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知能指数では測れない、発達の幅を広げる楽しみ

"無理なく自然にこどものできることを増やす"
ナチュラル発達プログラム の中野朱里(あかり)です。


土日は日差しも強く夏の様でしたね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

私たちは息子の4歳の誕生日お祝いで動物園に出かけてきました。
久しぶりの動物園、動物の生態系がすごく気になったり

単純に愛らしさに母性が目覚めたり...。

そしてその広い敷地に”なんだこの運動量”と驚かされたり...。

筋肉痛のプレゼントもいただきましたが、大人になってからの動物園は刺激がいっぱい。新しい楽しみ方も見つけました。



さて、日常お子さんと過ごす中で、自分では気がついている些細なお子さんの変化を医療現場や学校などでは、なかなか認めてもらえにくい。

・評価の基準が高くてなかなか到達するのが難しい...。

・できていない所ばかり指摘されて落ち込んでしまう...。

そんな経験はないでしょうか。
これらは普段接するお母さん達からもお聞きするお悩みでもあります。


そこで今日は

「赤ちゃんと脳科学」小西行郎先生

の本を参考に、


一般的な指標では測りきれない”発達の幅を広げる”という楽しみ方についてお話ししたいと思います。



みなさんは今まで何かに没頭した経験はありますか?

スポーツや習い事など何か好きなことを始めたときというのは、与えられた課題を次から次へと吸収でき、とても楽しい時間だったんじゃないかと思います。

しかしある時、壁にぶち当たったことはないでしょうか。

何度やってもうまくいかなかったり、上達しない、自分よりもっと優れた人を見つけ落ち込んだりまた、それが仕事とは結び付かず泣く泣くやめざる終えなかったり…

壁を乗り越え、一線で活躍し続ける人もいれば、挫折してしまう人など様々ですよね。


しかし、人生のある時点でそれが思わぬ方向に役立つことがあるかもしれません。子どもも同じスポーツを好きになり教えることができたり、子育てが落ち着いた後に、趣味としてまた花を咲かせられるかもしれませんよね。

年齢と共にまた新しい趣味も見つけたり、そんな風に人は、上へ伸びる喜びだけではなく、幅を広げる楽しみも知っています。


では、子育てにおいて本当に大切なことはなんでしょうか?

みなさんそれぞれ価値観があると思いますが、

本には、早期から教育して子どもを「天才に育てる」ことではなく、
◎「幸せな人間に育てる」ことが肝心と書かれていました。

私も過度な早期教育には意味がないと思っていて、それよりも本質的に子どもにとって大事なことを求めるタイプなのでこの意見には”うんうん”とうなづかせてもらいました。

また、こんな興味深いお話も紹介しています。

<福井大学障害児教育に携わる松木健一助教授のお話し>

==========

障がいにより生まれた時から寝たきり、チューブで栄養をとっていたTくんという子がいました。

ある時、Tくんは医師に口まで流動食を運んでもらって食べられる様になりました。

「チューブの栄養摂取」から

「スプーンで食べさせてもらう」に変わったわけです。

成長の途上にあるTくんにとってこれは明らかに大きな変化でした。

もし、「発達」を上へ伸びることだと考えると、1人ではたべられないTくんにはまだやるべきことがたくさんあります。

「自分で食べられる様に」

「固形物の練習」

などの工夫や訓練やリハビリをもっと高度にしなくてはいけないかもしれません。

しかし、「発達」を上だけではなく

”横にも広がっていくもの”だと考えるとどうでしょうか?

お医者さんに手伝ってもらえたTくんは、今度はお母さんに手伝ってもらえる様になるでしょう。

次はお父さんや別の人かもしれません。

人によって会話の内容も変わりますよね。

上手に食べさせてくれる人もいれば、下手な人もいる、気の合う人もいれば、気の合わない人もいる…

1人では食べられなくても他者との関わりの中で食事ができる様になれたのは大きな進歩です。

私はTくんの世界をこんな風にして着実に広げてやりたい…。

==========

誰が口に食事を運ぼうとTくんが「他人に食べさせてもらう」ことには変わりなく、発達の段階としては同じレベルにありますが、

木が上に伸びながらも、

横にも葉を茂らせ、花を咲かせるように、

この時のTくんは

他者と関わる機会が増えるお陰で、

世界を横へ横へと幅を広げていきました。


この発達の広がりというのはきっと

"知能指数にはあらわせないもの"

でしょう。


その広がりを実感し子どもの成長の幅を認めてあげられるのは、

一緒にいる親御さんをおいて他にはいないのではないでしょうか…。

私はそこにトータルに子どもを見ることの楽しさがあると思うのです。

—引用終わりー




私はこの木の例えがとても好きで、

上だけではなく、横に広がりを持たせていくことこそが本当に重要だと感じています。


よく、”バリエーション”が大切。というのもこのことと関わっています。

それで言うと、このTくんの”色んな人に食べさせてもらう”経験も一つバリエーションですよね。

中には”気の合わない人もいる”この経験ももちろんバリエーションです。

幅を広げるという目線が持てると、失敗ももちろんバリエーションとなりますし、それだけでできることが何倍にも広がっていくんです☆



そして大切なのは、『子ども自身の例え些細な変化であっても、親御さん自身がそれに気づいてあげること。そしてそれを”楽しめるかどうか”』

ではないでしょうか。

そんな風に捉え、上に伸びることだけではない、横の広がりを認めてあげられることができれば、子どもの可能性というのは本当に無限大に広がっていくと思うんですよね。

そしてそこにはまだ目には見えていないレベルの変化の種もたくさん備わっていて...。

社会的指標では測れない大事なことってきっとまだまだ溢れています。

そして、そんな風に小さな変化に気がついて認めてもらえたお子さんは、本当の意味で幸せな人になっていけると思うから☆

何を評価基準にするか。環境によって変わってくると思いますが、親御さん自身のお子さんへの評価の指標も大切に過ごしてみてくださいね^^


参考図書:「赤ちゃんと脳科学」小西行郎



それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

みなさまにとって、より良い1週間となりますように^^☆

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