「ガンダム、水星の魔女」最終回。
こんにちは、雲州はとむです。2023年の7月2日に、半年間放送された「機動戦士ガンダム、水星の魔女」が最終回を迎えました。
予想通りの、無難なラスト。
う〜ん、正直「最初に予想した通り、スレッタとミオリネはハッピーエンドで、女の子同士結婚をしたし、グエルは独り身」「衝撃的な出来事もなく、無難な終わり方で終結したな」というのが、本音のところです。
これが富野由悠季監督なら、あの腹黒いお婆さん達もプロスペラ母さんも、それからミオリネの父親も本物のエランも、そしてシャデイクも宇宙の塵となって、全員消えていただろうな……。
「鉄屑」の二の舞にならないよう意識された脚本。
いわゆる、「宇宙世紀、富野由悠季監督の設定上にない世界観→アナザーガンダム」は、この15年くらいあんまり大ヒットが無いんです。「機動戦士ガンダム00」も、最初のテレビシリーズ一期の頃は、毎週大興奮する内容で盛り上がりましたが、二期と映画版になった頃には、かなり視聴者の熱が下がっていました。
それから、「鉄血のオルフェンズ」に至っては、最終回までに主役側だった「火星の少年愚連隊、鉄華団」のメンバーは、主役を含んでほとんどが殺されてしまい、主人公チームを応援していたファンからは大ブーイングを受けて、いまだに「鉄屑」と言われる程に非難を受けています。
個人的に私は、火星組とは敵対していたエリート集団の御曹司、ガエリオを一番応援していたので、彼が生き延びて部下と幼馴染みの復讐を果たせた事で、大満足のラスト。声優ファイナルステージも参加したし、ガエリオ役の松風雅也さんの握手会にも始発で出かけました。楽しかったなあ。
その「鉄血のオルフェンズ」と同じ轍を踏まないように、「水星の魔女」は、無難線を選び続けたアナザーガンダムだったと、私は思います。
最終回近くのアクションシーンでは、かつてのガンダムで多々使われた場面が焼き直されていて、ラストのミオリネの演説も「ガンダムUC」のミネバ姫の安価版コピーだったし、「全ての罪を背負って、極刑にされるであろうシャデイク」も、「閃光のハサウェイ」とほぼ同じ運命の最期。
「鉄血のオルフェンズ」では、愛していた男性の主役に死なれた二人のヒロインが、最後には女性同士で結婚をして、片方の女性が産んだ主人公の子供を二人で育てるという最終回でした。
これをきちんと、「最初から想い合っていた女の子二人が、恋愛と人生の苦難を乗り越えて、きちんとお互いの愛を貫き結ばれた」と描写し直したのが、「水星の魔女」なんだろうなと。
「ガンダム」である必要がない。
このアニメで、私が一番納得がいかなかったのは、特にキャラクター達が乗るロボットが、「ガンダム」「モビルスーツ」である必要が全く無かったこと。
ガンダムとは、元々宇宙生活で進化した新人類、ニュータイプの素質を伸ばし、その心の力や理念、人類の可能性を具現化するメカとして、富野由悠季監督が生み出し、福井晴敏氏が育て上げた存在なんです。
特にこのアニメにおいて、彼女や彼等が乗るメカが、その「可能性の神」であるガンダムである必要性は全く感じられなかったし、むしろ悪として描かれている展開が、私にはどうにもモヤりました。
私の転換期と並走していたアニメ。
Twitterでは、グエルとスレッタが結ばれる姿を期待した視聴者もいたみたいだけど、私は第一話から全くその予想はしていなかったし、スレッタとミオリネがどういう形であれ、結ばれて幸せになるだろうと確信していました。
振り返れば、この「水星の魔女」は、私が引っ越しをした去年の秋にスタートして、苦しんで辛く孤独な半年間をまさに並走していたアニメ。
そしてこの半年で、私はなんとか立ち直って今に至るわけなんですけど、多分これから何十年経過しても「あの人生の転機に、放送されていたアニメ」として、ほんわかと思い出す事でしょう。
かけうどんさんの、最終回レビューnote!
Twitterでは「感動した」「最高の終わりだった」と絶賛されていたけど、果たしてBlu-rayを買うまでのファンは、どれくらいなのか。ガンプラの売り上げはかなり良いのですが、マスターグレード1/100モデルが発売される程のスケールは感じません。
私はむしろ、この後に製作が決定している「宇宙世紀ガンダム」に期待しています。
最近、本当に魂を揺さぶられるアニメとの巡り合いが無いので、そろそろ何かしら衝撃的なアニメとまた出会いたいです。
ガンダムSEEDも映画化されるけど。
それから、まあやっと……15年振りに「ガンダムSEED」の最新作も公開されますけど、私は全然期待してないです。おそらくキラとラクス中身のストーリーになるだろうし。私はアスランとカガリの二人が一緒に出ないガン種には、全く興味が湧かないので。
ガン種はもう、とっくに終わった「平成の燃え塵」というか。令和の新時代を切り開けるようなガンダムではありません。あの当時に放送されたからこそ、支持された物語なのです。
なんかなあ、もっとガンダムで胸を掻きむしられて、「ガンダムユニコーン」のような魂を燃やすほどのテレビシリーズを、また毎週観たいな〜。
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マダム、ムッシュ、貧しい哀れなガンダムオタクにお恵みを……。