『レヱル・ロマネスクorigin』ほぼネタバレなしの変更点メモ~1週間編~
こんばんは。
今年最後のnote、なんか増えてしまいました。
ということで、『レヱル・ロマネスクorigin』を1週間ちょいでさっくり触った感触と、気になっていた点もざっくり確認した結果を簡潔にまとめようと思います。
初報の時点で気になっていたことはあらかじめまとめてあります。
当時の疑問の答え合わせをすべく、1週間で触れられた範囲でまとめてみましょう。
シナリオのネタバレと言えるものはありません。入門的な情報もありますが、既存プレイヤー向けの知見と思っていただければ。
以後、シリーズ作品をそれぞれ以下のように略記いたします。
『まいてつ』:無印
『まいてつ pure station』:ps版
『まいてつ Last Run!!』:LR版
『レヱル・ロマネスクorigin』:origin版
進行状況
いわゆるニイロクルートの「帝鉄・解体」と共通ルート「回り始める動輪」は全編、日々姫ルートの「Color Our World」が最序盤まで、その他ちょいちょいといったところ。
1週間ありながらさっぱり進んでませんが、並行して日々のゲームをやっているのも一因です。
しかし、それ以上に進みが遅くなってしまった理由が…後ほど触れますね。
Switch版は処理重し
これは先に伝えておきましょう。
スクショ回収の手軽さやハードとしての省スペースもあって今回Switchパッケージ版を購入しました。(DLでないのはボーカルCD目当てのため)
ただやはり容量が厳しいのか、カートリッジのスペックをケチったのか、ボイス音質がどうしても低い。PS4版や後発のPC版ならこの辺は気にならないだろうか…とは思う次第。
わかってて買っているので個人的にはいいのですが、当然イヤな人はイヤですからね。
また、肝心のe-moteもどうしても重くなっています。
5人以上立ち絵で登場すると台詞にアニメーションが追い付かない。
最初から大人数が登場するとわかり切っている「ナインスターズ!」などでは口パク簡略化が施されているのですが、今度は逆に口パクが追い抜いてしまうと痛し痒し。
本体スペックの良いPS4以降なら、この辺は大丈夫なのかな?
疑問答え合わせ・序章
キャストは本編でも非公開
まさかゲーム中でもキャストが明かされないままとは恐れ入りました。
ps版ではキャストはエンディングで表示されたのですが…いろいろあったのでしょう。
先にお伝えすると、モブまではわかりませんが、主要キャストのボイスは一人を除いて全員変更なしです。
変更があったのは、なんと青年期の双鉄。大人双鉄のキャストが本編については全部録りなおしておりました。
ps版キャストはそのままだったし、LRでも追加収録があったと思ったのですが…これまた何があったのやら。
本編については、と注釈しましたが、これはTipsの録りなおしが存在しないため。TipsはLRと用語数完全一致で流用に留めたようです。結果謎の声が収録されている、という事態になってるんだがいいのか。
ちなみに、気になっていたシナリオあらすじのナレーションは、おそらく清美機関士の方が担当なされていると思われます。
シーン区切り、まさかの全開放
告知通り、LRまでのシーン制からさらに分割した話数制となりました。
ビックリなのが、無条件で全話がアンロックされていること。
読もうと思えば時系列的にはラストになる仲国ルートラストから読めてしまうという。いいのか?
もともと美少女ゲーム的立ち位置なので、各ルートは順番に開放され最後にグランド…というお約束パターンだったのですが、これは完全に既存プレイヤー向けの処置のような…?
ちなみにこの作品から読む方向けに、シーンの分岐を示すと以下の通り。
流れを気にする方はこれを参考にしていただければ。
個人的に嬉しい変更としては全話のタイトルアバンで現在年月が一律付与されるように。
LRまでは時期が変わるまで年月表記がなかったり、そもそもアイキャッチが存在しないものもありました。
それらがアペンドシーン含めて統一されたことで今まで時期不明だったシーンの時系列がわかるようになりました。時系列気になりすぎる私が大歓喜。
ただ、ちょこちょこと元の時系列からいじられているものもあれば、台詞や描写と合わず捻じれていたところがそのままだったりと、惜しい部分もあったのが残念。(「ひかりあふれるみらい」ポーレットAfterなど)
想定以上のリライト
とにかく驚いたのがココ。
当初シナリオ自体に書き直しはないだろうとふんでいたのですが、青年期双鉄(=無印+LR凪ふかみルートのラストシーン以外)が全面録り直しなら、「ボイス部分を含めたリライトがあるのでは?」と思ったわけです。
これはあたりで、地の文を中心にそこそこのリライトを見つけました。
双鉄のセリフもちょいちょい表現の見直しが入っています。
「回り始める動輪」全44話中、LR版からカット・差し替えされたボイスが1ワードでもある話数は…なんと実に14話。相当な直し量です。
あまりにしれっと直されているので油断すると違いに気づけない。
結果、LRを立ち上げ同時にページ送りするという摩訶不思議な作業が始まりました。どっかで諦めて深く考えずに読むようにしたいですね…そりゃペース落ちますわ
より読みやすいノベル作品へ
違いとして顕著なのがページ送り。今までは2クリック必要だった地の文が1クリックに圧縮されるなど、ページ送りの頻度が減少。
他にもキャラが用語を説明するくだりで、それに即した背景に変わるようになった箇所多数と、「読む小説」よりも「ビジュアルノベル」として適した細かい改修が行われています。
その直しのせいで元々なかった違和が復活してしまった部分もあるのですが…(ex. ニイロクルートで御一夜視察する際、赤井運転士の立ち絵が若いころのものでなくなってしまっている、など)
CEROの違いが生んだ変化?
さて、ちょっとずつ変わってるのかなと進めていくと、ハチロクとの邂逅シーンでかなりの違和感が。
「あれ?日々姫こんなこと言ってたか?」と。
LRを立ち上げ見比べてみると…なんと、ハチロクを起動する鍵の差込口を探すくだりがまるっきり変わってるじゃないか。
具体的には、体をまさぐる表現がバッサリ消滅し、足のあたりを逆さ吊りにして調べた体に描写が変わっているのです。双鉄だけでなく日々姫のボイスも追加収録されていることが発覚したのです。
なぜだ?と思いよくよく調べると、なんとps版からoriginになる過程でCERO:C ⇒ Bとなっているではないですか。
そこに違いがあるのか?と言われると、半裸表現はたしか境目になったはず…もしや?
お風呂シーン、大改編
まいてつは元々アダルトゲーム。お風呂シーンどころか混浴シーンが普通にありました。タオルを巻く描写も当然ナシ。
ps版で全年齢向けとして出すにあたり当然ここは変更されましたがタオルを巻いて入浴する形に。(関連する台詞も合わせて再収録)
ちなみに混浴表現は、そんな環境下で双鉄の心が当初まったく揺らがないという、彼自身の異常性を描写する側面も持っておりました。
LRではこのあたりも据え置きだったのですが、混浴に加え半裸同然の表現だったのか、全面的に混浴描写が消滅。Afterシナリオにあった夫婦、家族での貸し切り風呂の描写が辛うじて残ったくらいとなりました。
…結果として屋内なのに男湯と女湯で声が筒抜けのトンデモ温泉が爆誕してしまっています。
なお、共通ルートラストおよびグランドルート入りのお風呂シーンに至っては場所すら変わってレールショップでの場面に。
これに関しては、良改変…なのかも?
見えてきた追加収録
さて、混浴だからできた表現は無理。なら描写を変えるしかない。
ということで作中のお風呂描写を片っ端から確認した結果、かなりのキャラの音声追加収録があることがわかりました。
進行状況に書いたとおりの段階でチェックできた範囲では、双鉄、日々姫だけでなく、ポーレット、凪、ふかみ、れいな、真闇、稀咲そしてナビ、なんと赤井宮司にまで追加収録が存在します。
オリヴィ、ニイロク、ひかりにもあるかはまだ該当ルートを意識的に覗いてないので不明ですが、今の時点でもまさかそこまで、という気持ち。
双鉄以外の台詞録りなおし箇所は非常にピンポイントで、誤植レベルの対応が基本ですが、お風呂がらみ以外の改変も存在しております。
日々姫ルート序盤はもともとちょっとした色仕掛けで双鉄の気を引く…というアプローチでしたが、ここもちょっと流れを変えていました。
とはいえ長ければ6年以上前のシーンに、しかも元々ある流れに差し込むようなピンポイントな直しが多いため、別のタイミングでとったボイスであると初見で気づけてしまうほど変化がある点がもどかしい。
また、ここまで聞く限り残念ながらハチロクに関してはボイス再収録はないと思われます。これに関しては元々そうだろうなと思ってた
アペンド部分もちゃんと補完
これだけ再収録があったので不安ではなくなったのですが、LRのアペンドシーンにもきっちり双鉄のボイスが収録されました。
真闇Afterのとあるシーンに出てくるナビにもきっちりボイスが収録されています。非常に安堵しました。これだけでも移植に踏み切った価値があると思ってます。
(なのに謎の人物「透」のセリフが直されず収録漏らしになってしまったのはなぜなんだぜ。ちなみに透はものべのの主人公だぜ)
ということで、1週間ばかりでざっと俯瞰した結果、これだけのことが見えてきました。
惜しいままのところはあれど、思った以上に手を入れた移植になっていたので、いい意味で驚きました。
ついつい細かい点を気にして比較しまくっていましたが、私はこの作品の世界観が好きなのでこの先は目くじらばかり立てるのではなく、改めて物語に触れたいな、と思います。
ハチロクAfter兼オリヴィシナリオは特に心打たれたので、もう一度触れるのが楽しみです。
完走しきってもっと気づきがあったらもう一度記事を書くかもしれません。
以上、今回はここまで。ありがとうございました。