スタンダードの論点(ファウンデーションズ)
11月に入り寒くなってきましたが皆様如何お過ごしでしょうかオーヴァンですよろしくお願いします!ウチの5歳児は半袖で保育園に行きたがって頑なに上着を着ません…
11/13(水)にファウンデーションズ(FDN)がアリーナ実装されます!ました!5年と長い付き合いになる本セットがスタンダード環境に与える影響を議論する記事です。今回もどうぞよろしくおねがいします!
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メタゲーム
環境初期は残響の力線を採用したグルール果敢が台頭し、そのまま世界選手権でもシェア最多でメタゲームのど真ん中に居座っています。結果、軽い除去が環境に跋扈することになり、一時期は《見栄え損ない》等も使われるようになっていました。
論点①アグロを対処できる軽量除去が十分にあるか
それらの除去札を躱すべく、今やグルールは力戦に代わって《亭主の才能》を搭載し、上振れの爆発力から継戦能力にシフトしています。そしてサイドボードからの《ウラブラスクの溶鉱炉》、これがわかっていても対処が非常に困難です。他にも地味に《毒を選べ》が《脚当ての陣形》にアップデートされるなど数々な変化がありました。
論点②エンチャント・アーティファクトに対処できるか
ローテーション後も健在のゴルガリミッドレンジを中心に黒系ミッドレンジも引き続き人気です。黒いミッドレンジはダスクモーンで獲得した部屋エンチャント《不浄な別室》をキーにしたリソースゲームを得意としており、《ドロスの魔人》などを併用したデーモン主体の構成も新たに見受けられます。
《止められぬ斬鬼》が黒系デッキの3マナに定着したかのように見えましたが、《苦痛ある選定》などの追放除去が取られるよう対策が進んだように感じます。
ランプも健在。世界選手権では《力線の束縛》を排して2色に絞ったゴルガリランプが登場しました。《豆の木をのぼれ》でリソースを取りながら盤面を制圧する動きが相変わらず強烈です。
赤単もここ最近で異様に増えてきました。結果《跳ねる春、ベーザ》で耐えようとする白系のコントロールが《叫ぶ宿敵》に咎めてしまい数を減らしています。ここにも溶鉱炉がサイドボードに潜んでいるので、どのデッキも本格的にアーティファクト対策を考える必要があるでしょう。
クロパ的に動くディミーアミッドレンジも出てきました。個人的に好きなアーキタイプなので嬉しい!黒系ミッドレンジの論点だった別室に対し、《フェアリーの黒幕》という回答は眼から鱗でした。個人的に甘く評価していた《悪夢滅ぼし、魁渡》と《永劫の好奇心》ですが、このデッキで使われて強さが身に染みて理解できました。
こちらはややコントロール的に動くディミーアデーモン。別室+デーモンで対処を迫り、長引けば《終末の加虐者》→ジェイスorミシュラでLOを狙うサブプランがあるのが大きな強みです。
ディミーアが増えたことで、環境から激減していた打消し呪文が再び増加に転じたことも注意が必要です。
論点③プレインズウォーカー・特殊土地・墓地への対策があるか
全体的に短期決戦を仕掛ける側と受ける側で2極化している感がありましたが、受けるデッキにも幅が広がってきたようです。そしてどのデッキも《除霊用掃除機》がサイドに積んで、アゾリウス眼魔など墓地デッキをしっかり対策している点が見て取れます。
これからのスタンダードを生き残れるデッキかどうかは、論点①>論点②>論点③ の優先度でみるべきでしょう。特に、受けに回るデッキを組むならなら①アグロ対策はメインから、②置物対策はサイドから、③は割り切るか、サイドに数枚積む程度、といった具合に完成したデッキを見返してみるといいでしょう。
後は実戦!ですがその前に、ルールの確認です。
新ルール
FDNから戦闘ダメージ割り振りのルール変更が加わります。主に攻撃側有利な変更ですが、メタゲームやデッキ構築には影響しないと認識しています。
論点にはなりませんが「そういえばルール変わったんだった!」なんてミスが出ないように気を付けたいですね…
新カード
新カードって見出し付けておきながら採録から入るのもアレなんですが…
「見たら焼け」と呼ばれる1マナのマナクリが返ってきました。しかし現在、容易に焼ける軽い除去がスタンダード環境に溢れています。焼かれてマナが詰まることの無いように、2マナ域のクリーチャーもしっかり採用しておいたほうがいいでしょう。
現環境ではゴルガリミッドレンジが最も居心地良さそうに見えます。《ラノワールの荒原》入ってるので斬愧やグリッサが2ターン目に出るだけで強さが2段階ぐらい上がりそうです。後引きで弱いマナクリの定めを上手く受け入れられる工夫があれば尚好しです。パイオニアに倣って《永劫の無垢》との組み合わせが見られるのでしょうか?
当時の緑単で採用実績のあるカードも帰ってきたので、5年間のどこかで緑単アグロが流行るかもしれませんね。
不浄な別室のお陰様で、デーモンのサブタイプを持っていれば注目されるご時世ですが、《ドロスの魔人》退役後も4マナ枠は確保されました。確実に6点刺しつつ2点のロスを持ってる分ドロスの方が優れているようですが、この手の「デメリットでタップしてしまう」系カード、《忠義の徳目》で上手く使えたりしないでしょうか?しないでしょうねぇ…
3マナにもデーモン、こちらは要注目です。死亡時だけでなくルーティングや切削、諜報などでも対象に取れるので怪しげなコンボが狙えそうですが、黒系ミッドレンジでは除去した相手のクリーチャーを奪ったり、《止められぬ斬鬼》を復活させないように立ち回る運用になりそうです。ただしアゾリウス眼魔の切削速度には間に合わないので、墓地対策としては期待できなさそう。
懸念点1つ目は《切り崩し》や《塔の点火》など、《保安官を撃て》以外の除去がほぼ全て当たる所。コイツに除去を当てさせて本命の4マナへの避雷針になれば良いのですが、避雷針は3マナの役割じゃない気がします。コイツを残して他のクリーチャーに除去を当てるとコイツが復活させてくるので、いずれにせよ「出されたら先に倒さなければならない」ですね。
2つ目は1-2マナ生物と相打ちしてしまう残念スタッツで、特にアグロ対面ではコンバットで活躍できない点。《上げ潮、キオーラ》にも同様の懸念がありますが、盤面をしっかり捌いてから着地させたいところ。でも更地になったら釣る相手がいないのでは・・・?
白系コントロールがサイドカードを手に入れました。赤単・グルール・ゴルガリ・ディミーアとメタのほぼすべてに腐らず、果ては《悪夢滅ぼし、魁渡》《薄暮の聖人、エレンダ》にも当たります。黒系ミッドレンジの斬鬼を綺麗に倒せるのがいいですね。《悪魔祓い》もそうですが、これでインスタントだったら文句なしなのですが仕方ないですね…
他の色対策カードとしては青の《瞬間凍結》も便利ですが、《方程式の改変》がある間は使われなさそうです。他の3つは…
ジェスカイ召集は追加のイモデーン枠が来ました。《先導者の号令》経由で撃っても強そう。クレンコが並べてなんやかんやしたりするデッキも5年の間に出てくるのかも。
他にも《稲妻破》や《ボロスの魔除け》も来ているので、《稲妻のらせん》と合わせたボロスバーンのようなデッキが試されるかもしれませんね。
赤系のアグロデッキを足止めしそうなサイドカード。稼がれた時間でダメージレースを制してきそうなアゾリウス系アグロ、ラスを間に合わせてくるコントロールが増えそう。
赤単のトカゲと枠を争って採用されそうな新ケラン。後続の展開優先で探偵にならずに延々殴ってそうな気がする。ブロッカーが出たところで探偵にしてフルパンしたらブロックしてもらいやすい、とかそういう運用でしょうか。
残響の力線でコピーしたら…と夢が広がりそう。多様な鼠で2段攻撃も付けるとさらに夢が広がりそう。フラッシュバックはしなさそう。
ガルタのパワーを倍にするとか…?
おまけ
クソコンボ。期限切れのドロスの魔人やら強欲の計略や切望の隼もあるので一緒にどうぞ。カウンターを積んだデッキが非常に少ないのでコンボ自体は通る可能性が高いものの、エンチャントは意外と「脚当ての陣形」で割られるかもしれない。どれもレアリティがバチクソ高いので自分では試したくない。
コイツと《永劫の不屈》を組み合わせたクソコンボについても書いてましたが、ファウンデーション実装2日目に早くもラダーで決められて負けたので謹んでお詫びします。
あとがき
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!
次回は12月、パイオニアマスターズでお会いしましょう!パイオニアが実装されてたら「パイオニアの論点」にタイトル変更…するかもしれません。
もしそうなると「エクスプローラーの論点」は前回が最終回だった…ってことぉ!?
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