日商エレクトロニクス株式会社から社名変更いたしました。これには2つの背景があります。
2024年は当社の親会社である双日株式会社が発足してからちょうど20年にあたる年でした。私が入社した日商岩井株式会社が双日に名称変更した際には寂しい気持ちもありましたが、20年もたつとだいぶ薄れてきます。
若い方々にとっては「日商岩井」より「双日」へのなじみの方が強いですから、旧社名の「日商」を冠から外すには、20年という区切りの年がちょうど良いのではないか、と考えたんです。
また、旧社名の「エレクトロニクス」が現在の業態と必ずしもマッチしていないとも感じていました。当社は今や多岐にわたるIT領域でビジネスを展開しており、エレクトロニクスという言葉ではカバーしきれないほど広がっているからです。
もちろん、1969年に当社が設立されてから50年以上にわたって親しまれてきた社名ですから、社員の皆さんの気持ちを考えるとためらいがなかったわけではありません。しかし、ここで心機一転、社名を変更することによって今後さらに広い領域に挑戦してんだといういく姿勢を示すことが大切だと考えましたしたかったんです。
そこで、テクノロジーでイノベーションを起こしていくという私たちのビジネスをそのまま表現する言葉として「双日テックイノベーション株式会社」と名付けました。
社長に就任してから3ヶ月で社名変更と非常に短期間でしたが、社員の皆さんにご協力いただき感謝しています。私にとっては会社が一丸となる最初の活動でしたから印象に残る取り組みになりました。
-2024年10月1日のブランドコンセプト策定についてもお話しください。
社名変更から3ヶ月でブランドコンセプトを作りました。本部長陣が議論を繰り返し、言葉を紡ぎ出し、経営陣を含め社員の皆さんからたくさんの意見をいただき私の想いも込めています。
その後、全社員が自分ごととして捉え行動するきっかけを作るため「STech Iらしさ浸透」ワークショップも開催しました。
ブランドコンセプト
Vision(ありたい姿) : ITで未来を切り拓く先駆者
Mission(使命・存在意義) : BE YOUR BEST PARTNER
Value(提供価値) : お客さまが歩む先の道を照らし、
次の未来をともにつくる提供価値を支える3つの強み : 顧客理解力、提案力、実現力
私たちが存在意義を高めるためには、お客さまへのソリューション提供において付加価値をもたらす必要があります。そして、この実現には、お客さまの課題とニーズを正確に理解できていなければなりません。
そのためには、お客さまだけでなく、海外のグローバルパートナー、社員とご家族、株主などすべてのステークホルダーに寄り添うパートナーであることが重要です。「BE YOUR BEST PARTNER」には、このような想いが込められています。
もちろん、市場のトレンドを把握した上で新たな挑戦を生み出す「ITで未来を切り拓く先駆者」である姿勢も求められます。
先駆者とは、世の中に存在しないイノベーションをゼロから生み出すだけではありません。少し先を見据えながら挑戦し続ける存在であるのが重要です。
先駆者として「お客さまが歩む先の道を照らし、次の未来をともにつくる」ことがSTech Iの提供価値です。企業理念はこのようなコンセプトに基づいて構成しています。
そのために私たちは挑戦を継続し、自社プロダクト開発をはじめ、付加価値を高めていきたいと考えています。
-同時にブランドシンボルSTech Iを公開し、11月には「STech Iフォーラム2024」を開催しました。
ブランドシンボル「STech I」は、双日ブルーを基調としつつ日商エレクトロニクスのライトブルーでアクセントをつけています。また、イノベーションを示す「I」の上部が右へ伸びており、未来を拓く先駆者を表しています。
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11月には虎ノ門ヒルズで「Accelerate Tech-Innovation -世の中を変える一歩目と出会う-」をテーマに第1回となる「STech I Forum 2024」を開催しました。私は「新たなる門出、STech I の目指す近い未来」のテーマで講演し、ブランドコンセプトとブランドシンボルのお披露目にもなりました。
ありがたいことにお客さまからの評判も非常によく、フォーラム開催後の懇親会へはほとんどのお客さまにご出席いただけるなど、とても盛況でありがたく感謝しています。当社のお客さまに多数ご参加いただきましたので、「STech Iさんはこんなに多くの会社とお付き合いがあるのか」と驚かれた方も少なくなかったようです。
STech I Forumは第2回以降も継続していく予定で、より多くのお客さまにご参加いただければと思っています。また、STech Iのブランドシンボルは今後、IT業界だけでなく、社会全体に浸透させていきたいですね。
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https://enterprisezine.jp/article/detail/21208
「ITで未来を切り拓く先駆者」としてお客さまの「BE YOUR BEST PARTNER」であればビジネスを最大化できる
-STech Iが「ITで未来を切り拓く先駆者」として挑戦を続けていく上で、現在の事業環境をどのようにご覧になっていますか。
私は商社である双日株式会社でさまざまな分野の事業に携わってきましたが、IT業界は今やあらゆる産業の中心、主役になっているという印象を持っています。
これまで、IT業界はどちらかというと各種産業を支える裏方としての役割が中心でしたが、現在ではIT業界が全産業をけん引していると言ってもよいのではないでしょうか。
米国のIT企業を見ても、時価総額から期待の大きさは明らかですよね。これからしばらくの間、ITが世界を引っ張っていくだろう未来を誰も疑っていない状況です。
世界的には明るい事業環境にあるIT業界ですが、日本においてもデフレからようやく脱却しつつあります。まさにこれから、という意味ではSTech Iにとっても良好な事業環境であると感じています。
では、こうした環境においてSTech Iは先駆者として日本市場をどのようにリードしていくべきなのでしょう。私たちは商社系のIT企業であるという特長を持っており、これをどのように活かしていくのかが課題であると同時に面白さとなっています。
商社は世界中で多岐にわたる事業を展開しています。双日も米州、欧州、中東・アフリカ、中国、アジア・大洋州とあらゆる国に進出しています。
世界各地でさまざまなお客さまとビジネスを行っており、中には私たちが把握できていないユーザーニーズも数多くあるでしょう。商社系のIT企業としてSTech Iの強みは、まさに私たちの中でまだ認識できていないユーザーニーズを双日グループの情報網によって把握できる点にあります。
もちろん、すぐに海外市場への本格展開を考えているわけではありませんし、日本市場でできることはまだたくさんあります。商社系である強みを活かして把握したユーザーニーズをもとに、自社プロダクトを充実させ、お客さまの「BE YOUR BEST PARNER」として提供していくビジネスは一例です。
自社プロダクトとはソフトウェアなどに限らず、ビジネスモデルでも構わないと思います。海外ベンダーが開発した製品に付加価値をつけて提供していく形も考えられますよね。
STech Iが「ITで未来を切り拓く先駆者」としてお客さまにとっての「BE YOUR BEST PARTNER」であることが、現在置かれている事業環境を最大限に活かし、ビジネスを最大化させていくためのポイントなのだと考えています。
STech Iは双日グループのITをけん引しながら知見を外部へ展開しスケールさせることに挑戦していきたい
-STech Iと双日グループの関係についてお話しください。
私が双日に在籍していた時代から、日商エレクトロニクス株式会社は自分たちでビジネスを切り拓いていく企業として知られており、双日グループ内でも頼りにされる存在でした。
ITにおいては「切り拓いていく」気概がなければ新しいモノは生み出せません。そして、ITはさまざまな分野で影響力を高めており、多くの会社にとってITビジネスをどのように拡大していくのかが大きなテーマになっています。
双日でも、2024年に発表した「中期経営計画2026」の中で「Digital-in-All(徹底的なデジタル活用による新たな価値創造)」を掲げています。STech Iは双日グループにおいて「Digital-in-All」をけん引していく役割を期待される中核企業です。
テクノロジーでイノベーションをもたらし、ビジネスを切り拓いていくスピードを加速させていく必要があります。さまざまな企業がITビジネスを拡大させる中で、STech Iの知見を蓄積していくためには、双日グループとの連携はチャンスを生み出せるに違いありません。
私たちは双日グループのITをけん引すると同時に、グループとの連携で得た知見をグループ外へと横展開したいと考えています。
これまで培ってきたSTech Iの独自性や独立精神という価値観がもたらすバリューと、双日グループとの並走によって生まれる知見というバリューをミックスして、ビジネスのスケールに挑戦していきたいと思っています。
-双日グループの一員として商社の知見を活用し、グループ外へ横展開した成功事例をご紹介ください。
当社が丸紅グループ様に国産ERPの「GRANDIT」を導入させていただいたケースがあります。「GRANDIT」はお客さまの目的や課題解決に対応する拡張性の高い統合基幹システムで、STech IはGRANDITコンソーシアムのプライムパートナーとして力を入れています。
丸紅グループ様では2023年10月から「GRANDIT」を稼働させ、コスト削減とシステムの複雑化解消に貢献できました。
商社では別のパッケージがかなりのシェアを持っていますが、商社のニーズを完全に満たすものというわけではありませんでした。そこでSTech Iは商社の非常に複雑な業務への知見を「GRANDIT」に組み込んでご提供したんです。
双日株式会社のグループ企業であるSTech Iが、丸紅グループ様に「GRANDIT」による基幹システムを納品した本件は、当社にとって大きな自信につながりました。今後力を入れていきたいビジネスにおける、ひとつのモデルケースとして位置づけています。
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「本質を見極める」「考え抜き、やり切る」「共感を呼ぶ」を重視すればSTech Iはもっと成長できる
-STech Iの社長に就任されて、社内に対しどんな課題を感じましたか。
STech Iの社員に強く感じるのは、本当にまじめで真摯、そしてお客さまの信頼を得るために日々努力しているのが持ち味であり長所だという点です。社内にいてそう感じるとともに、たくさんのお客さまからも異口同音に同じご指摘をいただいており、ひしひしと感じています。
一方で、私たちは日々成長していますが、もっともっと成長できるはずです。私はビジネスの基本として3つの点を重視しています。
本質を見極める
考え抜き、やり切る
共感を呼ぶ
まず本質を見極めて大きな目標を掲げ、目標に向かって成し遂げていくためのプロジェクトマネジメントを徹底することが大切です。また、やり切ること。
Appleのスティーブ・ジョブズ氏の強みは、最後までやり切る点にありました。業種や時代に関係なく、常にやり切る圧倒的な存在感があったからこそ、あれだけの成長ができたのだ、と考えています。
STech Iも、まじめで真摯な姿勢をますます加速させていけば、「なんとかやってみせるんだ」というやり切る姿につながっていくに違いありません。そして自分の発想や想いへの共感を呼ぶことです。
この3点をそれぞれしっかりと達成していけば、ビジネスは本当にうまくいきます。ぜひ、そうなっていきたいですし、挑戦を継続すれば必ずできると信じています。
※取材時の部署・役職・氏名を記載しています。
(取材日:2025年1月23日 聞き手:垣本陸)