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ドラマ『トゥルー・ディテクティブ』

2014年/製作国:アメリカ/上映時間:約8時間(全8話)
原題
 TRUE DETECTIVE
監督
 キャリー・ジョージ・フクナガ
脚本 ニック・ピゾラット



予告編(日本版)

予告編(海外版)


オープニング



STORY

 2012年、アメリカ、ルイジアナ州。
 警察を退職していた殺人課の元刑事2人、ラスト・コール(マシュー・マコノヒー)、マーティ・ハート(ウディ・ハレルソン)は、2012年に発生したハリケーンの被害により書類が失われたとの理由で「過去の捜査に関する聞き取り調査」を名目に警察署に呼び出され、1995年に発生しラスト・コールとマーティ・ハートが担当し解決した「連続殺人事件」について、黒人刑事2人から質問を受けることとなる。
 しかし実のところ警察は、2012年に発生した「連続殺人事件」の容疑者としてラスト・コールに目星をつけており、尋問することで証拠を炙り出し、あわよくばラスト・コールの自白を引き出して事件を解決しようと2人を呼び出したのであった。
 1995年と2012年の事件には「死体を造形的に特殊な方法を用いてオブジェクトする」という共通点があり、その現場の状況に強い類似性が見受けられたことから、警察は17年の時を経て発生した2つの事件に関連性があると考えたのである。
 だが尋問を進めれば進める程に、事件の謎は深まってゆく・・・

 果たして刑事たちは、17年もの時を経て復活した「連続殺人事件」を解決へと導くことは出来るのか。
 犯人は、一体誰なのか。
 

 

レビュー

 物語は1995年、2002年、2012年という、トータルで17年間にも及ぶ時間を行き来しながら事件を追ってゆきます。
 1995年、2002年の(過去の)状況に関しては、質問(尋問)に対するラスト・コールとマーティ・ハート(以下、コール、ハートと記載)の回答を、再現映像化する形を用いて提示してゆくのですけれども、その手法が途轍もなく面白いドラマを生み出す原動力となります。
 まずコールとハートが質問(尋問)に対して「事実を証言」しているのか、「嘘の証言」をしているのかは、当然ながら質問(尋問)を行っている2人の黒人刑事にはわかりません。しかし本作の鑑賞者は、過去の再現映像を観ることにより、コールとハートが質問(尋問)に対して「事実を証言」しているのか、「嘘の証言」をしているのかを、見分けることが出来る仕組みとなっています。
 なぜなら【再現映像ではコールとハートの嘘の部分を再現せず、事実を再現する】からです。
 しかしながらそのことにより鑑賞者は事件の真相に一早く辿り着くことが出来るようになるのかというとそうではなく、逆に、より事件の深み(沼)へとハマってゆくような仕組みとなっており、質問(尋問)を実行した2人の黒人刑事達よりもドキドキすることとなります。

 またコール、ハートの元刑事コンビが、とても濃ゆくてリアルなキャラクターとして設定されており、陰と陽、水と油のような関係性であることも、本作を別次元の面白さへと導くキーポイントとなっているのですけれども、そのあたりを説明してしまうと面白さが半減してしまうため、あえて記さずにおきます。
 
 あと本作はアメリカらしく「家族」を描く物語でもあり、それゆえにハートの奥様が重要な役どころを担っており、個人的には主役の一人であると感じました(ただし「男性視点にて描かれた女性」であったのは惜しかった)

 エンターテイメント作品として間違いなく最高に面白い刑事ドラマです。
 お時間と機会がありましたら、是非。
 




 

 

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