完璧じゃなくていい、なんとかなるから一歩の勇気を。
みなさん、こんにちは!スタトラのりこです。
今回はベルギーに7ヶ月間留学していて、現在はlumitureと日和という団体で活動しているまこさんに留学インタビューをしてきました!
1 プロフィール
お名前:まこさん
出身:広島県
年齢:16歳
留学先:ベルギー🇧🇪
去年の8月から今年の3月まで約7ヶ月間ベルギー🇧🇪のフランス語圏に留学。本当は7月に帰国する予定でしたが、コロナの影響で強制帰国。
今は発展途上国の教育・医療、環境問題、SDGsなどに興味があり、いろんなオンラインイベントに参加して、視野を広げるのが目標。
2 どんな留学をしたの?
Q 留学をしたきっかけはなんですか?
A まずきっかけは、小6の時にドイツからの留学生が1ヶ月うちに来ていた事です。私のいとこの家族が受け入れる予定だったんですけど、最初の1ヶ月だけ預かって欲しいと言われました。その子はすごく頭が良くて、毎日リビングで私が漢字を教えて、算数を教えてもらうっていうのを繰り返していくうちに、本当のお姉ちゃんのように感じていました。私も受験があったのでその後なかなか会えなかったけど、どんどん日本語が上手くなって日本文化に馴染んでいる姿を見れたのと、ドイツの文化や料理を披露してくれて異文化交流に興味を持ち始めました。それから私も留学したいと思うようになり、言語習得は早いうちのほうがいいと聞いていたので中学生の頃に行きたかったけれど、中2で行くと帰国してすぐ、中3の夏に高校に上がるための卒業テストがあって、それに合格できない可能性が高かったので諦め、一番早い高校一年生で行くことにしたんです。
3 留学の価値って?
Q では次に留学した目的を教えてください!
A 目的は色々ありますね。
異文化交流はもちろん、人脈を広げて色々な人と強い繋がりを持ちたかったというのも一つです。
私が非英語圏を選んだのは、日本語100、第二言語の英語も100に近づけるより、英語と第三カ国後をたとえ低かったとしても40や50にする方が人生楽しいんじゃないかなと思ったからです。将来死ぬまでに10 か国語くらい話せるようになりたいという一つの目標があるので、広い範囲で話されているフランス語の地域を選びました。
10カ国語!👏🏻
私も今中国語学科に行こうか迷ってるのでまこさんのお話為になります!!
Q では、実際ベルギーに行ってみて、行く前のイメージと違っていた事とイメージ通りだった点を教えてください!
A お母さんのはとこがイギリスに住んでて行ったことがあるのと、今までうちに来た留学生の家に遊びに行かせてもらっていたので、ヨーロッパの家の雰囲気とかスーパーの様子・ご飯などは何となく分かってたんです。 でも短期留学とかはした事なかったので、やっぱり学校でのカルチャーショックが結構ありました。
クラスが自分たちの教室を持ってないこととか、防犯のために一回ごと先生が教室の鍵を閉めることとか(日本ではないですよね) 男女の付き合い方も馴れ馴れしくて女子の発言力が強いところとか、体操服が無いところとか、休憩時間が1時間ごとにあるんじゃなくて2時間に一度とかで休憩時間中はワッフルやチョコを外で食べてる所とか、お菓子やコーヒーの自動販売機が体育館にある所とか、もう学校生活全部です。あと、挨拶のキスをする習慣も聞いてはいたけど実際にするのは最初恥ずかしくてみんな背が高いしどうしようって感じでした笑 なんか、今までは表面しか見れてなかったんだなってつくづく感じたし、やっぱり現地の学校に行けるのと行けないのって全然違うんだなって思いました。
私もオーストラリアに留学していたので、本当に現地のハイスクールと日本の高校を比べてびっくりしたり、慣れなかった点が多々あり、戸惑っていたのを覚えています笑
Q では、留学で特にこれが「大変だったな〜」と思うのを教えてください!
A 言語はもちろん大変でした。ほぼ喋れない状態で行っちゃったので。大変だったのは、最初の1ヶ月目特にホストマザーとのすれ違いがあったことです。すごく喋る人で、とっても愛情深くていい人だったんですけど考え方の違いが少しあって、例えば私が疲れて話さなくなった時とか、日本だったらほっといて1人にしてあげようって考えるけど、マザーはすごい心配性で逆に話しかけて励ましてあげようっていう回路だったので、ちょっとしんどかったです。一度マザーと本気で喧嘩したことがあります。3ヶ月目からメキシコの女の子とダブルホストになったんですけど、その子が来る前に、マザーが私にその子のファーストファミリーの子供が障がいを持ってて、留学生の受け入れがキツくなったからうちに引き取らない?って話す時があったんです。その時、マザーが手を頭の横にしてくるくるするジェスチャー(crazy っていう時によくやるやつです)をして私に伝えようとしたんです。私は翻訳使ってすぐ障がいのこと言おうとしてるんだって分かったから「分かった」って言ってたんですけど、マザーからしたら「まこに伝えるために!」って何回も繰り返してて、私からしたらそれが障がい者を馬鹿にしてるように取れたんです。言葉が不自由なのもあって、その時言おうか迷ったけど言えなくて、結局次の日くらいに遅れて言ったら、なんですぐ言わないの?って喧嘩になって、そのあとファザーがお互いの話聞いて誤解を解いてくれました。でもマザーはすごく話を真剣に聞いてくれる人だったので、私が頑張ってフランス語で伝えようとするとちゃんと机について聞いてくれたし、言語習得で悩んでる時も毎回元気?って言ってくれて、すごく助けになりました。言語で言うと、3ヶ月くらいで家の日常会話とか一対一の話とかはできるようになったんですけど、学校の大人数で喋るときはみんな話すの速くてついていけなくて、一度学校で泣いたことがあります。一番仲のいい友達がそのあと帰りに話聞いてくれて、それにも救われました。
ホストファミリーとのすれ違いってすごくモヤモヤしますよね、一緒に住んでるからこれからも良い関係を続けていきたい、でもモヤモヤしたらそれは逆にいい関係を壊すんじゃないかとか。私も学校で泣いちゃった経験あるんですよ!
でも私はなんか恥ずかしくって、腕組んで机にうつ伏せて寝てるフリとかしてました笑
Q では、次に留学で楽しかったことを教えてください!
A もう毎日が楽しかったです。
でも一番びっくりしたのは、冬休み入ってすぐのクリスマス前の時期に、サプライズでパリのディズニーに連れて行ってもらった事です。私日本でもディズニー行った事なくて、行きたいなぁって1ヶ月目くらいに言ってたんです。そしたらフランスに住んでるお父さんのいとこに会いに行くからって言われて、一泊二日の荷物を準備して朝早く車に乗って行ったんですよ。ホテルについて、なんで家に泊まらないの?とか色々聞いたけど誤魔化されてまぁいいかとか思ってたら、「黒い耳をしたいとこがここで働いてるから、まこ探して来てー」って言われて前見たらDisneyland って書いてあって、もうハグして号泣しました😭😭現地にいるときは思ってなかったけど、今思うと、学校帰りに友達とバス停まで行ってバスが来るまで話してた時間とか、スイミングに行く車で音楽かけて歌ってた時間とか、そういう普段の生活が本当に幸せだったなあって思います。正直、戻りたいです。
ホストファミリーからのサプライズはほんとに嬉しいですよね〜😭
パリのディズニー羨ましいです!!
ヨーロッパは国境の行き来が簡単なんですね!?
Q では、留学中に語学以外で学んだことは何ですか??
A 語学以外で学んだことは、自分から話すことの大切さです。なんか普通って感じなんですけどm_m
理由は二つあって、私もともと自分の悩みを家族に話すことをあまりしない性格だったんです。でも以前話したホストファミリーとの関係がギスギスした時とか、言語の悩みがあった時とかに、毎回毎回大丈夫?ってマザーが聞いてくれてました。行って2、3週間経った時、考え方の違いとか温度差からまだマザーをマザーとして見れてなくて、一度酷い態度を取ってしまったんですけど、それでも何があったの?って聞いてくれたんです。その時申し訳ないけど、今の気持ちを全部言うべきだって思って、マザーが悪いんじゃなくて文化が違って考え方が違うからってことも含めて全部話しました。私も申し訳ない気持ちだったし、マザーもショック受けてて2人で泣いて、でもそこからお互い受け入れ合おうって考えるようになっていい関係になれました。初めて気持ちを全部話したのがそれが最初で、すごく話をまっすぐ真剣に聞いてくれる性格だったので、本当に話すことって大事だって思いました。もう一つの理由は、友達を作る時です。ベルギー人って意外と最初は遠慮する人が多くて、仲良くなったらすごい一気に距離縮まるんですけど、急に肩組んでhey!とかは絶対ないです。だからその境界線はなんだろうって考えた時、ビズ(挨拶のキス)をするかしないかが簡単に目に見える境界線なんじゃないかなって思ったんです。相手からビズされるのを待ってたら時間経っちゃうし、時間経ったら逆に行きにくくなるから、初めて会って少し喋った人には次の日から見かけたら自分からビズするようにしました。初日から会った人にはノートに名前書いてもらう様にしてたので、名前もすぐ覚えることができて、仲良い友達からは、めっちゃまこ知り合い多いね!って言われるようになってました。途中から名前書いてって言うのめんどくさくなって辞めてたんですけど、そしたら名前わかんないけどビズするみたいな感じになってて、それもそれで面白かったです。
だからこれは話すことの大切さってより、毎日毎日ちょっとずつ勇気を出して後悔しないようにっていうのを努力するようになりました。多分これを心がけるようになったから、マザーとも話すようになれたので、一言で言うとこっちかな。
ビスをしないかするかって凄く私の感覚から考えると迷ってしまうと思います笑
現地の文化の感覚を掴むって凄く難しいと言うか、分かりにくいと思います。
とってもステキなホストファミリーのもとにステイ出来たんですね⭐️
Q では次にベルギーに留学したまこさんが感じる現状の日本の留学に問題点はあると考えますか?
A 日本は本当に留学する人が少ないと思います。今9月始まりを導入するしないの議論がされててそれも理由の一つだと思うけど、圧倒的にグローバル意識がちゃんとある学生が少ないです。日本は島国ですぐに他国に行けるわけではないし、閉ざされた空間で満足してしまっていると思います。留学に問題があるというより、国際教育、英語学習の教育の仕方に問題があると思っています。ヨーロッパは話す英語を主体としてて、それは英語と現地の言葉が似ているから出来ることでもあると思うし、日本語と英語は大きく違うから文法などは机についてするしか無いけど、やはり日本は「座学」中心。中2くらいになれば一通り文章も作れるようになるんだから、学校で英語の音楽や映画を使って学習したりプレゼンをしたり、英語は日本語と同じ「ツール」なんだから、何か楽しい目標を設定しながら、歌詞を聞き取りたい!何を言ってるか理解したい!っていう感情を持たせられるような教育をしないといけないんじゃないかなと思います。国際教育については、ヨーロッパやアメリカの人との接し合いが多いから視線がそっちに行きがちですが、アフリカ、東南アジア、南米など、途上国にも目を向けるべきです。今ではアフリカで起業されてる方々も多いし、貧しい地域の負の連鎖を変えようと動いている人もいます。オンラインで繋がれる今の時代だからこそ、実際に面と向かって話すことはできなくても、学校でも中継をしたりしながら本人のこれまでの経緯や、問題意識などを話してもらう事で、色々な方面に関わっている人達と出会い学生の視野が広がると思います。
日本特有の「座学」。変えないといけないと私も思います。
Q では、留学の価値とはズバリなんでしょうか?
A なんだろう留学の価値、、一つ目は「なんとかなる精神」が身につくことだと思います。私もともとちょっと完璧主義なところがあって、何かに挑戦したくても他のことに影響が出ないかとか、失敗したらどうしようとかぐたぐた考えるタイプなんです。私が留学していた所は本当に英語が通じずフランス語だけの世界だったのでもちろん初めは苦労しました。どうコミュニケーションを取ったら良いのか分からなかったし、すれ違いもありました。でも、完璧に話せる自信が無くても一度言うだけ言ってみる。話せなくても頑張っている態度を見せれば相手も受け入れてくれます。私が学校で日本文化のプレゼンをフランス語でやった時も、スラスラ喋れるわけじゃ無かったけど、なんとかなる!ってやったら自分自信が楽しめたんです。だから、人生なんとかなるで挑戦することも大事だなぁって思います。二つ目はやはり視野が広がることだと思います。ヨーロッパは発展途上国に比べると貧困が少なく、ベルギーにいる間に貧富の差をどうにかしたい!とは思ってなかったんです。でも、近くの街にはホームレスの人たちがいて、マザーが食事を差し出したら「食べ物を買うからお金が欲しい」っていうんです。これどういう意味かって言うと、この人たちはそのお金でドラッグに手を出してるんです。それしか娯楽が無いから。ドラッグに一度手を出すとやめられなくなるし、また溜まったお金でドラッグを買って結局食べるものは買えない。私はそれを知って、この負の連鎖をどうにかしないといけないと思いました。
それに、見ていて思ったのは、この人たちはまだ布団や雨宿りするところがあるけど、本当に貧しい人たちはそれも無い。私はここで何してるんだろうって感じました。
その経験があって、帰国してからアフリカや南アジアなど発展途上国に興味を持つようになり、色々な団体のオンラインイベントに参加するようになりました。そのおかげで今の自粛期間も充実した日々を過ごせているし、分野の違うイベントに参加することで、より視野が広がって自分のしたい事は何かを考えれるようになりました!
いい意味で完璧を求めないってことですね!
では、最後になります。
Q これから留学する人に一言アドバイスを頂けますか。
A 自分から話しかけることと、人に頼っていい!ってことを言っときたいと思います。
留学は予想外のことがたくさん起きます。1ヶ月目のお母さんとのすれ違いも、メキシコの子とのダブルホストも、その子が急に家出しちゃったことも、コロナで早期帰国になったこともです。私の場合、毎月何かしらありました。
そんな時、一人で抱え込まず誰かに頼っていいんです。周りに言いたいことを全部バーっと言える人がいない、それは普通なんです。言葉が違うんですもん。でも、ゆっくりでも話を聞いてくれる人は絶対現地にもいるし、何かあったら日本の友達や家族に電話してもいいと思います。私は出来るだけ日本語を使わないようにしてて、最初はYouTube もSNSもシャットダウンしてたけど、急にやりすぎてストレスが溜まってファミリーと楽しく話せなくなったりしました。だから、大きな問題や悩みがあったときだけ電話して、日本語を話して落ち着いたり頭の整理をしたりするようにしていました。
もちろん小さな出来事も沢山あります。新しく友達ができたとか、学校の授業で問題文が理解できたとか、なんでもいいんです。毎晩夕食時に細かいことまでファミリーと共有したり、前日の放課後何をしたかなども友達に話していたことで、言語も上達したと思うし、関係性がより深まって交友関係に問題が生じなかったんだと思います。
素敵な経験をシェアして頂きありがとうございました!
4 まとめ
ここまで記事を読み進めてきてくださった皆さん!まこさんの留学体験記はいかがでしたか? すごく素敵な経験ですよね。
私自身、留学経験があるので共感する部分も多々ありました。記事を書いていく中でいろんな方にインタビューをし感じることは、「留学は決してキラキラしたものだけでない」ということです。インスタグラムや様々な留学サイトで見るようなキラキラした写真は生活のほんの一部であり、そのキラキラした瞬間というのは留学したご自身の努力の結晶なんです。学校やステイ先でうまくいかないことや我慢すること、また努力したからこそある「キラキラしている」瞬間なんです。
また、まこさんのように留学後も学びを続けることが留学で得られる価値なのだと私は感じます。
そんなまこさんが運営に関わっている団体とTwitterを以下に掲載させて頂きます!是非ご覧ください!
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。これからもどんどん記事を出していきます!シュアもよろしくお願いします。noteへのいいねもしていただけると嬉しいです!
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