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アトピー寛解記10ー発症ー
前回の記事↑ではアトピー発症前の幼少期について書きました。今回の記事では私がアトピー性皮膚炎を発症した青年期について記憶を頼りに書いていきたいと思います。
青年期(発症)
発症前からアレルギー体質である自覚はあったものの、広い範囲の湿疹などはまだありませんでした。ただ人より痒みがあるようには感じていて、それは青年期で徐々に高まっていきました。
ある日の午後、私は家で昼寝をしていました。思ったよりも寝てしまい部屋はすっかり暗くなっていて、パッと目が覚め、服が濡れていることに気づきます。やってしまった、まさかこの歳で粗相をするとは。どうやって家族にバレずに処理しようか思案するのも束の間。いや違う、布団やパンツを触ってみても濡れていません。長袖の腕部分だけが、そこだけ大雨に打たれたかのようにビシャビシャに濡れて腕に張り付いていました。自分の身に何が起こっているのか全く理解ができません。明かりをつけ見てみると、肘の内側を中心に手首近くまで濡れていて、周縁は濡れた後に乾燥したのか布がパリッとしています。焦って服を脱ぎ確認すると、皮膚がふやけ、赤みがかった色をしている。指で触ってみると、その表面には少し粘性のある汗のような、しかし明らかに汗ではない何かで濡れていました。
この現象が短い期間で何度か起きます。それは決まって寝ている時で、起きて気づくを繰り返します。次第に腕だけではなく、膝裏にも起こるようになり、身に起きる異常な変化に気持ちの整理ができず嗚咽しました。自分の体の表面がガタガタと崩れていき、コントロールできない別の自分が分裂していくような感覚があり大きなショックを受けました。この現象が起きるごとに、肘の内側や膝裏とその周辺部位で色がはっきりと分かれて白斑のようになり、何らかの皮膚病にかかっていることを自覚しました。
アトピーになった今ではこの現象は、何かしらの原因で炎症が強くなり、肌のバリア機能が弱まって滲出液が外に染み出てきているとわかります。原因はわかりませんが、アレルギー体質に加え、成長期での免疫やホルモンバランスの変化によって起こったのかなと思っています。ここから私のアトピーと共に歩む人生がスタートします。
今回の記事はアトピーを発症した私の青年期について書きました。
次回は発症後について書いていきたいと思います。
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