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ライターはドラえもんじゃない。「今すぐ原稿出して」って言われても瞬く間には出せないからね

締め切りは守るのはライターの基本なので、それは守ろうと心に誓っている私であるが、一方、「原稿を早く」ということには、ときおり疑問を感じる場面もある。

もう、だいぶ前の話であるが、とある原稿を作成していたときのこと。

締め切りまでに必ず出すと話していたし、実際締め切りも守った。

が、それにいたるまでの原稿作成中の期間、つまり締め切り前のときから、会社の担当者が、メールのやりとりをするたびに「原稿を早くお待ちしています」と催促してくるのに、内心閉口した。

じゃ、最初からもっと早い締め切りを相談してくれればいいじゃん。そうしてくれたら、できるだけ早く出そうと頑張るし、できなければ「その日までには無理です」ってはっきり断れるし。

なぜか、ライターとは「記事を書いてください」といわれたら、即座に「はい、書きました」とポンと出せると勘違いしてんのか?というくらいに、「早くください」「すぐください」とやたら言ってくる人がたまにいるんですが、イラっとします。

ライターはドラえもんでも文章製造機でもない。

依頼を受けたら、限られた時間の中でできるかぎり最良のものに仕上げようと努力して、懸命にできるかぎりの仕事をして仕上げる。それがプロの仕事だし、いいものを書くにはやはりそれ相応の時間が必要。

だからこそ、原稿を早くクレクレといってくる人にイライラするときがあります。

書く側が一生懸命努力してるっていうことが想像できないのだろうか?と、ほんと不思議になります。

あと、いろいろなケースもあるが、私は基本締め切り前に催促されるのは嫌です。

早くほしいなら、締め切りを早く指定すればいいわけだから。

こちらは、「この仕事の締め切りはこの日だから、この日までに絶対仕上げる」と他の仕事も抱えた中調整しつつやっているわけで。

そんな中で、たとえば前日「明日締め切りですが、今日もらえないか」とかいわれると、やっぱり頭に来ます。じゃ、最初から今日までにほしいって言えよと。

原稿を早く仕上げないといけない場面では、もちろん頑張る。

でも、締め切りをきちんと設定してそれを過ぎているわけでもないのに、やたらと「早く早く」といわれると、プレッシャーになるし、「そんなに早くって、じゃあ、きちんと練り上げてない原稿でもいいの?」とかちょっと思っちゃうんです。

原稿は熟考したいものなんです。
ただ、書くだけじゃなくて、一度書いてみて、それをさらにいいものにするために、何度も見直して書き直してブラッシュアップして…という戦いを与えられた時間の中でやって、できるかぎりいい原稿にしたい。

それをわかっていない編集さんとかクライアントさんがいたら、できたらご理解いただきたいと思います。



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