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フリーランスデザイナーstarmixのロゴデザインノート

はじめに

この度、生まれて初めて自分のロゴをデザインしました。
デザイナーという職業柄、クライアントからの依頼でロゴをデザインすることもしばしばあるのですが、自分のロゴとなるとさっぱり作ったことがありませんでした。

初めは会社員をしながら片手間の副業としてフリーランスの仕事を請け始めたのですが、続けるうちにその比重は順調に大きくなり、これからも本格的に展開していくのであれば、「starmix」という名前や作風等を一目でわかりやすく伝えるためのロゴが必要であると感じるようになったのです。

クライアントにもある程度私の作風に対してイメージを持って依頼をいただけるような流れを作ることができれば、案件自体のマッチングや仕上がりに対する顧客満足度が上がり、みんなハッピーになれるのではという考えです。「デザイナーのくせに、なぜ今まで作らなかった…」というツッコミは、やめておいていただければとw

このノートには、今回製作した「starmix」のロゴのコンセプトやデザインプロセスなどを記します。

よろしければご覧ください。


デザインプロセス

普段私が行っている基本的なデザインプロセスに則り、制作を進めました。

コンセプト設計

今回は自分自身がクライアントですので、普段クライアントに対して行っているのと同様に自身と対話をしてコンセプトシートにまとめました。


デザイン

コンセプトシートにまとめた内容を具体的な形にしていきます。

カラーコーディネートのポイント

● シンボルにはコンセプトに挙げていたワクワク感を表現するのに自身がよく使用する配色を反映し、作風を再現
● メインのモチーフであるコンパスの表現に使う赤/ピンク系を中心に、それを引き立てる補色まわりから青緑系の色を選定
● ロゴタイプには重くなりすぎないように意識しながら黒に近い色を選定


ロゴタイプのデザインのポイント

● 名前をわかりやすく見せるため、単体でも使えるよう強くシンプルに
● あらかじめ挙げておいた「頼れるパートナー」「気が利く」「親しみやすさ」等の印象

上記2点を意識しながらベースとなるフォントを選定後、より目的のイメージに近づけるため形状の調整や可読性を意識した文字間調整(カーニング)を行い仕上げました。


シンボルのデザインのポイント

● あらかじめ挙げておいた三種類のモチーフや色、意図を取り入れる
● 見る人や見る角度によって色々なものに見えてくる抽象性を残す
● アイテムに展開する際にその時々のテーマを表現するデザインにアレンジ(分解/再構成)しやすい図形的な組み合わせ


シンボル/タイプの組み合わせ


アイテムへの展開


名刺

現在は「あなたをデザインで目的地までお連れします」という意味を込めた「Design Navigation」をテーマとしているため、ロゴとして通常の見せ方とは別に地図をイメージした図案を用意し、名刺の裏面やノベルティなどにサブ的な表現として展開しています。


ノベルティ

本来ノベルティはロゴの認知度アップが大きな狙いというパターンも多いですが、今回は「名前を認識してもらうこと」「作風を印象付ける」が狙いとして強かったこともあり、正規の表現にとらわれず、大胆に「Design Navigation」というテーマを推したデザインで仕上げました。


最後に

今回の制作を通じて、自分でも整理できていなかったコンセプトを明確にすることができた

まずコンセプト設計をする中でこれまで自分が取り組んできた案件の傾向や、得意分野、不得意分野についての認識を整理できたことによって、これから取り組んでいきたい仕事がどんなものかをある程度具体的にイメージできるようになりました。きちんとわかっているつもりでも、具体的に書き出してみると意外と説明が成り立たなかったりするものです。
そこをハッキリさせ、わかりやすく伝えるためのロゴを作ることで、いろいろな場面で発信する準備が整いました。もちろんロゴ一つで全てが伝わる訳ではありませんが、ある程度のイメージを持ってもらうことってとても大事だと思うので、これからは積極的に伝えていきたいです。

自分を知ってもらうことでハッピーな仕事を増やしたい

はじめに「クライアントにも私の作風に対してイメージを持っていただくことで、案件自体のマッチングや顧客満足度を上げていけたら」と書きましたが、逆に言えば「ミスマッチ、コレジャナイ感を無くす」ということになります。「知り合いに紹介してもらったデザイナーと会って話してみたら、なんだかちょっと違う感じがした」ということはデザインや採用の現場あるあるです。デザイナーとしての自分の持ち味を知っておいてもらえば、多少そういったミスマッチを防ぐことができ、結果関わるみんながハッピーになれる可能性が高まるのかなと。もちろん制作実績をまとめたポートフォリオを見せることは重要ですが、作風を知ってもらうための機会は多い方が良いに決まっています!特に初めてお会いする方にも名刺交換のタイミングでイメージを持ってもらうために、ロゴは効果的です(新しい名刺を使い始めて効果を実感済み)。

遅すぎた感は否めませんが、今からでも作って良かったと思っています。フリーランスの仕事をきちんと続けていくにあたり色々な意味で良い機会となりましたので、フリーランスで仕事をしている方には業種にかかわらずどんどん試してみていただきたいです。もしフリーランス向けのセミナー等でやり方を伝授してほしいというリクエストなどありましたらご説明にあがりますのでお気軽にご連絡ください〜。

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