石川祐希・髙橋藍の日本復帰は? ビッグネームの日本行きの噂が増えている理由
最近イタリア・セリエA所属のビッグネームに、日本移籍の噂が絶えません。S-V.League化による外国人選手枠の拡大の影響はもちろんあるでしょうが、加えてイタリアの国内事情が大きく関わっているかもしれません。
それは、カルチョ(イタリアサッカー)界隈で話題になっている、いわゆる「コンテ法(成長令)」の廃止。バレーボール界にどんな影響がありそうか、考えてみました。
コンテ法(成長令)とは
イタリア国外から優秀な人材をイタリア国内に連れてくると、所得税が大幅減免されるという法律です。スポーツ選手にも適用され、優秀な外国人選手を招聘したり、海外流出していたイタリア人を呼び戻すことに成功してきました。なぜなら、選手からすると、同じ年俸を貰うなら、コンテ法によって税金が安くなるイタリアに行く方がお得だからです。クラブ目線でみても、税金が安い分、年俸を抑えることもできます。
ところが最近、イタリア国内での政権交代の影響でこの法律が廃止になるということになりました。これによりサッカー界では国外選手がイタリアから諸外国への流出する動きが起こり始めています。
バレーボール界への影響は?
イタリアに所属する非イタリア人選手にとって、成長令の廃止の影響は大きいものと考えられます。来年の契約でクラブからの提示額が今年と同じであれば、それはイコール減俸ということになります。クラブ視点で見ても、現状戦力を維持しようとするだけで、今年よりも多くの資金を必要とするわけなので、いくらか割り切った編成に舵を切らざるをえないでしょう。日本かどうかはわかりませんが、イタリア脱出を考える選手は多いはずです。
石川祐希・髙橋藍の日本復帰は?
今後イタリアからどれくらいのトップ選手が流出するかによって決まると思います。二人とも「イタリアが世界トップレベルである」という理由でイタリアにいると思われますので、トップ選手の流出によりリーグのレベルが下がるのであれば、より高いレベルを目指すことになると考えられます。
ビッグネーム日本招聘の障壁は過密日程?
海外選手の日本招聘というと「言語」や「文化」の問題がまず思いつきますが、おそらくこれらはさほど問題ではありません。実際に日本行きを考える選手にとって最も問題になるのは「過密日程」でしょう。S-V.League初年度はレギュラーシーズン44試合+プレーオフが計画されています。日本クラブとの契約金はイタリアに比べても高いとは思いますが、1試合あたりの金額にしたらどうでしょうか?試合が多い分、契約金はさらに高騰する可能性もあります。
また長くキャリアを続けようとする場合、選手は過密日程を嫌う傾向にあります。さらに土曜日曜の連日開催も大きな障壁です。ヨーロッパのリーグで二日連続試合をするリーグはありません。この連戦が辛くて日本を去る外国籍選手もいると噂に聞きます。健康面での不安を感じて、日本行きを断念する選手もいるかもしれません。
長期的なことを考えると来シーズン、どれくらいの選手が来て、どれくらいの選手が健康にシーズンを終えられるかどうかが重要だと思われます。もし過密日程により負傷者が続出するようだと「日本はヤバイ」という悪いイメージが定着してしまう恐れがあります。
まとめ
トップレベルの選手がたくさん日本で見られる可能性があります。その背景にはイタリアの国内事情があるのだろうというお話でした。ここ数ヶ月で大きく動くと思われますので注目していきたいと思います。
Enjoy volleyball !!
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