オンラインメシエマラソン2023~春の陣
2023年5月20日(土)が新月ということで、「オンライン・メシエマラソン(風 天体観望会)」を開催! その記録を兼ねて note します。
ランナーさんは青森県・福島県・千葉県・愛知県の4名の予定でした。当日の天気は、千葉県と福島県が快晴! 愛知県が22時半頃から晴れてきました。千葉県はε130、福島県は eVscope、愛知県は120mm(fl=600mm)反射望遠鏡。
記録した天体画像は、eVscopeは経緯台なので北の方向はまちまち、ε130は上が北、120mm望遠鏡は右が北です。
21:20 うみへび座 M48
南西の空低い(5度)の、うみへび座M48散開星団をまず導入。
21:28 かに座 M44
21:34 かに座 M67
21:36 しし座 M96
21:47 おおぐま座 M97
21:50 しし座 M96
21:50~ 休憩
3月20~21日の一晩かけてのフルマラソンの時に導入した、1時間毎の給水(休憩)タイム。コレはなかなか大切です。ランナーも伴走者も観客も、星見ばかりでなく、お互いの会話を楽しむ時間があって初めてみんなで楽しめることが分りました。今回も1時間毎に休憩タイムを設けました。
22:15 しし座 M105
eVscopeでM105を導入。上の光芒はNGC3384。左上はNGC3389。
22:30 おおぐま座 M108
22:36 おとめ座 M84・M86
高知県のランナーさんのところで空が晴れてきたので、おとめ座銀河団の電視観望が始まりました。
22:37 おおぐま座 M109
22:44 おおぐま座 M81
22:45 おおぐま座 M82
22:45 かみのけ座 M88
22:51 おとめ座 M90
22:52 りょうけん座 M106
給水タイムに入ったのですが、千葉県のランナーさんがペースが良くなったので、継続することになりました(^o^)。
22:55 りょうけん座 M94
22:57 りょうけん座 M60
23:01 おおぐま座 M101
23:05 りゅう座 M102
メシエマラソンではカウントしないケースもある、M101の近くにある、りゅう座のM102も確認しました。
23:10 りゅう座 NGC5906/7
M102の近くにある「BEST NGC天体」の一つ、「Splinter(破片)galaxy」に寄り道しました。M102を見ることが無いとなかなか気づかない、結構大きな、針のような銀河です。銀河の中心部(バルジ)が暗黒帯(ダストレーン)で2つに分れて見えるので、2つのNGC番号が付いています。
23:11 おとめ座 M58
23:15 りょうけん座 M3
今回は銀河づくしでしたが、ようやく球状星団なども見られる時刻になってきました。まずは、かみのけ座とうしかい座の間にあるM3球状星団。
23:17 かみのけ座 M53
23:21 準惑星(136472)マケマケ
千葉県のランナーさんが天体導入に使っているAstroArtsのStella Shotの画面に、M53の近くに準惑星マケマケが表示されていることから「見てみよう」ということになりました。
画像ではよく見えないかもしれませんが、矢印の先に17.1等の「マケマケ」がいます。
23:23 しし座 M65・M66
福島県のランナーさんが戻り、しし座の銀河の続き。
23:24 かみのけ座 M64
23:28 おとめ座 M108
23:30 おとめ座 NGC4567/68 と SN2023ijd
福島県ランナーさんが再開したこと、終了時刻が近づいてきたことから、おもしろい天体を見せて頂くことにしました。
まずは、おとめ座の銀河 NGC4568 に出現した超新星 SN2023ijd。5月14日にASAS-SN Project が 16.8等で発見したものです。暗い空での eVscope の電視観望では、十分観測可能な明るさです。
23:33 うみへび座 M68
千葉県のランナーさんの自宅屋上から、南天低くの M68 球状星団を狙ってみました。条件が良くなかったですが、確認はできました。
さらに南中高度の低い M83 銀河は断念。
23:40 おおぐま座 M101 と SN2023ixf
eVscope で、おおぐま座 M101 で発見されたばかりの超新星 SN2023ixf を撮って頂きました。ただし、銀河に対しての位置が分らないため、後でどれが超新星か確認することにしました。
SN2023ixf は、板垣公一さんが5月19日17h27m(UT) =20日2h27m(JST) に、13等で発見したばかりのモノです。
23:48 さそり座 M4
23:48 ヘルクレス座 M13
オンライン・メシエマラソンも終了時刻に近づき、ラストスパート。福島県のランナーさんの eVscope では、見応えのある天体を、ラスト・デザートとして見せて頂くことにしました。
まずは、ヘルクレス座の M13 球状星団。中心に入ってませんが、eVscopeでは時々あるらしいです。
23:49 さそり座 M80
千葉県のランナーさんも、ラストスパート。夏の星座の球状星団巡りです。
23:52 へびつかい座 M107
23:54 へびつかい座 M12
23:54 へびつかい座 M10
23:55 こと座 M57
23:57 へびつかい座 M14
23:58 へびつかい座 M9
24:00 こぎつね座 M27
24:00 へびつかい座 M19
24:11 さそり座 NGC6302
オンライン・メシエマラソン(ハーフマラソン)は24時で終了ということになっていましたが、ラストスパートのランナーズ・ハイの雰囲気で、もう少し星見してみたいという状況でした。そこで「BEST NGC天体」からおもしろい天体を見ることに。
選んだのは、「Bug(虫)星雲」とも呼ばれる NGC6302。電視観望をすると、珍しいオレンジ色をした惑星状星雲です。ただ、Stella Shot のデフォルトでは表示されないので、全天体を表示させたら、待ち時間がかかってしまいました。
表示さえすれば、あとは自動導入で天体が画面に入ってきます。見たことのない、オレンジ色というか、朱色というか、見慣れない色と形の星雲に興味津々。Stellariumには「バタフライ(蝶々)星雲」の名も表示されますが、この見た目と色から「オキアミ星雲」のニックネームを提案したいです。
24:30 オンライン・メシエマラソン~春の陣、終了
3月20~21日の「オンライン・メシエマラソン(フルマラソン)」に続いて開催された「ハーフマラソン~春の陣」。3名のランナーさんが次々といろんな天体を導入しては見せてもらえた、とても楽しい時間でした。
やはり、1時間毎に10~15分の休憩を入れるのが、長く続けられるポイントかと思います。
次は「夏の陣」ですね。いつの開催になるか、今から楽しみです。
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