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映画『1万匹の犬を救った奇跡の家』
2018年/製作国:アメリカ/上映時間:83分 ドキュメンタリー作品
原題 Life in the Doghouse
監督 ロン・デイヴィス
予告編(海外版)
STORY
私財を投じ、明日にも殺されそうな犬たちを限界まで引き取り里親探しに奔走する、非営利団体のロンとダニー。
その思いと姿、そして犬たちの命を追う。
レビュー
生活費を稼ぐための仕事ではなく、私財を費やし、自分たちの人生をかけて動物たちの命を救おうとする人々が存在します。
そのような人たちにはある共通点があるらしく、必ずと言ってよいほど聞くセリフがあります。それは、
「救っているように見えて、実は自分たちの方が救われている」
というものです。
私は上記した行為と思想は、人の到達しうる最高の境地の一つではないかと考えております。
主人公のふたりは(本作製作時点で)、なんと1万1千匹以上もの犬を、死の淵から救い出し、里親へと引き渡したとのこと。
神業としか言いようが有りません。
※1匹のワンちゃんの里親を見つけることが、どれほど難しい作業であるかは、経験したことのある人でしたらわかるはずです
本作は声高に主張することなく、ロンとダニーの日常、彼らのこれまでの人生や考え方、犬の様子等を記録してゆきます。
ドキュメンタリー作品としてもっとも好ましい制作姿勢であるように思いますし、作品の質も一級品です。
以前はNetflixにて鑑賞することが出来たのですけれども、現在は配信期間が終了し、他に配信しようとする業者も無く、視聴が困難な状況が続いております。
しかしながら、予告編だけも良いので、ぜひ多くの方に観ていただきたい、そしてご紹介させていただきたい作品です。
登場するワンちゃんたちはどの子もとても可愛くて、どの子とも一緒に暮らしたくなりますし、いつまでも心に残ります。
ちなみに、もしも本作が日本の作品で、すぐに連絡を取れて譲渡が可能であったなら、どうしても飼いたいと思った子がいました。その子はなかなか飼い主の見つからないマギーという名前の子なのですけれども、きっと映画公開後、素敵な飼い主さんが見つかり、幸せに暮らしたのではないかと思っております。