プロダクトアウトの葛藤と課題が見つからないときの進め方
最近、CEOや起業準備中の方とお話する中で「もうプロダクトアウトでも良いのではと感じています…」と悲痛な声を聞きます。
ここでいうプロダクトアウトとは、自分の作りたいものをまず作ってみるということを指します。プロダクト開発では、最初から作らないこと、課題から探せということが定説であり、プロダクトアウトな進め方は避けた方がよいと言われています。
この記事では、課題を探すことに行き詰まりを感じている人に向けて定説とは違う視点から伝えていきます。
課題が見つからない苦しみ
冒頭の境地に達している大抵の人が、何度も課題インタビューを重ねるものの課題が見つからない(もしくは見つけても実現可能性が低かったり、あまりにもニッチ過ぎてビジネスにならなさそうなことが明白など)苦しみを味わっています。
その結果、新しいことをやろうとしているのだからそもそも課題を見つけることが困難なのではないか、やってみないとわからないのではないかとなり、プロダクトアウトの検討につながります。
作ったあとに、バックキャストして課題を見つける
課題を見つけられなくて手が止まってしまうくらいなら、プロダクトアウト(自分が作りたいもの)から発想してスタートして良いと思っています。
その理由として、自分が作りたいものを作って世の中に問うことで、現実が突きつけられ、インタビューでは突き止めらなかったことがクリアになるからです。
「喜んでもらえたこの人はどんな人で、どういう課題を解決できているのだろうか」と考えることで、バックキャスティング的に解くべき課題が見つかっていくこともあります。
私自身、課題を見つけることに悩み抜いたあげく、一旦自分の仮説だけで作って検証した経験があります。
仮説通りにハマった!と感じたときもあれば、仮説とは違ったけれど、違う可能性が見つかった!であったり、明らかにダメだ!と迷いなくピボットできたこともありました。
仮説への検証が白黒はっきりつきやすくなるため、顧客や課題を学習できるスピードが格段に速くなったと感じます。
気をつけるポイント
一方で、必ず以下を押さえて取り組む必要があります。
必ず仮説を立ててリリースする
この自分が作りたいものは、つまり誰のどんな課題にどんな価値を与えるものなのかということを、決めうちで良いので明確にしておきましょう。
リーンキャンバス(※)を書き上げておきましょう。3.で記載しますが、ここで仮説を立てておかないと、次にどう進んでよいかわからなくなります。作るものは最低限にする
最初に作ったものは大抵仮説通りにはいかないと心しましょう。
課題を見つけるために作るということを肝に命じて必要最小限の労力と機能(※)に絞りましょう。リリースしたら仮説を検証する
作ったあと、リリース(顧客に見せるもしくは使ってもらう)すると、必ず色々なフィードバックが来て右往左往します。当初のコンセプトの原型を留めなくなることもあります。
1.で立てた仮説は結局どうだったのかということを素早く検証していきましょう。
※リーンキャンバスや必要最小限の考え方については別の記事で書きます。
この注意点を押さえたうえで、今のやり方で手詰まり感を感じている人は、定説にこだわり過ぎず、リリース後のフィードバックから課題を見つけていき仮説検証サイクルを回していきましょう!
関連記事はこちらからご覧ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?