僕は世界を乗っ取らんとする敵と戦う傭兵の一員だった。 詰所のような待機所の隅に座っていた僕と共に、多くの傭兵達が待機していた。 そのうち、ジリジリジリジリ！！とけたたましいベルのような音が鳴り響いた。 敵のアジトへの突撃の合図だ。 勇んで「突撃だ！！」叫び、と立ち上がった。 怖さや、怯えなど全くない。あるのは勝利への執念だけだ。 ふと、辺りを見渡すと、他の傭兵たちは、剣や鎧を身に纏うという完全武装をしていた事に気が付いた。 僕は、普通の私服。まさに丸腰。 流石に
上下画面のマルチスクリーンで話題を呼んだ、任天堂のゲーム＆ウォッチ「ドンキーコング」が発売された1982年6月、このLSIゲーム隆盛期に、エポック社のポケットデジコムシリーズとして「モンスターパニック」は、希望小売価格4980円で市場に登場した。 このモンスターパニックだが、出荷台数はドンキーコングには及ばないものの、LSIゲーム至上に燦然と輝く名作の一つとして数えられる。それ程の評価を得た最大の理由･･･それは他のゲームと一線を画したゲーム性にあった。
1982年2月1日、ゲーム＆ウォッチワイドスクリーンシリーズの８作目として産声を上げたこの「タートルブリッジ」 開発者である横井軍平氏も自らの名作の一つとして、このゲームを挙げているほどの作品で、ゲームボーイギャラリー３にも収録されている。 探検家のポーター（荷物運搬人）を操作し、対岸に荷物を渡すのがゲームの目的。 このゲームタイトルの「タートルブリッジ」という、随分なネーミングで分かると思うが、対岸に渡る為に水面に浮かぶ亀の甲羅を踏んで橋代わりにするという、動物愛護団体
実家からひょっこり出てきたこの一本のカセットテープ。 何だろう？と思って聞いてみたら、広島弁丸出しの少年達数名が、甲高い声でミニ四駆について必死で語っていた。 よくよく聞いてみると、どうやら10歳の頃の僕と友人だった。 この頃、大人になった時、お酒と煙草とギャンブルが好きな上に、四十歳を超えて、腹が突き出て、しかも独身だったら最悪だろうな、と思っていた。 気が付けば僕は今、その全てを兼ね備えており、この頃の僕が思っていた最悪ってヤツになっている。 この頃の僕が今の僕
友達が、子供に肩たたき券的なものを貰った、と言ってたのを聞いて、ふと思い出したことがある。 高校の頃に、風邪薬を探してたら、タンスの奥から小さなクッキーの空き缶が出てきた。 開けてみたら、そこには僕が小学校の頃に、母ちゃんに渡した肩たたき券があった。 今更使われたらかなわん！と思ったので、丸めてゴミ箱に捨てた。 そしたら、滅多に起こる事のない穏やかな母ちゃんが、凄く怒って、ゴミ箱から大事そうに拾って、シワを伸ばしてた。 あの頃は、なんでそんな紙切れ一つで怒るのか、し
僕は今年で46歳になる。 当然だが、子供の頃から見た46歳の自分なんて、遠い遠い未来の話だった。 子供の頃、46歳の僕は、お父さんになっていて、自分の子供とキャッチボールでもしているんだろう的な思いがあったかもしれない。 当然、46歳の自分が独身だなんて、思いもよらなかった。 そんなことを考えていたら、子供の頃の僕に無性に会いたくなった。 しかし、それは適わぬ夢、ならばせめてもと思い、子供の頃の自分に手紙をしたためたい思う。 「子供の頃の僕へ。」 お元気ですか？
100円ショップってよく行きますか？ 私のような仕事を、やっているのもそうなんですが、事務用品などの消耗品なんかは非常に有難いんで、結構行くんです。 ただ、100円ショップ行くと、ついつい言ってしまいませんか？ 「うそん！？これも100円なの！？」 って。 そりゃ100円でしょう。100円ショップだって謳ってるんですからね。 当たり前なんですけど。 ただ、色々なものがあるんですよ。 当然ながら、車やバイク等の高価なものはありませんけど、原価を100円切っても、
私のような稚拙な文章を書き連ねる人材に対しても、優しいコメントを下さったり、フォローを頂けたりと言う、このnoteという「場所」に居られる皆々様方に、お礼と感謝を申し上げたい次第でございます。 お礼と感謝って同じなのではないのか、と言う疑問が生じるかと思いますが、私はお礼と感謝は近からず遠からずだと思っているのです。 お礼はあくまでその場のみで済むケース、言わば社交的かつ刹那的な側面がある一方、感謝とは何か、忠義というか、何というか、お世話になった…という感じ、永続的に続
カルピスウォーターを見る度に思うのです。 アスファルトから焦げたような匂いが立ち込める程に強い夏の陽射しを物ともせず、虫取り網と虫篭を装備して、野山を駆けずり回る。 喉が乾けば、家に戻り、虫取り網と虫篭を玄関の前で投げ捨て、おもむろに冷蔵庫を開ける。 冷蔵庫の中で、厳かに、かつ他の何よりも輝く存在感丸出しで鎮座しているカルピス原液を取り出し、グラスに原液と水を思いっきり注ぐ。 この際の水との割合は当然「５：５」である。 それを母親に見つかり「濃すぎるよ！」と注意され
1983年1月頃、玩具メーカー「タカトクトイス」から、希望小売価格2980円という、安価な価格設定で販売されたLSIゲーム。 当時のLSIゲームの相場は5000円～6000円だった事を考えると、そのリーズナブルさが理解頂けるかと思う。
僕と一番下の妹は、年が少し離れているんですが、そんな妹が幼少期に、しりとりをの際に「も」の順番になると、それは気が触れたかのように、「モクレンの芽！モクレンの芽！」と、お前気は確かなのか？と思うほどに連呼しておりました。 当時、中学生だった僕ですら、戦慄を覚えるほどでした。 そんな事を、ふと思い出したので、先日妹にしりとりを仕掛けて「も」が来るようにしてみたら「毛布」と言われました。 月日の流れを感じずにはいられませんでした。
小学校の頃に社会科見学に行った一人の少年は、その企業の仕事内容や経営理念に憧れ、その会社で将来働きたい、と強く願うようになった。 普通なら、数ヶ月程度で忘れてしまいそうなその夢を、その少年は忘れなかった。 その企業に就職する為、それに特化した高校に通い、大学にまで進んだ。 そして、満を持してその企業の就職試験を受けたが、落ちたらしい。しかも書類審査で。 結果ハッピーエンドではなかったが、とてもいい話じゃないか、と思った。
「ねぇねぇ、嫌いな食べ物なに？」 「ナスビきらーい。」 「えー！うそー！？おいしいじゃん！」 僕はこの会話ほど、ムダなものはないと思っている。 そこそこの年齢の大人が様々なモノを食った上で「マズい！キライ！」と判断したんだ。 しかも、自ら質問を投げ掛けて来ておいて「えー！うそー！おいしいじゃん」はないだろう。 まぁ、それでも、つい言ってしまう僕が好きだったりするわけですが。
僕はあの国民的アニメと肩を並べると言っても過言ではない「紅の豚」を見ていない。 そんな話を後輩にしたところ、後輩が「端的に言うと、豚が空を飛ぶ話ですよ。」と言っていた。 端的にもほどがあるだろ。絶対それだけじゃねぇし。
一人暮らしをしてから28年。 思えば、歯磨き用のコップを、もう何度買い換えているだろうか。 本来、歯磨き後に口を濯ぐ為に購入したもである。 後は、歯ブラシと歯磨き粉を入れる以外に用途はない。 何にせよ、コップなのに注ぎ込まれた水を飲む事はまず無いところがニクい。 故に、他のコップに比べると唯一無二である尊いコップでなのである。 だか、しかし… １：歯磨き用のコップを買う ↓ ２：歯磨きの後は、水を手で受けて口を濯ぐ ↓ ３：歯磨きコップを使わない為、底が汚れる
以前パチンコ店で、ズボンの尻からトイレットペーパーをはみ出させながら台を選んでいる男性を発見した。 いい台は見つかっただろうか。大をした後に。 果たして出ただろうか、出した後に。 ただ、運はついていたのだろうなと思う僕である。
