『何者』の中にいた
就職活動をしていると、不安になってくる。
自分ではないような自己分析、興味がない企業に振りまく笑顔、
内定を持った友達、わかりやすい凄さで作られた自分。
嘘で塗り固められていくような気持ちになりさらに不安は加速してくる。
初めてこの本に出会ったのは大学1年生の時だ。
大学に入ったら本をたくさん読もうと考えていた。
だから、手始めに読みやすそうな本から読もうと思い小説を
どうせならば話題になった本を読もうと考え古本にたまたま並んでいた
『何者』をレジまで持っていった。
就職活動について全く知らなかった頃の話だ。
読んでも実感がわくわけもなく、就職活動ってこんなものなのか、と
フィクションの世界としてみていた。
将来必ず訪れるものだというのに認識が甘かったと思う。
気づいたら僕は『何者』の中にいた。
合同説明会に参加し、企業の説明会に行き頷いて
わかってますよアピールをする。
ESには自分の上位互換的存在である”自分”を書いた。
周囲には自分の内面を感づかれないように細心の注意を払った。
内定のない焦りや人の就職先を羨ましがっている様子を見せたくはなかった。
かっこ悪い姿を受けとめきれない自分がいた。
『何者』を読もうと思ったのは
就職活動で悩んでいたときに
見つけたnoteの記事だった。
どうやら『何者』には続編があるらしい…
そこでは人事側の話にも触れていると書かれていたので
興味をそそられ読んでみる事にした。
だが、話の内容を大方忘れていたのでもう一度『何者』を読み直したことが今回の記事を書いた事につながる。
『何者』を読んで感じたことは長くなりそうなので一旦今日はここでキーボードを閉じる事にする。
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