映画『私の想う国』
2010年/製作国:チリ、フランス、ドイツ/上映時間:90分 ドキュメンタリー作品
原題 Mi país imaginario 英題 My Imaginary Country
監督 パトリシオ・グスマン
予告編(日本版)
予告編(海外版) ①
予告編(海外版) ②
STORY
レビュー
本作の上映に合わせ『光のノスタルジア』『真珠のボタン』『夢のアンデス』の三部作を上映なさった映画館があり、本当に素晴らしい試みであると思いました。
パトリシオ・グスマン監督は、一貫してチリの「政治」「歴史」そして「人々」を記録してきた信頼のおける監督ですけれども、その監督がその系譜に本作を加えたことには、大きな「意味」と「価値」があります。
また「主導者のいない民衆隆起」は、現在多くの国で採用されている政治・経済の形態が「最早まともに機能しない時代遅れの産物」となっている現状を、鮮明に炙り出して見事でした。
歴史を紐解けば、人々に幸せをもたらす政治・経済の仕組みは既に存在しており、しかしながらそれらはいつの時代も広く定着する前に、既得権益と自らの欲望のみを貪る者達により、策略(情報操作)と暴力(武力)をもってして潰されてきました。
今、世界中の若者たちはそのことに気づき、学び、「現状のシステムはオカシイ」と声を上げ、変えてゆこうと戦っています。その戦いは直ぐに大勝利をもたらすことはなくとも、この先に必ずや大きな変化をもたらすであろうと、個人的には確信しております。
数十年前、サルバドール・アジェンデと共に戦った人々の想いが、チリのみならず世界中の人々に受け継がれていったように。
公式サイトの内容が素晴らしいので、ペタリンコしておきます。
よろしければご活用ください。