親でも先生でもない、第3のオトナ。
星空スペースでは、「星空スクール」開講しています。
「子どもも大人も楽しめる学びの場があればいいのに」と、そんな発想から、様々なテーマで講座やワークショップを開催しています。
先日は「いなか暮らし学必修編 草刈機を使いこなせるようになろう!」を開催しました。
いなか暮らしには、必須のアイテム『草刈り機』。必需品なのに、正しく安全に使う方法を学べる場所がない!という声から、元エンジニア、現農家の方を講師に招き、開講。これからいなか暮らしをはじめる方から、自身の草刈機を持ち込み、より長くつかうためのメンテナンス方法を知りたいと、車で1時間近くかけて参加する人もいて、大変好評でした。
今年からはご縁があって、中学生向けのクラスもはじめました。教えるといっても講師は夫。家庭教師や塾講師の経験があったので「ぜひウチの子に勉強を教えてもらえませんか?」と声をかけていただき、市内の中学校に通う二人のお子さんを見ることになったのです。
私は子どもたちに勉強を教えるにはまだまだ力不足だけど、でも、子どもたちにとっての、親でも教師でもない第3の大人として、色々な相談にのれるような存在になれないかな、とここ最近、思います。
私自身、子どものころは、勉強も学校もあまり好きではなくて、かといって何か夢中になれるものもなかった子でした。毎日楽しかったかといわれると微妙な毎日を過ごしていたような気がします。
なんとなく親や先生が言うことに従って、でも言われるがままは嫌で、子どもの勝手な想像力だけで、きっとこうだろう、と決めつけては自分で道を選んできたつもりだったけれど、でも、実はそれは環境によって生み出されていただけのもので、本当はもっといろいろな世界があって、広かったということを知ったとき、ものすごくショックでした。
あ、私は、窮屈な小さな箱の中で必死にもがいていただけなんだ、と。
私には、知るキッカケがなかったのです。親と先生以外の大人と会って話す機会がほとんどなく、自分たちのコミュニティだけで、そこがすべてだと思って生きてきてしまったんですね。
今思うと、実にもったいないことをしていたのです。
今、私が暮らす街では子どもたちが年々減っています。少子化に伴い学校も統廃合が進んでいます。より学びの場を求めようとするとどこか遠くへ行かなければなりません。外の世界を見ることはいいことですが、外の世界になるがあるかわからなければ、その世界に挑戦することもできません。
色々な可能性があることを、先生や親だけではない大人から知ることもきっとできるはず。私は、自分自身の経験から、そんな第3の大人としての子どもたちにできることをしたいと思うのです。
できることは小さなことかもしれないけれど、子どもたちにとって、ここが第3の居場所となればいいな。そんなことを思いながら、毎週楽しみに、授業の様子を眺めています。