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悪いことの後に良いこともあるかも?と思った話(伊勢神宮参拝ツアー編)

なぜかわからない。
大学生の頃、年末に伊勢神宮に行きたいと急に思い立って、伊勢神宮の日帰りバスツアーに参加したことがある。

某旅行会社のバスツアーの中でもお得な金額だったことと、とりあえずどこかへ旅行に行きたいと思ったから。

それと、当時は大学の課題に追われていて、ちょっとだけでも現実逃避したいと思ったっていうのが、いちばん大きな理由かもしれない。

たまたま同時期に、伊勢神宮に行きたいと言っていた友人がいたので、友人とともにバスツアーに参加することにした。


ツアー当日、某駅前のバスターミナルに朝7時半頃に集合することになっていた。


しかし、目が覚めたら、朝7時半。


「おい、嘘だろ…」
起床と同時に、もう目の前がパニックになった。

とにかくカバンに財布とケータイを入れて出かける準備をしないと…
「あとは何がいるんだっけ?」
頭が回らないが、今すぐ家を出て集合場所まで行かないといけないのはわかっている。

友人からはケータイに着信か10件以上入っており、急いで支度をして、走って最寄駅まで向かう。

走りながら、ツアー会社の緊急連絡先に電話をし、集合場所への到着が遅れる旨を連絡するも、焦りすぎてうまく喋れない…。

ツアー参加者の方に多大なご迷惑をおかけすることが頭に浮かんで、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

その後は、強制キャンセルになりかねないと思い、キャンセル料として、ツアー価格全額負担しなければいけないという、最悪な事態も頭に浮かんだ。

とにかく、最寄駅までは家から徒歩15分かかるところ、全力で走って5〜6分で到着した。

最寄駅から電車で集合場所の駅まで向かうことにしたが、たまたま電車が来ていたので急いで乗り込む。
電車を使えば、最寄駅から集合場所まで10分ほどで行けることが、本当に幸いだった。

それでも遅刻の事実は変わらない。


息をきらしながら、電車に乗り込むと、
今度はツアー添乗員の方から着信があった。

「いま、どこにいらっしゃいますか?何時頃に到着しそうですか?」

「あと、10分ほどで着くと思います。ご迷惑をおかけして申し訳ないです。」

もう、謝るしかなかった。


集合場所の駅に着き、急いで改札を出た後、
急いで階段を降り、大型バスと添乗員の方を必死に探したら、バスターミナルの手前で添乗員の方が大きく手を振っていて、私も大きく振りかえす。

私の存在を確認したら、急いで大型バスの方へ走って行かれ、私はその後を必死に追いかける。

だが、ここまでで体力を使い果たしていた自分は、息が上がってしまいなかなか追いつけない。

気分は最終コーナーを走るマラソン選手のようだが、これ以上は迷惑をかけられない。

この失敗は何としてもリカバリーしないといけない。

集合場所には、集合時間から約20分遅れで到着した。
バスに乗り込んだ時、他の参加者の方から「いつまで待たせるんだ!」と罵声を浴びせられると思い、
バスに入ってすぐ「遅刻してご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」と深々と謝罪した。

参加者の皆さんは「間に合ってよかったねぇ」なんて拍手をくださった人もおられて、半ばびっくりした。

バスの中で友人を探していたら、私を見て大爆笑していたが、「この人こんなに笑うっけ?」と思うぐらいにお腹を抱えて笑っており、その時の姿が今でも忘られない…。

申し訳なさと恥ずかしさが頭の中をぐるぐる回っており、前日から時間に余裕を持った行動を心がけるべきだと心の底から反省した。


バスの運転手の方やツアー添乗員の方にもあんだけご迷惑をおかけした旨を、小休憩の時にあらためてお詫びしに行ったのだが、
「いいよいいよ。いつまでもくよくよせずに、今日はツアーを楽しんでね」なんてお言葉をかけてくださって、泣きそうになった。

このお言葉に救われ、伊勢神宮のほかに鳥羽水族館やお土産センターなど、色んなところを訪れたが、バスツアー自体を心の底から満喫することができた。


伊勢神宮のおかげ横丁は、とても賑やかで楽しかった。

赤福、コロッケ、伊勢うどんを食べたがどれも美味しかった。
もっとたくさん楽しいことはあったけど、食べ物のことしか浮かんでこない。


それと、郵便ポストを見かけたら投函しておこうと懸賞ハガキをカバンに入れており、おかげ横丁内でたまたま郵便ポストを見かけた。
せっかくだからと思って、おかげ横丁内のこの郵便ポストへハガキを投函した。


数ヶ月後、忘れた頃にラッキーな出来事が起き、
この時に応募した懸賞にWチャンス賞ではあったものの当選していたことを知った。

この時の懸賞は某お菓子メーカーさんのキャンペーンで、家に小包でお菓子が大量に届いた時はめちゃくちゃ驚いた。

きっとこれは伊勢神宮をお詣りした御利益なのかもしれない。

それと、「悪い出来事が起きた時には、良い出来事か待っている」なんて説は、本当なのかもしれない。


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