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WEEK 49【アアルト大学】交換留学三行日記週間まとめ

2023年8月28日から2024年7月31日までの約1年間、アアルト大学への交換留学をした、東北大学工学部3年の学生です。
トビタテ留学JAPAN15期イノベーターコースに採用されています。

専攻の宇宙工学を軸として、専門知識と社会を繋げるためのもう一つの軸を作るべく、起業文化も盛んな国フィンランドの中でもイノベーションが生まれるアアルト大学に留学することを決めました。

6月と7月は、1年間取り組んできた製品開発のプロジェクトの延長線上として、アアルト大学のリサーチアシスタントとして研究開発を進めました。このプロジェクトも起業に向けて進んでおり、ディープテックスタートアップの立ち上げを学びながら、僕がリーダーを務めるプロジェクト『LIFT』に活かそうとしています。

また、11/30-12/01の期間、ヘルシンキで開催されている、ヨーロッパ最大級のスタートアップイベント『SLUSH』のボランティアスタッフも務めました。SLUSHは学生によって運営されているのが特徴。今年のslushは13,000人の参加者、5,000社ものスタートアップ、3,000人の投資家、300社のメディアが集まり、1300人のボランティアがこれを支えます。

このnoteでは、instagramFacebookで書いている毎日の三行日記の今週分をまとめています。少し付け足しているところもあります。インスタでは毎日の投稿に適当な曲をつけているので、そちらもよければフォローお願いします!

日記は、内容の充実度よりも、継続することのほうが重要だと考えています。写真も、いっぱい撮った日でも全然撮らなかった日でも載せる枚数は必ず3枚に絞ってみました。自分のアウトプットとしての目的が主ですが、興味があればご覧ください。

【2024年の抱負🐲】
失敗を褒める。毎日どんなことでもいいから失敗する。
計画性をもって挑戦して失敗する。

  • 受講していた授業・採択プロジェクト

    • 【DONE】Mechatronics Basics:メカトロニクス(電子工学+機械工学:センサ・モータ、制御とか)の基礎知識を学ぶ授業。唯一のただ話を聞くだけの講義。週2回2時間の授業に加えて、シミュレーションソフトを用いた激重課題がある。僕が取っている授業の中で唯一の午前中の授業。最近出席者が減ってきた気がする。原理は理解できるけどシミュレーションを一から作るとなると難しい。初めての英語でのテストもこれだった。

    • 【DONE】Product Analysis:一つの製品をいろんな角度から分析する授業。僕のチームではふれるところが布になっているマウスを分析している。パッケージを観察したり、ペルソナを設定してそれに合う人にインタビューしたり、分解して原価を調べてみたり、といろいろ。金曜日の最後の授業なので途中で抜ける人がいがち。

    • 【DONE】Opportunity Prototyping:ViP(Vision in Product Design)アプローチという手法を用いて2030年の未来を予測・開拓する授業。ViP Approachとは、既存の製品を分析し、その製品がもたらす背景を読み取るところから始まる。今度新しいものを開発するときはその逆で、創り上げたい文化とか文脈から考えて、それをもたらす製品にする。なかなか面白かったが、教授の発音が自分にとっては聞き取りにくかった。

    • 【DONE】 Prototyping for Innovation :その名の通り、プロトタイピングの手法を学ぶ授業。理論を学んでその後実践することまで含まれている。例えばそのプロダクトを使う課程を4コマ漫画見ないな感じで書いたり、レゴを使って試してみたりするのがプロトタイピング。個人的には、これが受けたかったんだ!!っていう内容の授業。授業中はグループワークがメインだけど、Assignmentは個人なのもありがたい。

    • 【DONE】Advanced Manufacturing : 3Dプリンティングやレーザーカッティングの技術を学び、実践としてグループで何かを作る授業。3Dモデリングとかをやりたくて取った。親友と同じグループなので楽しい。

    • 【DONE】Startup Experience :こちらもその名の通り、スタートアップの立ち上げから運営を経験する授業。シラバスによると、「起業の基本を学び、ユーザー中心のデザイン、ビジネス倫理、持続可能性、機会発見、ビジネスモデル構築、チームワーク、プレゼン、財務、マーケティングなどを習得」できるそう。9単位とかなり重いけれど、この授業も自分が学びたい内容だし楽しみなので頑張りたい!チームのリーダーにも立候補し、4人のチームを引っ張る役目になりました!ちなみにこれはアアルト大学のマイナー「Aalto Ventures Program minor」の一つです!インスタもやっているくらい、異色なマイナーです。

    • 【DONE】Product Development Project(PDP):企業が与える課題に対し、10名ほどのチームで取り組む1年間の授業。アアルト大学の授業の一番の目玉と言っていいぐらいの大規模な授業。各チームに€10,000 (約160万円) の予算が与えられ、終了後には10~15ETC(15~30単位!)を得ることができる。僕ののチームは、woamy というアアルト大学発スタートアップが開発している生分解性素材に反発力を持たせ、靴のインソールを開発して新たな販売経路を作ることである。

    • DONEStarting Up:オンデマンド授業。KIUASというアクセラレータが一般向けにも公開しているオンラインの授業。起業に必要な要素を学べる授業。

    • 【DONE】Design thinking and creativity for innovation:デザイン思考についての授業。デザイン思考とはなにかという基本的なものから、どうやったら企業や団体にデザイン思考を落とし込めるか、を学ぶ。具体的な事例がたくさんあるのが特長。

    • 【DONE】Aalto Digital Creatives program:授業ではなく、プレインキュベーションプログラムのようなもの。起業前・起業したての人が参加するプログラムで、2週間に1回ぐらい起業に必要な知識についてのレクチャーがある。また、ネットワーキングイベントや "クリエイティブ" に関わる講演も開催している。1on1ミーティングもあり、とても助かってます。


7/28(336日目)

・この間摘んだミントを紅茶に入れた。とても優雅な生活だ

・そして今日は友達とボードゲームカフェに行った!このカフェと友達の名前も出身も一緒だった!とても広く過ごしやすいカフェ。まずは変なルールがあるウノや、反射ゲームなどをやった。

・そのあとは日本の人生ゲーム的なゲームをやった。一時的にお金を得たり、すぐになくなったりとめちゃ面白かった。時間も忘れて気づいたら全部合わせて7時間も遊んでいた!!本当に楽しかった。

とても良い香りがする
よい思い出になった
こんなに時間が経っているとは気づかなかった

7/29(337日目)

・いよいよ最後の週!今日は金曜日に作ったシートを使ってインソールを作ったり、新しい素材を試したりした。なかなか上手くはいかなかった。

・今日は1年間お世話になった奥村さんとサウナLöyly に来た!めちゃ綺麗なサウナが何種類もあり、また海ですぐ泳げるのも楽しい。そのあとはビールをご馳走になった!

・そのままフィンランドレストランへ。サーモンスープ、白身魚のシュニッツェル、ブルーベリーアイスを食べた!!どれも美味しかった。料理を待ちながらこの1年の起伏を描きながら振り返った。冬の辛い時期もあったけれど、たくさんの貴重な経験を経て自信につながったのを実感した。めちゃ楽しい1日だった!

学食ものこりわずか
客が残した食べ物をかもめが盗んでいた
今度来るときはもっとレストランを巡ろう

7/30(338日目)

・残り2日となった留学。今日はいろんなビジネス開発でやってきたことを引き継いだり、自分で持ち帰るためのインソールを作ったりした。これまで何回やったかわからないくらい作ったマテリアルもおそらく最後かな

・今日の夕方からはみんなでハンバーガーパーティーをした!バンズから作ってくれたんだって。肉を挟んだりソーセージを食べたりした。本当に美味しかった!!

・そのあとは屋上にあるサウナに入った!めちゃ暑くて気持ちが良かった。上がってゆっくりしてたらみんなからプレゼントとして、サンダルのキーホルダーをもらった!このサンダルがPDPの期間でみんなで作ったものなのでとても思い出深い。本当に良い仲間に出会えたなと思った。明日最後も頑張ります!!

結局この日の学食が最後でした😭
本島においしいし天気も良くて良かった
全然予想もしていなかった!!大切に持ち帰りました!!

7/31(339日目)

・留学最終日!今日は午前中にメンターミーティングをした。そのあとはサマースクールの学生に向けてツアーをしたり、インソールのプロジェクトについて説明をした。また最後にはワークショップとして、自分たちがちょうど10ヶ月前くらいにやっていたように、フォームにいろんなものを混ぜてみるということをした!どのチームもクリエイティブな作品になりそう。

・そしてついにチームメンバーにお別れの言葉を言って、デザインファクトリーを出た。本当にこのチームで一緒にいれて誇りに思う。チームのおかげでたくさんのことを学んで経験することができました。デザインファクトリーは、この11ヶ月間ずっといた場所。Aaltoes のイベントから、Startup Experience などの授業、そしてPDP もここでずっと行われていました。たくさんいろんな人に会っていろんな経験ができた場所でした。

・そして夜はホストファザーと一緒にディナー&車でヘルシンキをrecap した!ディナーはLauttasaari のおしゃれなカフェでハンバーガーを食べた。この写真はめちゃオシャレなホテルの最上階にあるバーで撮った。ヘルシンキだけでも、まだまだ知らない場所があった。次来る時に取っておきます!!

最後の日がワークショップで、インソールのプロジェクトを紹介できて最高
大変お世話になりました🙇‍♂️
ここ行った?うわー行くの忘れてた、みたいなことがいっぱいあった

8/1(340日目)

・ホストファーザーに空港まで送ってもらった。8ヶ月間、いろんな面でお世話になりました。この家族のおかげでフィンランドの文化を広く深く経験することができました。本当に感謝でいっぱいです。また帰ってきます!!

・直行便ではなく、今日はトルコに来ました。飛行機からの景色も、今まで見たことがない感じです。実際フィンランドとは真逆と言っていいほどカオスな街で、よく言えばパワーに満ちています。

・友達にBaklavaというお菓子が美味しいと教えてもらったので有名そうな店に来た!めちゃくちゃ美味しい。そのあとはケバブを食べた。フィンランドに慣れていると、暗くなるのが早く感じた。観光名所は明日巡ろう。

1日目と同じ画角。国際線(EU外)に出るのは初めて。結構時間がかかった
窓から見える景色がヨーロッパと違いすぎて感動した
これのほかに4つたべた。

8/2~3(341~342日目)

・今日は朝早くに起きてあたりを散歩した。ブルーモスクに行きたかったが、工事中で閉まっていた。その代わりにアヤソフィアというモスクに来た。キリスト教の教会と異なり、装飾が多いこと、絨毯が敷かれている(お祈りのため?)ことが印象的だった。

・本当はもう一か所行きたかったが、人が多すぎるのとバスを捕まえられず断念。フライトの5時間くらい早めに空港に着いた。ケバブを食べたりお土産を買ったりして時間をつぶし、ようやくフライト。となりの高校生はイタリアのマルタ島に2週間語学留学をしていたらしく、とても会話が弾んだ。

・そしてついに家族と合流!心配していた荷物も無事届いて安心。日本の暑さに圧倒されつつも、お茶漬けや冷麺を食べた。新幹線、高速バスを乗り継いで無事に秋田に帰りました!

もともとはキリスト教の教会だったものをモスクに改装されたらしい。いたるところにキリストの絵を隠したような跡が見受けられた(いまは復元したんだっけか)
インターステラーを見ました。帰ってからみんな老けてたらどうしようかと思った
無事帰ってきました!!迎えにきてくれてありがとう!!

留学後1週間の感想

正直、ようやく日本に帰ってきたという実感がわいてきたところです。時差ボケにも蒸し暑さにも徐々に慣れてきました。いまは実家でゴロゴログダグダしているだけなのですが、帰国して1週間で感じたことを簡単にまとめようと思います。

何もしなくてもよいという状況がとても久しぶりでした。留学中は、語学の壁もあるため完全にオフ、ということはできないし、「留学をしているから何かをしないといけないor何かをしたい」という気持ちに常に駆られていました。帰国してみて、改めて日常の生活から何段階もレベルの高い位置にいたのだなと実感しました(実家で暮らしているのが基底状態で、もっと位置エネルギーの高い位置に1年間いた感覚です)。特に留学の最初2か月目ぐらいまでは、生活をするのにもエネルギーがいるし言いたいことも40%ぐらいしか伝えられないので、水中にいるような感覚でした。この感覚は、その状況を楽しんだり、うまく諦めたりすることで解決できたものの、冬の暗い時期にまたやってきました…

反対に、フィンランド留学中の、良い意味で誰も自分の人生に興味がない(応援はしてくれるけれど、深入りはしない。あなたはそうするのね、みたいな)感じの空気は自分にとって心地よかったなと実感しました。僕はFBやインスタで日記を投稿していましたが、それは活動報告にもなりつつ、ちょうどよい距離感になっていたのかなと思います。これは知り合いと直接話すのを避けたい、ということではなく、今後自分にとって、ちょうどよい距離感を知るためのヒントになりました。

帰ってきて気づいた日本の良さとしては、食べ物のおいしさ、スーパーマーケットの品揃えに加えて、虫の鳴き声があることです。フィンランドの森に行ったとき、とても静かなことに驚きました。なんで日本の田舎ではこんな静けさを感じなかかったのか疑問に思っていましたが、日本では虫の鳴き声がするからだと、帰ってきてみて気づきました。フィンランドと日本のどっちが良いというわけではなく、それぞれ違った自然の良さがありました。外国に行って、初めてその独特さに気づけました。

また、帰国前に感じていた不安に対してのアンサーも、振り返りとしてここに記そうと思います。終わってみればほとんど杞憂でした!

  • 帰国前に抱えていた不安(week 48に掲載)

    • ホストファミリーやチームメンバー、友達にちゃんとお礼とお別れの言葉を言えるか

      • → 言えた。他の不安要素をなるべく減らし、お別れに集中できた。

    • 無事に日本に帰れるか

      • → 帰れました!ありがとうTurkish Airlines!

    • パスポートを無くさないか

      • → なくさなかったです!死守しました。仙台に戻ったら更新します

    • スーツケースの重量

      • → 余裕でオーバーすると数日前からわかっていたので、追加で支払い解決しました。(ちなみにTurkish Airlinesでは、学割によって国際線で40㎏までOK&他特典多数という感じみたいです。東北大の学生証は使えませんでしたが!!)

    • イスタンブールでちゃんとSIMが動くか

      • → Holaflyがちゃんと使えました。長期の場合は物理SIM、短期だとeSIMがいいかもですね

    • イスタンブールの治安

      • → 治安自体は良かったと思います。ただフィンランドに慣れすぎて人の多さ、話しかけてくる人、情報量の多さで疲弊しました。

    • ロストバゲージしないか

      • AirTagで安心を買いました。無事に受け取れました!ありがとうTurkish Airlines!

    • 帰国してから日本の暑さに耐えられるか

      • → 予想以上に暑く耐えられません。行動がおっくうになるほど暑いとは想像していませんでした。

    • 帰国してから情報量の多さに耐えられるか(今は読めない、聞き取れないために無視できている情報、例えば広告やすれ違う人の会話など)

      • → 速やかに東京を出たので、意外と大丈夫でした。

    • 帰国してからやるべきことの多さ(留学の振り返りなど)

      • → 意外となんとかなっています。

    • 帰国してからアアルト大学のサイトなどアクセスできなくなるものはある

      • → 今のところ大丈夫そう。Zoomだけ繋がらなくなったみたい。

    • 今後の進路、研究分野も場所も

      • → そろそろ考えないといけない。。

    • LIFTのプロジェクトの方向性

      • → そろそろ考えないといけない。。

    • 製品開発のプロジェクトを今後も続けるのか?

      • → 続けたいが、いろんな条件がある

    • 今当たり前にできていることや考えていること・考え方を日本に帰っても維持できるのか?

      • → できることをしていくしかない。

留学中にやったことのまとめについては、別の記事に書きます。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!Kiitos! 


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